その他

髪の毛が薄くなる悩みは、しっかりと原因を突き止め、適切な治療をすることで改善できます。
自分での解決が難しい場合は、皮膚科や薄毛専門クリニックを受診してみましょう。
診察や検査を受けることで、正しい原因を知ることができ、それぞれの症状に合わせた適切な治療法を受けることができます。

女性,抜け毛

抜け毛に悩まれている女性は意外にも少なくありません。髪の毛が薄くなる悩みは、しっかりと原因を突き止め、適切な治療をすることで改善できます。そこで今回は、あなたが悩んでいる抜け毛の原因とは何か、どんな治療が効果的かなど、抜け毛の悩み解決に役立つ知識についてご紹介します。

なぜ髪の毛は薄くなるのか?

なぜ髪の毛は薄くなるのか?

髪の毛が薄くなる原因には、本数は変わらないまま毛が細くなる場合と抜け落ちて本数そのものが減ってしまう場合、またその両方があります。そもそもなぜ、髪の毛が薄くなってしまうのかご存知でしょうか。

主に4つの原因が挙げられます。

血行不良

髪の毛は毛乳頭にある毛細血管から栄養を補給されて成長します。血流が悪くなると成長が鈍り、髪の毛は抜けやすくなります

ホルモン

分娩後や更年期障害などで女性ホルモンが減少すると、成長期毛が減ってしまいます。また遺伝的に男性ホルモンに感受性を持つ人がみられ、毛乳頭細胞の分裂が抑えられるてしまいます。

脂漏性・皮膚炎

皮脂が異常に多く分泌されると毛穴が詰まり、皮膚に炎症が起きるなどして髪の成長を阻害します。アトピーやカラーリング・パーマなどで頭皮の皮膚炎も重症になると毛包に影響します。

生活環境

加齢・無理なダイエット・ストレス・不規則な生活などもホルモンバランスや血行不良などを起こし、薄毛の原因になります。

これらの4つのうちのどれかひとつが薄毛の原因とは限りません。さまざまな要因が重なりあって発症することも多いのです。

女性の薄毛の種類女性の薄毛の種類びまん性

びまん性とは、広い範囲に広がるという意味です。びまん性脱毛症は中年以降の女性に多く、女性の薄毛の主な原因となっています。
男性型の脱毛症と違い、頭髪全体が均等に薄くなります。加齢、ストレス、過度なダイエット、間違ったヘアケア、ホルモンバランスの乱れなどによって、ヘアサイクルの成長期が短縮し、軟毛化するのです。

分娩後脱毛

ホルモンバランスの乱れから分娩後の女性に脱毛が起こることがあります。この場合、産後1年くらいで髪の毛が生えてくるケースがほとんどです。

円形脱毛症

コインのように円形状に毛が抜け落ちます。多発して頭全体の毛が抜けることや、全身の毛が抜ける場合もあります。自己免疫によるものでストレスが引き金になることもあります。

脂漏性脱毛症

皮脂分泌の異常が原因で起こる脱毛症です。フケが増え、感染や炎症が起きて毛根の活動が悪くなり、脱毛します。

抜毛症(トリコチロマニア)

頭髪、眉毛など正常な毛を自ら引き抜いてしまう癖によって生じます。本人が自覚しておらず、無意識のうちに抜いていることもあります。

病気

上記のような脱毛症以外にも、甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)、膠原病(こうげんびょう)、鉄欠乏性貧血などの疾病が原因になって脱毛が起こることや、抗がん剤などの薬剤を使用した際の副作用により脱毛が起こることもあります。

