「日焼け対策」不足にアラート、「ブロードスペクトラム・耐水性」日焼け止めを
ポイント
- 米国皮膚科学会が日焼け対策の必要性を強調している
- ビーチやプール以外では日焼け対策が不足していると注意を促している
- 皮膚がんの多い欧米とは状況は異なるが日本でも日焼け対策は同じく重要
日焼けから身を守ることは重要。米国皮膚科学会(AAD)は、日常生活で日焼け対策が疎かになっているという調査結果を紹介している。
おろそかになりがちな日焼け対策
今回、米国皮膚科学会(AAD)が注意を促しているのは、美容目的ばかりではなく、特に皮膚がんを防ぐという目的のため。太陽から降り注ぐ有害な紫外線から肌を守るために、あらためて気にしておくと良さそうだ。
米国皮膚科学会が最近実施した調査によると、90%の米国人がビーチやプールを訪れる際に日焼け止め対策をしているにもかかわらず、普段屋外で活動をするときに対策する人が大幅に少なかったという。バーベキューや野山に行くときには40%、温暖な天気のときの散歩では31%と割合が下がっていた。
アンケートで分かった日焼け対策を行う人の割合 |
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ビーチやプールに行くときは90% |
バーベキューや野山に行くときは40% |
温暖な天気のときの散歩のときは31% |
特に、頭、首、腕、脚は日光をよく浴びるので、対策が大切になるという。日ごろ外出するときには常に日焼け対策を意識するよう強調している。
むやみに日に当たらない工夫を
効果的な日焼け止めは、日差しの強い時間帯には日陰で過ごすこと。日光を通しづらい衣服を着ること。幅広い波長の紫外線に効果を示す「ブロードスペクトラム」、汗などで流れない「耐水性」のある日焼け止めを定期的に塗ることが重要と学会。
日焼け対策 |
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日差しの強い時間帯は日陰で過ごす |
日光を通しづらい衣類を着用 |
「ブロードスペクトラム」「耐水性」の日焼け止めを定期的に塗る |
日本を含めたアジアなどでは、皮膚がんはそれほど多くはないものの、もともと欧米の人たちは皮膚がんが最も多いがんとして知られている。それだけに欧米の人たちは皮膚がんの問題が大きく、5月が皮膚がん啓発月間になっている。皮膚がんの大きな原因は日光の紫外線で、日焼け対策がそれだけ欧米では重要視されている。
ちなみに、最近、日本でも、国立がん研究センターを中心とした研究グループが初めて日本人の皮膚がんの初の大規模な調査結果が発表したが、やはり日本では皮膚がんの発生率は欧米などよりも低いことが確認されている。
参考文献
American Academy of Dermatology survey shows sun protection during common outdoor activities lacking
https://www.aad.org/news/aad-survey-shows-sun-protection-lacking
Ogata D, Namikawa K, Nakano E, Fujimori M, Uchitomi Y, Higashi T, Yamazaki N, Kawai A. Epidemiology of skin cancer based on Japan’s National Cancer Registry 2016-2017. Cancer Sci. 2023 Apr 24. doi: 10.1111/cas.15823. Epub ahead of print. PMID: 37095610.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/cas.15823
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