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最近しわやたるみが気になってきた…エイジングケアや顔の引き締めに興味があるけれど、どんな治療を選べばいいかわからないという人も多いかもしれません。美容クリニックで行われるたるみ治療の選択肢の一つとして「ウルトラセル」という治療機があります。今回はウルトラセルの効果の仕組みや治療の実際、メリット・デメリットまでを解説したいと思います。
ウルトラセルってどんなマシン?
ウルトラセルは韓国のジェイシス社製で、ハイフ機器の「ウルセラ」や高周波機器の「サーマクール」と似た機能を1台に搭載した複合機です。イントラセルSRR、イントラジェンGFR、ハイフ(高密度焦点式超音波)という3種類のハンドピースを使い分けることで、多角的なたるみ治療が可能とされています。ハンドピースを変えることで、肌の「表皮層、真皮層、筋膜層」全ての層に対して働きかける、オールレイヤードセラピー(All Layered Therapy=全層の治療)を行うたるみ治療機として多くのクリニックが取り入れています。
ウルトラセルのメリット
ダウンタイムがほとんどない
たるみ治療といえば糸によるリフトアップや切開などの治療法もありますが、しっかり効果を得られるとされている治療法ほど、腫れや赤みなどのダウンタイムが長くなると言われています。対してウルトラセルなどの照射系リフトアップ治療は、メスを使わないためダウンタイムがほとんどないというのが最大のメリット友いわれています。手術ほどの劇的な効果ではないものの、ダウンタイム無しで手軽にたるみを改善したい人には向いていると言えます。
痛みが少ない
ハイフ治療やRF治療の最大のネックは骨に響くような痛みや、皮膚内部の強力な熱感などの痛みだと言われています。ウルトラセルはハイフやRF治療機の中では後発機のため、デメリットであった強い痛みが改良され、かなり軽減されたといわれています。更に初代ウルトラセルに搭載されたハイフカートリッジでは1ショットに4.5秒かかっていましたが、最新のQプラスではでは約1.5秒と非常に短くなり、施術が短時間で終わるため痛みを感じる時間も短くて済むようになったと言われています。
施術費用が他のマシンと比べて安い
ウルトラセルはサーマクールやウルセラに搭載されている機能を必要最低限に絞り、高額だった消耗品のチップも安くなったことでランニングコストを削減し、施術費用を安く抑える工夫をしています。施術を受けやすくなったことで、20代から50代まで幅広い世代に人気となっています。
1台で様々なアプローチが可能
3つのハンドピースがそれぞれ違った作用でたるみにアプローチするため、深い層から浅い層までを1台で治療できます。ハンドピースを単体で使ったり、複数を組み合わせたりすることで、たるみの初期症状からある程度進行したたるみまで幅広く治療できます。
ウルトラセルのデメリット
肌質や症状によっては効果が出にくいことがある
肌質やたるみ具合などによっては、希望の効果が得られないことがあるため、カウンセリング時に適応かどうかを判断してもらうとよいでしょう。
施術者の技術によって効果に違いがある
ウルトラセルは、ハイフ治療機の元祖である「ウルセラ」とは違って、施術者が医師に限定されていません。(看護師でも施術可能)そのため、施術者の技術によっては効果を十分に得られないことがあると言われています。値段は高くなりますが、医師がカウンセリングから施術まで行なっているクリニックで受けたほうが、一般的には効果が高いと言われています。
ウルトラセルの3つの治療法とその仕組み・効果
ウルトラセルは「イントラセルSRR」「イントラジェンGFR」「ハイフ」の3つの治療法を組み合わせて照射することで、リフトアップをしながら、ハリや弾力、小じわ、目の周りのたるみも同時に改善できるコンビネーション治療が可能となりました。複数の機能やハンドピースを備えているため、顔全体から目元などの細かい部分まで、それぞれの部位に合った機能を使い分けることができ、様々なニーズに対応できることも魅力的ですね。ウルトラセルに搭載されている3つの治療法の仕組みをご紹介します。
イントラセルSRR(針なし)…目元のシワ、たるみなど(バイポーラRF)
(画像引用元:https://www.jeisys.com/2016/jpn/product/ultracel/)
SRRというノンニードルタイプの電極を使用して、針のように細い電極から高周波を表皮~真皮へ照射します。高周波をフラクショナルに照射することで正常な組織を残しながら皮膚の内部を加熱する治療法です。熱でコラーゲンにダメージを与えて、収縮させることによる引き締め効果やターンオーバーを促進することによる肌質改善効果が期待できます、点状に細かく照射するため、ダメージからの回復が早く、数日間赤みが出る程度でダウンタイムが短いとされています。従来では難しかった肌が薄くデリケートな目元ギリギリまで照射できるため、目元のたるみなどにも効果が期待できると言われています。肌のタイトニングを目的として、毛穴の開き、ハリ、目尻のシワ、特に目元のたるみやシワなどに即効性の効果が期待できると言われています。
またイントラセルFRMというニードルタイプのチップを使った治療法もあり、49本の超極細針を皮膚に挿入し針先からRFを照射することで、コラーゲンの再構築を促します。ニキビ跡のクレーターに対する効果が高いと言われている治療法で、針で肌に微細な穴を開けるダーマペンと、フラクショナルRFを組み合わせたような施術です。皮膚の表面からRFを照射するフラクショナルRFとは違って、針を皮膚に刺して肌内部で照射するため、タイトニングやコラーゲン増生などの効果が高いとされています。ただし効果の分、痛みやダウンタイムがあると言われており、1週間程度赤みや腫れが続くとされています。ニキビ跡、傷跡、妊娠線などの凹凸改善には劇的な効果があると言われています。