セルフケアで対処できるケースも

以下の症状が軽度の場合は、OTC医薬品を利用したセルフケアが可能です。

※OTC医薬品:薬局・薬店・ドラッグストアなどで処方せん無しで購入できる医薬品

  • びまん性脱毛症、分娩後脱毛
  • 円形脱毛症
  • 脂漏性脱毛症

くすりの選び方と注意点

各メーカーから販売されている育毛剤は、血行促進、細胞の活性化、頭皮殺菌といった成分をそれぞれ独自に組み合わせて製品の特徴づけが行われています。複数の成分による相乗効果で、脱毛の原因を多方面から抑えて、発毛を促すことがねらいです。医薬品、医薬部外品があるので、説明書をよく読み、自分の脱毛の症状に合わせて、製品を選びましょう。

自分での解決が難しい場合は、皮膚科や薄毛専門クリニックを受診してみましょう。診察や検査を受けることで、正しい原因を知ることができ、それぞれの症状に合わせた適切な治療法を受けることができます。

クリニックで受けられる治療方法

クリニックで受けられる治療方法

治療方法

薄毛治療の種類には、最先端の毛髪再生医療、内服薬、外用薬などがあります。

毛髪再生医療

各種の成長因子を配合した有効成分を注射します。治療目的に応じ、様々な医療薬や成長因子を、注射器などを用いて頭皮に注入する治療法です。HARG療法、ヘアフィラーなどがあります。
自己再生能力を高め、止まってしまった成長シグナルを正常に戻し、健康な毛髪の成長を促します。そして治療が終わっても発毛が続くことを目的とした薄毛を根本から治すための治療です。認定を受けた医療機関でのみ施術ができますが、全国的に施術できる病院が広がっています。自費診療で回数もかかるためやや高額で、効果にも個人差がありますが、直接毛母細胞に働きかける画期的な治療法です。

内服薬

抜け毛の改善や発毛を促進する内服薬です。半年から1年服用し、女性特有の薄毛の症状を改善することができます。血管拡張薬のミノキシジルのほか、女性専用の治療薬パントガールやオグシなどあります。パントガールは女性の薄毛を改善する内服薬で、世界で初めて効果と安全性が認められた薬です。アミノ酸、ビタミンB群、L-シスチン、ケラチン、D-パントテン酸カルシウムを含みます。成分、製造ともに日本製のオグシは、さらに女性に不足しがちな亜鉛や鉄も配合されています。

外用薬

発毛成分を配合した外用薬です。3〜6か月で効果が出てきます。成分はミノキシジルが代表的ですが、様々な成分が使われています。毛の成長を促したり、抜け毛を防いだり、頭皮を健康に保つ効果があります。

自毛植毛

ご自身の後頭部の毛髪を、気になる部分に移植する治療法です。毛髪だけではなく毛包組織と一緒に移植するため、移植後の毛は半永久的に生え続けます。また、ご自身の毛髪を移植するため、身体の拒否反応などが起こることは基本的にありません。生着率は約90%と高く、一度治療を行えばいつまでもヘアスタイルを維持できます。短期間で理想の形にしたいという方に最適の治療法です。

費用、期間

薄毛治療は保険適用外の自由診療扱いのため全額実費負担です。

また、処方される薬や施術内容が同じでも、クリニックごとに薬の値段や施術費用、治療回数は異なるため、適正価格か否かをしっかり確認しましょう。

まとめ

女性の場合、様々な要因が重なりあって発症することが多いため、原因を突き止め、適切な治療をすることが改善の近道です。薄毛は進行性があるので、気になり始めたら早めに行動することが大切です。クリニックを選ぶ際は、費用、期間、通いやすさ、ドクターとの相性など比較してご自身にピッタリのクリニックを見つけてください。

 

記事監修

監修医師写真
中崎恵美 先生
emiスキンクリニック松濤
0334683711

2000年東京医科大学皮膚科入局。2006年皮膚科専門医取得。2007年より皮膚科・美容皮膚科クリニックに勤務しながら、北里大学東洋医学研究所にて3年間漢方医学を研修。2016年渋谷にemiスキンクリニック松濤を開院。趣味はフラメンコ。Attractive agingをモットーに、ナチュラルでより魅力的な美しさを提供しています。

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