糸リフトは何本入れたらいいの?悩み別に最適な本数をご紹介

#たるみ・しわ

糸リフトに興味を持ちながらも、実際に必要な本数がわからず不安を感じる女性は少なくありません。特に「何本入れれば理想の仕上がりになるのかわからない」「費用を抑えたいけれど効果が出ないのは困る」といった悩みをよく耳にします。 この記事では、糸リフトの基本的な仕組みから、悩み別の最適な本数、種類別の費用相場、そして後悔しない本数の選び方まで詳しく解説いたします。 正しい知識を身につけることで、あなたに最適な糸リフトの本数を見極められるようになるでしょう。

糸リフトとは

糸リフトとは、医療用の特殊な糸を皮下に挿入して、たるんだ皮膚を物理的に引き上げる施術です。切開手術を行わずに、注射針のような細い器具を使って糸を挿入するため、メスを使わないリフトアップとして人気を集めています。

この施術で使用される糸には、体内で吸収されるものと吸収されないものがあります。

吸収される糸は、生体に適した素材でできており、時間の経過とともに自然に分解・吸収されるため、異物として体内に残ることはありません。一方で、吸収されない糸は長期間にわたって効果を持続させたい場合に用いられますが、体内に残るため、医師と相談のうえ、自分に合った糸を選ぶことが大切です。

糸リフトの効果は、挿入直後の物理的な引き上げ効果と、糸の刺激によって促進されるコラーゲン生成効果の2つに分けられます。施術後すぐにリフトアップを実感できる上に、数ヶ月かけて徐々に肌質改善も期待できるのが特徴です。

また、糸の本数や挿入位置によって効果の範囲や強さを調整できるため、個人の悩みや希望に合わせた治療が可能です。ダウンタイムも比較的短く、多くの場合1〜2週間程度で日常生活に支障のない状態まで回復します。

糸リフトに必要な本数はその人によって異なる

糸リフトで必要な本数は、一人ひとりの顔の状態や悩みによって大きく変わります。

個人差が生まれる理由として、まず顔の骨格や筋肉の状態が挙げられます。頬骨の高さや顎のラインの形状、表情筋の発達具合は人それぞれ異なるため、同じ本数の糸を使用しても効果の現れ方に差が生じます。

また、たるみの程度や範囲も重要な要素です。軽度のたるみであれば少ない本数で改善が期待できますが、深いたるみや広範囲のたるみには、より多くの糸が必要となることがあります。

さらに、年齢による肌質の違いも本数決定に影響を与えます。30代の方と50代の方では、コラーゲンの減少度合いや肌の弾力性が異なるため、同じ悩みでも適切な本数は変わってくるのです。

脂肪の付き方や皮膚の厚さも個人差があり、これらの要素を総合的に判断して最適な本数を決める必要があります。

【悩み別】糸リフトの最適な本数

糸リフトで効果的な結果を得るためには、悩みに応じた適切な本数を選択することが何より大切です。

それぞれの悩みによって、糸を挿入する位置や角度、必要な本数が大きく異なるため、理想の仕上がりを実現するには適切な本数選択が欠かせません。それでは、各悩み別の詳しい本数について説明していきます。

小顔になりたい場合は片側3〜5本

小顔効果を目的とした糸リフトでは、片側3〜5本の糸を使用するのが最適とされています。この本数により、頬全体を自然に引き上げて、すっきりとした小顔ラインを実現できるでしょう。

小顔効果のための糸リフトが片側3〜5本で適切な理由は、頬の広い範囲に均等にアプローチできるからです。糸を挿入する位置は主にこめかみから頬骨下にかけての範囲で、この部分を引き上げることによってフェイスラインがシャープになります。

また、頬の脂肪が下垂することで生じる輪郭のぼやけも改善され、顔全体がキュッと引き締まった印象を与えることができます。

結果として、小顔になりたいという目的であれば片側3〜5本の糸リフトが効果的であり、自然で美しいフェイスラインを手に入れることができます。

ほうれい線を改善したい場合は片側3〜4本

ほうれい線の改善を目的とした糸リフトでは、片側3〜4本の糸を使用するのが効果的です。この本数により、気になるほうれい線を自然に薄くしながら、口元全体の若々しい印象を取り戻すことができるでしょう。

ほうれい線は主に頬の脂肪が下垂することで生じる溝であり、この溝を改善するには頬の中央部から口角にかけての範囲を効果的に引き上げる必要があります。

3〜4本の糸を適切な位置に挿入することで、下垂した頬の組織を上方向に持ち上げ、ほうれい線の深さを軽減できるのです。

結論として、ほうれい線の改善には片側3〜4本の糸リフトが最適であり、この本数によって自然で美しい口元のラインを手に入れることができます。

口横のぽにょを改善したい場合は片側4〜5本

口横のぽにょとしたたるみを改善するには、片側4〜5本の糸リフトが効果的です。この本数により、気になる口元周辺のたるみをしっかりと引き上げて、シャープで若々しい口元のラインを実現できるでしょう。

