目の下にできるクマでお悩みではありませんか。クマは寝不足や体調不良の印象を与えやすい症状です。
クマは血行不良、色素沈着、目元のたるみ、肌の乾燥が原因とされています。クマを消す方法としては生活習慣・食生活の改善、クリニックでの施術などがあります。
今回はそんな目元に発生するクマの種類や根本的なクマの消し方についてお伝えします。クマはメイクで隠しきれないこともあるので、この機会に改善方法を知っておきましょう。
クマができる原因
まずはクマが何故発生してしまうのか、その原因とメカニズムから紹介していきます。クマは次のような事柄の影響を受けて発生するケースが少なくありません。
血行不良
クマの発生原因としてまず挙げられるのが目の疲れや寝不足、ストレスによる血行不良です。これらの症状は誰にでも起こる可能性があるため、血行不良によるクマは生活の中で見られやすいものとなっています。なお、血行不良によるクマは、目元の血管が収縮し皮膚が青みを帯びることから「青クマ」と呼ばれることもあります。
色素沈着
クマの中には色素沈着によってできるものもあります。このタイプは紫外線による影響で発生したメラニン色素や洗顔、化粧による肌への強い刺激が大元の原因です。肌が土気色を帯びることから「茶クマ」と呼ばれることもあります。前述した血行不良によるクマとの違いは皮膚自体に色素が付いてしまっている状態で、原因が自身の体調と直接的に結びついていないということ。血行不良のクマは原因が血の巡りや血管状態にあるので、適度な休養やメンタルケアを行えば早い段階で回復する可能性がありますが、色素沈着の場合は同様の方法だけでなく肌ケアまで考える必要があるでしょう。
目元のたるみ
加齢などによって目元の皮膚がたるみ、しわの影が黒いクマのように見えてしまうケースも少なくありません。この症状はその見た目から「黒クマ」と呼ばれています。クマを消す方法については後述していますが、このタイプのクマに関しては「経結膜脱脂法」という目元の脂肪を摘出し、ふくらみなどを形成する手術でも消すことが可能です。なお通常「経結膜脱脂法」はまぶたの裏側から行うため、術後に傷口が目立つことはありません。また、へこんでいる部分には逆に脂肪を注入することで、ハリのある目元を構築できます。
肌の乾燥
目元は皮膚が薄く、皮脂が出にくい関係から乾燥しがちです。そのため、乾燥によってクマのような部分ができてしまうケースも存在します。また、クマができてしまうほどの乾燥は肌の傷つきが関係していることもあるので適切なケアを行いましょう。
クマを消す方法
クマを消す方法にはいくつかの種類があります。症状の度合いやクマの種類に合わせてそれぞれ試してみると良いかもしれません。
生活習慣を見直す
ここまでお伝えしてきたようにクマは血行不良や精神的なストレスによって起きるタイプが存在します。ですので、クマ消しを考えるならばまずは原因になりやすい血行不良やリンパの流れ、体調不良をケアするために生活習慣を見直してみましょう。十分な睡眠を取るのはもちろんのこと、入浴時にリラックスすることを心がけたり規則正しい生活をしたりして体内バランスを良好な形に整えてください。目元にむくみが出てしまう方は患部をパックや濡れたタオルなどで冷却ケアしてみましょう。
食生活を見直す
クマは肌のターンオーバー機能の低下でも起こる可能性があります。ターンオーバー対策には生活習慣の見直しはもちろん、食生活からのアプローチを行うのも有効です。栄養バランスを考えた献立を考える際は、次のような栄養素が持つ役割を参考にしてください。
ビタミンC
ビタミンCはブロッコリー、キャベツ、赤ピーマン、ゴーヤといった野菜類やキウイフルーツ、いちご、柿といった果物類に含まれている栄養素です。
ビタミンCは体内で吸収されると次のような効果に作用します。
- 角化(皮膚の表面が硬くなってしまう症状)の改善
- メラニンの増加防止
- メラニンの還元作用
- 抗酸化作用
- ターンオーバー機能の促進
- コラーゲンの生成機能を高める
効果の中にはクマ消しに繋がる要素もありますし、何より人間は体内でビタミンCを生成できません。外部から摂取するしかない栄養素なので、食事で必要な分を補うようにしましょう。なお、ビタミンCの1日の推奨摂取量は、成人の場合100mg程度となっています。
鉄分
ほうれん草、切り干し大根、木綿豆腐、さんま、牡蠣、あさり、卵、レバーなどの食品に含まれている鉄分もクマ消しに役立つ栄養素です。鉄分の主な役割は、疲れにくい体の構築や体内の血の巡りを良くすること。十分な鉄分が体内にあればそれを材料として赤血球に含まれる要素、ヘモグロビンが多く作られます。ヘモグロビンが豊富にあればその分良質な赤血球が作られることになるため、血行不良を改善する、肌に色を明るくする効果が期待できるようになるのです。鉄分の1日の推奨摂取量は、成人の場合6.0~7.0㎎程度です。食事を作る際は鉄分摂取量を考えた献立にしてみては如何でしょうか。
葉酸
