赤ら顔とは?医学的な原因と特徴

赤ら顔とは、毛細血管の拡張や炎症により、顔が常に赤みを帯びて見える状態。以下のような症状が見られます。
- 頬や鼻周りが常に赤い
- 冬や入浴後に赤みが強くなる
- メイクで隠しきれない血管の透け感
それでは、赤ら顔を引き起こす具体的な原因について詳しく説明していきます。
主な原因
赤ら顔の主な原因は、血管の拡張と皮膚の炎症反応に大きく分けられます。これらの要因が複合的に作用することで、持続的な顔面の赤みが生じるのです。
最も一般的な原因として挙げられるのが以下の要因です。
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原因 |
詳細 |
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毛細血管拡張症 |
表皮近くの毛細血管が広がり、赤みとして目立つ |
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酒さ(しゅさ) |
慢性的な炎症性疾患。ニキビと似た発疹を伴う場合も |
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アトピー性皮膚炎・敏感肌 |
バリア機能の低下により、刺激に反応して赤くなる |
外的要因では、紫外線による光老化、温度変化、アルコール摂取、辛い食べ物、ストレスなども血管拡張を促進し、赤ら顔を悪化させる要因となります。
さらに、遺伝的要素も関与しており、家族に赤ら顔の人がいる場合は発症リスクが高くなる傾向があります。ホルモンバランスの変化も影響を与えるため、妊娠期や更年期に症状が悪化することも珍しくありません。
これらの原因を特定することで、最適な治療法を選択でき、効果的な赤ら顔の改善が期待できるでしょう。
美容医療での赤ら顔治療とは?