口横のたるみ改善に4〜5本という多めの本数が必要な理由は、この部位の特殊な構造にあります。口横部分は表情筋が複雑に交差する箇所であり、笑ったり話したりする際の筋肉の動きによって、他の部位よりも皮膚や脂肪の下垂が進みやすい特徴があります。

また、加齢とともに頬の脂肪が下方向に移動することで、口横にぽにょとした膨らみが形成されるため、この広範囲のたるみを効果的に改善するにはより多くの糸による集中的なアプローチが不可欠なのです。

ただし、口横部分は表情の変化が激しい箇所のため、糸の挿入角度や深度の調整が特に重要になります。また、4〜5本という多めの本数を使用するため、他の部位と比較してダウンタイムがやや長くなる可能性があることも理解しておくことが大切です。

結論として、口横のぽにょを確実に改善したい場合は片側7〜8本の糸リフトを選択することで、満足のいく引き締め効果と美しい口元のラインを手に入れることができます。

糸リフト種類別の費用相場

糸リフトには吸収糸と非吸収糸の2種類がありますが、現在は非吸収糸によるトラブルが報告されることも多く、一般的にはあまりおすすめされていません。

一方、吸収糸は体内で自然に分解・吸収されるため、異物が残る心配がなく、初めての方でも安心して選ばれるケースが多いのが特徴です。

糸リフトの費用に関しては片側に3〜5本使用する場合、吸収糸では約10万円〜20万円程度が一般的な相場です。

安価すぎる施術は安全性に問題がある可能性もあるため、適正価格での施術を選択することが大切でしょう。

後悔しない糸リフト本数の選び方

糸リフトの本数選びで後悔しないためには、悩みに応じた適切な本数を選択することが最も重要なポイントとなります。少ない本数で費用を抑えようとすると効果が実感できず、逆に多すぎると不自然な仕上がりになる可能性があります。

それでは、後悔しない糸リフト本数選びの具体的なポイントについて詳しく説明していきます。

悩みに応じて最適な本数を選ぶ

頬全体のたるみが気になる場合と、ピンポイントでほうれい線だけを改善したい場合では、必要な糸の本数が大きく異なります。

例えば、軽度の小顔効果を求める方は片側3〜4本で十分な効果を実感できますが、口元全体のたるみを解決したい場合は片側6〜8本程度が必要となることがあります。

また、複数の悩みを同時に解決したい場合は、それぞれの悩みに対応する本数を合計して考える必要があります。ほうれい線改善(片側3本)と小顔効果(片側2本追加)を両方求める場合、片側5本程度が目安となるでしょう。

カウンセリング時には、「○○のたるみを改善したい」「△△のような仕上がりを希望する」といった具体的な要望を伝えることで、医師がより正確な本数を提案できます。

曖昧な希望では適切な本数設定が困難になるため、事前に理想のイメージを整理しておくことが大切でしょう。

安く済ませたいからと少ない本数から始めるのは厳禁

費用を抑えたいという理由だけで本数を減らすのは避けるべきです。糸リフトでは必要最低限の本数を下回ると、期待した効果が得られずに結果的に追加施術が必要となり、かえって高額になってしまう可能性があります。

少ない本数での施術が問題となる理由は、糸リフトの効果メカニズムにあります。たるみの程度や範囲に対して糸の本数が不足すると、皮膚を支える力が分散してしまい、十分な引き上げ効果を得ることができません。

例えば、ほうれい線の改善に必要な片側3〜4本のところを、費用を抑えるために片側2本にしてしまうと、改善効果が半減してしまうでしょう。

さらに、不適切な本数での施術は仕上がりのバランスを崩すリスクもあります。部分的にしか引き上げ効果が現れないため、顔の左右差や不自然な凹凸が生じる可能性があるのです。

本数は多ければいいというわけではない

糸リフトの本数選びにおいて、多ければ多いほど効果が高いわけではありません。適切な本数を超えて糸を挿入すると、かえって不自然な仕上がりになったり、思わぬトラブルを招いたりする可能性があるため注意が必要です。

過度な本数での施術が問題となる理由は、皮膚への負担が大きくなることが挙げられます。糸を挿入する際には皮下組織に微細な損傷が生じるため、本数が多すぎると炎症反応が強く出たり、回復に時間がかかったりする場合があります。

また、糸同士が干渉し合うことで、期待した方向とは異なる引き上げ効果が生じ、顔の表情が硬くなるといった副作用も報告されています。

また、本数を増やすことでダウンタイムも長期化し、腫れや内出血が強く現れる傾向があります。社会復帰までの期間が延びるだけでなく、費用も増加するため、経済的な負担も大きくなります。

このように適正な本数での自然な仕上がりを目指すことが、満足度の高い糸リフト施術を受けるための重要なポイントとなるのです

年齢も考慮して本数を決める

年齢を考慮した本数選びが重要な理由は、加齢とともに肌の構造や状態が大きく変化するためです。

20代から30代前半の方は、コラーゲンやエラスチンが豊富で肌の弾力性が高いため、少ない本数でも十分な効果を実感できます。一方、40代以降になると肌の弾力が低下し、たるみの程度も進行するため、より多くの本数が必要となる傾向があります。