イントラジェンGFR …リフトアップ、タイトニング(モノポーラRF)
(画像引用元:https://www.jeisys.com/2016/jpn/product/ultracel/)
イントラジェンはRFを用いたサーマクールの後発機。サーマクールの原理を使いながら、冷却機能とバイブレーション機能を削ることで、マシン本体や消耗品のコストを下げています。2つの機能を削ったことで「火傷を避けるためにサーマクールほど熱をかけられない」「出力を上げると痛い」という問題が出てきました。その解決策としてGFRテクノロジーを用いて格子状に高周波を照射するという技術を採用しています。従来のRFは面で照射していましたが、格子状にすることで照射面積を小さく抑え、表皮へのダメージや痛みを抑えつつ真皮層に熱を与えていきます。RFによるコラーゲン収縮による引き締めの即時効果と、3か月後をピークにしたコラーゲンの造成による持続的効果の2段階で効果が期待できます。たるみ、タイトニング、小顔効果、小じわの改善などに用いられますが、サーマクールほどの効果は得られないとも言われています。
ハイフ …リフトアップ、小顔効果
(画像引用元:https://www.jeisys.com/2016/jpn/product/ultracel/)
FUSという電極を用いてハイフを照射、虫眼鏡のように超音波を1点に集中させて熱を与えていきます。焦点深度の異なるカートリッジが合計⑧種類あり、肌の浅い層から深い層までアプローチすることが可能になりました。マシンによるたるみ治療でSMAS層まで作用が届くのはハイフのみと言われており、切らないリフトアップ術として有名です。このSMAS層は脂肪層と筋層の間ある薄い膜で、コラーゲンからできています。SMAS層が歳を重ねるに従って緩んだり伸びたりしてしまうことで、SMASの上にある脂肪層も下がってしまいたるみとなって現れるため、SMASの引き締めは肌の土台からのリフトアップ効果が狙えます。ハイフでは「タンパク質変性」によりコラーゲンの収縮を起こす即時的なリフトアップ効果と、「コラーゲン生成」により施術後2~3か月をピークに半年~1年という中長期的なリフトアップ作用が期待できます。頬、アゴ裏、額、首など広範囲に照射が可能です。
ウルトラセルはハイフの代表的マシンであるウルセラの後発機ですが、60~65℃とウルセラよりも温度が上がらないため過度に焼いてしまうことがなく、組織を傷つける可能性も低くなり、デメリットであった強い痛みもかなり軽減されたと言われています。
ただし、ウルトラセルではかなり痛みが軽減されたとはいえ、顔の場合4.5mmが一番痛みが強いと言われており「顎辺りの骨に響く不快な感じ、虫歯のように歯に響く感覚、熱い針でチクチクしている感じ、チリチリ奥の方が熱く感じる、鈍い痛みがある」という感想が見受けられます。3mmは4.5mmよりも浅い層に熱が入るので痛みというよりも「チクチクする感じ、熱さを感じる、顔がポカポカ熱くなる感じ」、1.5mmは「ほぼ無痛」、施術後は筋肉痛のような、マッサージを受けた後のような感じがするなどの声があります。
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ウルトラセルのマシンにはどんな種類があるの?特徴は?
ウルトラセル
2012年頃から国内に導入され始めました。初代ウルトラセルのハイフ照射ポイントは4.5mm、3.0mmをターゲットとしています。部位にもよりますが、施術時間は30~90分ほど。
ウルトラセル2
ウルトラセルがバージョンアップ。1ショットにかかる秒数がウルトラセルの4.5秒から1.5秒まで短くなり、施術時間も30分から10分まで短縮されました。またプローブの形状の進化によって、照射部位をよりピンポイントで照射できるようになり、特に目周りに特化した専用プローブによって、目の下の際まで照射が可能に。毛穴や目元のちりめんジワに効果的な1.5mmカートリッジが追加されました。
ウルトラセルQプラス
2018年に発売されたウルトラセルQ+はハイフ治療のみに特化。こちらも1ショット約1.5秒のスピード照射が可能です。従来のハイフ治療では目の下のキワや下まぶたには照射ができませんでしたが、ウルトラセルQ+では1.5mmと2mmのハンドピースが新たに追加され、目元ギリギリまで照射可能に。ウルトラセルよりも皮膚の浅い層へのアプローチが可能となりました。フェイス用は1.5mm、2.0mm、3.0mm、4.5mmの4種類、ボディ用は6.0mm、9.0mmの4種類と多種類のカートリッジあり。
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脂肪除去に特化したリニアカートリッジが登場!
ウルトラセルQ+に新たに導入された「リニア」は、脂肪除去に特化したカートリッジです。ウルトラセルQ+はドット状に高い温度(65℃)を照射していましたが、リニアはもう少し低い温度(58℃)で線状に照射することが可能です。そのため1ショットでドット式の6倍の広範囲を加熱することができ、この広範囲の加熱によって脂肪を溶解するとされています。溶解した脂肪は血液やリンパ管を通して徐々に体外へ排出されます。リニアカートリッジは、深さが4種類(2.0mm、4.5mm、6.0mm、9.0mm)あり、深さによって効果が違います。その4種類とは、肌質改善やブライトニングを目的とした2.0mm、二重アゴやフェイスラインのもたつきの改善を目的とした4.5mm、ブラファットや膝上の脂肪といったボディの部分痩せを目的とした6.0mm、9.0mmとなります。

2021.09.09

2020.09.30
まとめ
たるみの改善から小顔効果まで、多様なニーズに応えることができる「ウルトラセル」。ダウンタイムもほとんどなく痛みも少ないといった点から気軽に受けやすくなったとも言われています。たるみ治療を考えているのなら、選択肢の一つとしてみてはいかがでしょうか。