「血を生成するビタミン」とも呼ばれるビタミンB群の一種、葉酸もクマや肌質の改善を考えるならば摂取しておきたい栄養素です。主に酵母、藻類、緑黄色野菜、肉類などの食材に含まれています。ちなみに葉酸は血液を綺麗にしたりするほか、体の成長を構築する役割を持つため健康面から考えても重要な要素です。葉酸の1日の推奨摂取量である240㎍ 程度(18歳以上の男女の場合)を意識して摂取していけば体の機能を維持しやすくなります。
クリニックなどの医療機関で処置
クマの症状や種類によってはクリニックなどの医療機関で処置を行った方が良いケースもあります。施術はさまざまな種類が存在しますが、近年では以下のような処置が一般的です。
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸をたるみによって凹んだ部分に注入することで、自然な若返りを目的とした施術です。この施術ではしわやたるみなどを改善できるため、これらの症状からなる「黒クマ」に対しても改善が期待できます。そんなヒアルロン酸注入は症状や施術部位次第では1回の施術でも十分な効果が得られますが、効果を持続させるには定期的な注入が必要となります。注入量が多すぎると「ヒアルロン酸太り」と呼ばれる、パンパンの見た目になってしまうため、注入を行う医師の技術が重要になってきます。
施術料金は、基本的に使用するヒアルロン酸の本数や種類によって変動するので注意しましょう。使用するヒアルロン酸が1本なら5〜10万円程度、2本だと10〜20万円程度、3本なら15〜30万円程度というような金額設定を敷いている医療機関が近年では多々見られます。
ヒアルロン酸注射の治療が受けられる東京都内の美容クリニック一覧
PRP治療(再生治療)
PRP治療は自身の血液から抽出したPRP(多血小板血漿)を皮膚に注入する施術です。血小板には豊富な成長因子が含まれているので、注入することにより肌細胞の活性化が期待できます。肌環境が良くなれば血行不良からなる「青クマ」やたるみやしわによる「黒クマ」が消えやすくなるため、こちらも国内では人気の高い施術です。自身の血液から抽出した成分を使用するため、アレルギーなどの心配のない、安全性の高い治療です。PRP治療(再生治療)の料金は部分や回数によって異なります。しわ・たるみを治療する場合ならば、4cc注入で1回10万円~15万円程度、3回なら30万円~40万円程度というような価格設定が一般的です。また、クリニックによっては料金に麻酔代を含めているケースもあります。ちなみにPRP治療(再生治療)は効果が現れるまでに、複数回施術を行う必要があるので注意しましょう。
2020.07.31
レーザートーニング
レーザートーニングとは、色素沈着に対して効果を持つレーザーを用いた施術。性質上、色素沈着によって起きる「茶クマ」でお悩みの方におすすめです。レーザートーニングの料金は1回5千円~2万円程度で、複数回行うのが一般的であるため5回プランや10回プランなどを用意している機関が多々あります。
レーザートーニングの治療が受けられる東京都内の美容クリニック一覧
エレクトロポレーション
エレクトロポレーションとはヒアルロン酸やEGFといった肌への有効成分を皮膚深部まで浸透させる施術です。この施術では肌に特殊な電気パルスをかけることで細胞間に隙間を開けて成分を導入するため、針を皮膚に刺したりすることがありません。また、エレクトロポレーションによる施術は導入する成分の質を落とすことが無いのもポイントです。エレクトロポレーションは血行不良による「青クマ」や色素沈着が原因の「茶クマ」に対して主に効果を発揮します。施術料金は1回3千円~1万円程度で、使用する有効成分や施術部位によって金額が変動するケースが少なくありません。
エレクトロポレーションの治療が受けられる東京都内の美容クリニック一覧
クマを消す方法を取り入れるときの注意
本記事で紹介したようなクマ消し改善法を取り入れる際は以下の事柄に注意しましょう。
クマの原因ごとに適切な方法で行う
一言でクマといってもここまで解説してきたように、クマの症状や原因はさまざまです。そのため、処置やケアが症状に適さないものであれば改善しないこともあります。場合によっては施術に掛かる費用や時間が無駄になってしまうので、クマの原因をしっかり把握して適切な処置を行うようにしましょう。医師へ相談して症状に対する判断を求めてみるのも一つの手です。
施術内容によってはコストがかかる
施術する機関、プラン、症状によっては想定以上のコストが掛かるケースも存在します。また、クマを消すための施術は1回では効果が薄いものもあり、複数回行うことが前提条件であることも珍しくありません。施術を行う前は、施術担当者に改善までにどのくらいのコストが掛かるのか、もしくは施術後のケアはどのように行っていくのかということについてしっかり説明を受けておきましょう。
まとめ
以上、クマの発生原因やクマを消す方法について詳細をお伝えしました。文中で述べたようにクマにはさまざまな種類があり、それぞれ発生原因が異なります。対処法も症状に合わせたものでなければ効果が見られないので、クマでお悩みの方は医師の診察を受け原因の把握や症状について理解を深めていくと良いかもしれません。本記事の内容を踏まえて、クマの悩みを解消した生活を送りましょう。