また、筋肉の衰えや脂肪の下垂も年齢とともに進行するため、年齢に応じた適切な本数設定が満足のいく結果を得るための鍵となるのです。

ただし、個人差があることも忘れてはいけません。同じ年齢でも生活習慣や紫外線対策の有無、遺伝的要因によって肌の状態は大きく異なります。

年齢に応じた適切な本数選択により、自然で美しい効果を実現し、長期間にわたって満足のいく結果を維持することができるでしょう。

糸の種類と特徴を理解する

糸の材質や形状によって効果の強さや持続期間が大きく異なるため、悩みの程度に合わせて適切な糸を選択することで、より少ない本数でも十分な効果を実感できる場合があります。

吸収糸は体内で自然に分解・吸収されるため、異物が残らず、初めての方でも安心して選ばれる傾向があります。一方、非吸収糸は体内に残り続けるためトラブルのリスクが高く、現在ではあまり推奨されていません。

そのため、安全性や仕上がりの自然さを重視する場合は、吸収糸を使用した施術が基本とされています。

現在一般的に使用されている糸の種類と特徴は以下の通りです。

糸の種類

持続期間

引き上げ力

PDO糸

6〜12ヶ月

軽度〜中程度

PCL糸

12〜24ヶ月

中程度〜強力

PLLA糸

12〜24ヶ月

強力

PDO糸(ポリジオキサノン)は、糸リフト初心者に最も適した材質です。医療用縫合糸として長年使用されてきた実績があり、アレルギー反応のリスクが低いのが特徴です。

引き上げ効果は穏やかですが、ダウンタイムが短く軽度から中程度のたるみであれば、標準的な本数で十分な効果を期待できます。

PCL糸(ポリカプロラクトン)は、PDO糸よりも強力な引き上げ効果と長期間の持続性を持つ糸です。吸収されるまでに12〜24ヶ月かかるため、長期間にわたって効果を維持できます。

PLLA糸(ポリ乳酸)は、最も強力な引き上げ効果を持つ糸として知られています。重度のたるみや広範囲のリフトアップが必要な場合に選択され、他の糸では改善が困難なケースでも効果を発揮します。

糸の特徴を正しく理解し、個人の悩みや希望に最も適した材質を選択することが、満足度の高い糸リフト施術を受けるための重要なポイントとなります。

本数によってダウンタイムが変わる?

糸リフトの本数とダウンタイムには密接な関係があり、使用する糸の本数が増えるほど、腫れや内出血などの症状が強く現れ、回復までの期間も長くなる傾向があります。

糸の挿入本数がダウンタイムに影響する理由は、皮下組織への刺激量が本数に比例して増加することにあります。糸を1本挿入するごとに皮膚に微細な傷が生じるため、本数が多いほど炎症反応や組織の修復プロセスが活発になり、その結果として腫れや痛みが強く現れるのです。

具体的なダウンタイムの目安として、片側3〜4本程度の標準的な本数であれば、腫れのピークは施術後2〜3日で、1週間程度で日常生活に支障のない状態まで回復することが多いでしょう。

一方、口横のたるみ改善で必要な片側7〜8本の場合は、腫れや内出血がより顕著に現れ、完全な回復まで10〜14日程度を要することがあります。

ただし、本数によるダウンタイムの差には個人差があることも理解しておきましょう。年齢や肌質、体質によって回復速度は変わるため、同じ本数でもダウンタイムの期間や症状の強さが異なる場合があります。

糸リフトのダウンタイムについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

後から糸を追加できる場合もある

後から糸を追加できる理由は、糸リフトの特性にあります。糸リフトは皮下組織に糸を挿入する施術のため、既存の糸に影響を与えることなく新たな糸を追加できる構造になっています。

また、初回施術から時間が経過することで皮膚の状態や効果の程度を正確に評価でき、本当に必要な箇所にピンポイントで追加施術を行えるのです。

追加施術のメリットは、リスクを最小限に抑えながら理想的な仕上がりを目指せることです。一度に多くの本数を挿入するよりも、段階的に施術することでダウンタイムを分散でき、社会生活への影響も軽減できます。

また、初回の結果を見てから調整できるため、過度な施術による不自然な仕上がりを防ぐことができるのです。

ただし、追加施術には注意点もあります。施術回数が増えることで総費用が高くなる可能性があり、また皮膚への負担も累積するため、医師との十分な相談が不可欠です。追加のタイミングや本数についても、専門医による詳細な診察を受けて適切に判断してもらいましょう。

まとめ

糸リフトの適切な本数選びは、理想的なリフトアップ効果を実現するための最も重要なポイントです。

単純に費用を抑えるために少ない本数を選んだり、効果を期待して必要以上に多い本数を選んだりするのではなく、あなたの具体的な悩みと理想の仕上がりに基づいて決定することが成功への近道となります。

糸リフトは一度の施術で劇的な変化を求めるのではなく、自然で美しい仕上がりを目指すことが大切です。