美容医療関連の相談件数が前年より33%増加、国民生活センター
ポイント
- 美容医療関連の相談件数が前年度比33%増と大幅に増加している
- 施術の説明に関する相談や痛みや腫れ、やけどなど健康被害の相談が寄せられている
- 施術の説明に関する相談ややけどなど健康被害の相談が報告されている
国民生活センターは「美容医療サービスをめぐる相談件数」の情報を更新し、2022年度の相談件数が2022年12月31日までに2464件となり、前年同期の1853件と比べて33%増加している状況を明らかにした。なお、情報更新日時は2023年2月24日。
美容医療施術に関する相談件数は増加傾向
国民生活センターがウェブサイトに掲載しているのは過去4年間の美容医療施術に関する相談件数の推移である。相談内容に含まれるのは、レーザー脱毛、豊胸、脂肪吸引、包茎手術などの医師が行う美容医療施術に関するもので、その統計によれば、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に寄せられ登録された相談件数は増加傾向にある。問題のある販売方法や広告のほか、皮膚損傷ややけどなどの被害に関する相談が寄せられているという。
年度 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
---|---|---|---|---|
相談件数 | 2036 | 2209 | 2766 | 2464(前年同期1853) |
※2022年12月31日までのデータ
リスクを知らされなかったなどの相談
国民生活センターは相談者から寄せられた事例を「最近の事例」として紹介している。
それによると、例えば、包茎手術を希望した男性の事例においては、医療機関をカウンセリングを受けるために訪れた際に、当日あるいは翌日に手術すると割引を受けられると急かされ、相談者は冷静に判断できずに承諾することになったという。相談者は包茎手術が高額だったと訴え、減額できないかと相談を寄せたという。
また、鼻の脂肪を溶かす手術を希望した人の事例においては、提案されたメッシュ状の素材に伴うリスクについて知らされていなかったという相談が寄せられた。これとは別に、鼻の見た目を良くするために手術を受けた人の事例においても、使用する樹脂のリスクについて知らされていなかった点についての相談が寄せられた。
「美容医療サービスに関する相談のうち、危害に関する相談」としては、ヒアルロン酸注入後の腫れやあざの事例のほか、二重まぶたの埋没法の手術後の痛みや腫れがひどく結局抜糸し、返金を希望しているという事例、美肌レーザーの手術であごをやけどして赤くなり腫れたという事例も挙げている。
消費者庁は消費者ホットラインを開設し、消費生活全般に関する苦情や問合せなどの相談を受け付けている。電話番号は全国統一で局番なしの188。
参考文献
美容医療サービス(国民生活センター)
https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/biyo.html
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