美容医療における赤ら顔治療は、レーザーや光治療を中心とした専門的なアプローチにより、赤みの根本原因に直接働きかける治療法です。
主な治療方法として、血管に特化したVビーム(色素レーザー)、幅広い肌悩みに対応するIPL(光治療)、深部血管にアプローチするロングパルスYAGレーザー、そして有効成分を肌の奥まで浸透させる導入療法があります。
それぞれの治療法について詳しく説明していきます。
Vビーム(色素レーザー)
Vビーム(色素レーザー)は、赤ら顔や酒さ、毛細血管拡張に特化した治療法として、多くの美容皮膚科で採用されている実績あるレーザーです。
Vビームは595nmの波長を持つパルスダイレーザーで、血管内の酸化ヘモグロビン(赤血球)に選択的に反応し、拡張した毛細血管を効果的に収縮させます。
赤みの根本原因となる血管に直接アプローチできるため、表面的なカバーではなく、根本的な改善が期待できるのが大きな特徴です。
特に、酒さや毛細血管拡張症など、血管が原因の赤み治療に適しており、赤みに悩む方に非常におすすめのレーザーです。
レーザー光が血管内の赤血球に吸収されると熱エネルギーに変換され、血管を破壊することで赤みを効果的に軽減します。
Vビームは照射自体は15〜30分程度と比較的短時間で終了しますが、照射部位に赤みや紫斑(あざのような内出血)が出ることがあり、数日〜2,3週間ほど続くこともあります。
これは毛細血管にアプローチする治療特性上、避けられない反応であり、赤ら顔や血管病変に効果的に働いている証拠でもあります。
効果の実感は施術後2〜4週間ほどで現れ始め、血管の状態に応じて3〜5回程度の継続治療を行うことで、理想的な赤みの改善を目指すことができます。
IPL(光治療)
IPL(光治療)は、赤み改善と同時にくすみやシミにもアプローチできる、肌全体をトータルケアしたい方に人気の治療法です。
IPLは、Intense Pulsed Light(インテンス・パルス・ライト)の略称で、広範囲の波長の光を用いて複数の肌悩みにアプローチできる光治療の一種です。
一般的には500~1200nmの波長域から目的に応じて照射範囲を調整できるとされており、血管拡張による赤みや色素沈着、毛穴の開き、くすみなど、幅広い症状に対応可能です。
ただし、実際の波長域やフィルター機能の有無は使用する機種によって異なるため、すべてのIPL機器にこの仕様が当てはまるわけではありません。
そのため、治療内容や期待できる効果については、施術を受けるクリニックで使用されているマシンの特性を事前に確認することが大切です。
施術時間は1回20~30分ほどで、治療中は輪ゴムで軽く弾かれるような感覚がある程度。Vビームと比べて痛みが少なく、ダウンタイムもほとんどないため、赤ら顔治療が初めての方にもおすすめです。
治療直後に軽い赤みが出ることがありますが、ほとんどは数時間以内に落ち着きます。IPL機器の中ではノーリスが、赤ら顔や酒さなど「赤み症状」に特に強いとされています。治療直後に軽度の赤みが出ることもありますが、多くの場合は数時間以内に自然に落ち着きます。
赤みに強い波長設定や冷却機能が備わっているため、血管拡張による赤みを的確に抑えながら、肌への負担を抑えた治療が可能です。
ロングパルスYAGレーザー(ジェネシス等)
ロングパルスYAGレーザーは、毛細血管の拡張を抑えることで、赤みを改善すると同時にハリ・ツヤ向上を目指せる治療法です。
1064nmの長い波長を持つこのレーザーは、皮膚の深部までレーザーが届くのが特長で、真皮層にある拡張血管にも効果的にアプローチします。
異常毛細血管の破壊による赤みの改善だけでなく、コラーゲン生成を促進し、毛穴の引き締めや小じわのケア、肌全体のハリ・ツヤアップにも効果が期待できるため、赤ら顔だけでなく総合的な美肌治療としても人気です。
施術は1回30~40分程度で、温かい感覚はあるものの痛みは軽く、ダウンタイムもほとんどありません。施術当日からメイクも可能です。
効果はゆるやかに現れ、施術後2~3週間ほどで赤みの軽減や肌の質感向上を実感する方が多く、4~6回の継続治療で理想的な改善を目指すことができます。
導入療法(イオン導入・エレクトロポレーション)(トラネキサム酸など)
導入療法は、赤ら顔の原因である炎症を内側から鎮め、肌のバリア機能を整えるサポートとして多くの美容皮膚科で採用されている治療法です。
特にトラネキサム酸やビタミンCといった抗炎症・抗酸化成分を、イオン導入やエレクトロポレーションによって肌の奥深くまでしっかり浸透させることで、赤み緩やかに改善します。
トラネキサム酸は抗炎症作用に優れ、炎症によって拡張した毛細血管を鎮静化させるだけでなく、肌のバリア機能を回復させる働きもあります。
施術は1回10~30分程度で痛みやダウンタイムがほとんどなく、治療後すぐにメイクも可能。負担が少なく日常生活に支障をきたさないため、赤ら顔治療が初めての方や、レーザー治療後の肌を落ち着かせたい方にもおすすめです。
効果は2~3週間ほどで現れ始め、4~6回の継続治療で赤みの改善が期待できます。
費用感と治療の流れ

赤ら顔治療を検討される際に最も気になるのが、費用と実際の治療の進め方ではないでしょうか。治療にかかる費用と具体的な流れを事前に把握しておくことで、安心して治療に臨めます。
赤ら顔治療の費用相場は治療法により大きく異なります。以下が主な治療別の目安となります。
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治療法 |
1回あたりの目安料金 |
ダウンタイム |
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Vビーム |
¥15,000〜¥30,000 |
赤み・かさぶた・紫斑(数日〜2週間) |
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IPL |
¥20,000〜¥50,000 |
ほぼなし(軽い赤み程度) |
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ジェネシス |
¥8,000〜¥15,000 |
ほぼなし |
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導入治療 |
¥5,000〜¥20,000 |
なし |
※クリニックや肌状態によって異なりますので目安として参考にしてください。
推奨回数と頻度
赤ら顔治療の効果を実感するには、複数回の施術を継続することが重要です。一度の治療では完全な改善は期待できないため、計画的なアプローチが必要となります。
治療方法によって推奨される回数と頻度は異なります。以下の表で主要な治療法の目安をご紹介いたします。
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治療法 |
推奨回数 |
頻度 |
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Vビーム |
3回~5回 |
4週間~6週間に1回 |
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IPL |
4回~6回 |
4週間~6週間に1回 |
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ジェネシス |
4回~6回 |
2週間~4週間に1回 |
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導入治療 |
2週間~4週間に1回 |
治療効果を最大化するためには、医師の指示に従った適切な間隔での通院が不可欠です。間隔を空けすぎると効果が薄れてしまい、逆に短すぎると肌への負担が大きくなってしまいます。
医療で赤ら顔を治すメリット

美容皮膚科での赤ら顔治療のメリットとしては、以下の点が挙げられます。
- メイクで隠す必要が減り、素肌に自信が持てる
- 根本的な改善で再発しにくい肌質へ
- 美白・毛穴・くすみなど他の肌悩みも一緒にケアできる
これ以外にも医療による赤ら顔治療は、毎日のメイクアップ時間短縮や、コンシーラーなどの化粧品コスト削減といった副次的なメリットも期待できます。何より、素肌への自信回復という心理的な効果は計り知れないでしょう。
注意点とセルフケアの併用
美容医療による赤ら顔治療は高い効果が期待できますが、治療後の適切なセルフケアが欠かせません。
治療後に特に重要となる注意点は、以下の通りです。
- 治療後の肌は敏感になりやすいため、紫外線対策と保湿は必須
- アルコールや辛い食べ物のような刺激物の摂取は一時的に赤みを悪化させることがあるので要注意
- 普段のスキンケアも低刺激&鎮静系成分(CICA、ナイアシンアミドなど)がおすすめ
赤ら顔治療に関するよくある質問

赤ら顔治療を検討される際に、多くの方が抱く代表的な疑問についてご紹介いたします。
赤ら顔は完全に治りますか?
赤ら顔は完全に「治る」というよりは、症状をコントロールし、目立たなくするという考え方が一般的です。原因が「毛細血管の拡張」や「炎症」、「皮膚の薄さ」など複合的であるため、体質や生活習慣によっては再発する可能性もあります。
赤ら顔治療は保険適用されますか?
赤ら顔治療は、基本的に自由診療(保険適用外)で行われるケースが多く、VビームやIPLなどのレーザー治療も通常は美容目的とみなされ、保険の対象外となります。
ただし、Vビーム治療に限っては、症状によっては保険適用となる場合もあります。保険が適用されるかどうかは、医師による診断に基づき判断され、下記のような疾患が該当します。
【Vビーム治療が保険適用となる主な疾患】
- 単純性血管腫(赤あざ)
- 毛細血管拡張症(※原発性)
- 乳児血管腫(いちご状血管腫)
これらの疾患は、保険診療として治療が可能で、多くの場合は3割負担で受けられます。
一方で保険適用外となる主なケースは以下の通りです。
【保険適用外(自由診療)となる主なケース】
- 酒さに伴う赤ら顔
- アトピー性皮膚炎による赤ら顔
- ステロイド長期使用による毛細血管拡張
- 老人性血管腫
- ニキビやニキビ跡、傷跡による赤み
Vビーム治療が保険で受けられるかどうかは、自己判断ではなく皮膚科専門医による診断結果に基づいて決定されます。まずは一般皮膚科で受診し、適用になるか確認することをおすすめします。
治療後に再発することはありますか?
たとえば、以下のような要因があると、治療後も赤みが再発・悪化することがあります。
- 紫外線や寒暖差、アルコール、ストレスなどの刺激
- 洗顔やスキンケアの摩擦
- 酒さ(しゅさ)などの慢性的な皮膚疾患
このため、治療と並行して、日々のスキンケアやお手入れがとても重要です。
何回の治療で効果が出始めますか?
治療の種類によって異なりますが、目安としては以下の通りです。
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治療法 |
効果を実感し始める回数 |
コメント |
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Vビーム |
1〜3回 |
血管性の赤みに即効性あり |
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IPL |
2〜3回 |
総合的な美肌ケアと同時進行で実感 |
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ジェネシス |
3〜5回 |
赤み+肌質改善でじわじわと効果 |
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導入治療 |
1回でも肌の鎮静効果あり |
即時的な潤い・落ち着きに◎ |
まとめ:赤ら顔こそ、美容医療で整える時代へ

「赤ら顔」は放っておいても自然には治りづらい肌悩みですが、今や専門的な治療で改善が見込める時代です。
自分の赤みタイプを見極め、最適な美容医療を受けることで、素肌の透明感と自信を取り戻せます。
2025年の肌トレンドは、“隠す”から“整える”へ。
気になる方は、まずはカウンセリングから一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?






