アートメイクとは
アートメイクは美容医療の一種です。皮膚のごく浅い部分に色素を注入することで、眉やアイライン、唇などを描きます。
アートメイクは”落ちないメイク”とも言われ、人気の高い美容医療です。専用の針やマシンを使って色素を注入し、洗顔や汗をかいてもほとんど影響がないメイクを実現します。
眉やアイライン、唇などのアートメイクが主流ですが、他にも様々な部位に施術可能です。タトゥーとどう違うの?落ちるの?と気になる人も多いと思いますが、違いについては後述していきます。
アートメイクは皮膚の浅い部分に施します。タトゥーと違って永続的なものではなく、皮膚のターンオーバーによって、次第に色素が体外に排出されその効力を失っていきます。
持続期間は1年から3年と個人差があります。
アートメイクは痛い?
皮膚を傷つけることから痛いのでは?と不安に感じる人もいますが、アートメイクをする場合、施術前に塗布麻酔を行います。これは患部の感覚を一時的に麻痺させるものです。基本的に痛みはありませんが、感覚として毛を抜くようなチクッとした痛みや痺れを感じる場合もあります。
部位 |
施術時の痛み |
施術後の症状 |
眉 |
なし |
腫れ・赤み・痒み |
アイライン |
若干 |
腫れ・アレルギー |
リップ |
有り |
腫れ・痛み・皮むけ |
ヘアライン |
なし |
腫れ・赤み・痒み |
チーク |
なし |
腫れ・赤み |
アイホール |
若干 |
腫れ・痛み |
ほくろ |
なし |
腫れ・痛み |
しみ |
なし |
痛み・熱感 |
※アイライン・アイホールは塗布麻酔がしにくい部分なので若干の痛みがあります。リップについては皮膚というよりも粘膜なので痛みを感じやすい部位です。針を刺すのでチクチクした痛みになります。
アートメイクに痛みが生じる理由
施術の際に痛みを感じる理由としては以下の2点が考えられます。
麻酔が効きにくい体質なため
麻酔の効き方にはその日の体調や体質など個人差があります。事前のカウンセリング時に麻酔についての説明がありますが、麻酔が効きにくい方、あるいは麻酔が初めての方は医師に相談するようにしましょう。
施術日の体調が良くないため
当日に微熱以上の熱がある場合は、施術を取りやめたほうがいいでしょう。熱があると痛みに対して敏感になるので、普段は我慢できる痛みや十分に麻酔をしていても痛みを感じるケースがあります。
アートメイクの痛みを抑えるための方法
アートメイクの施術時に痛みを感じるのではないかと不安に感じる人もいると思います。そこはクリニックに任せるしかありませんが、自分でできる対処法を説明します。
当日の体調を整える
体調管理は自己責任です。施術当日に合せてしっかりと体調を整えておきましょう。基本的な生活習慣はもちろんですが、施術当日は特に睡眠をしっかりとって万全の態勢で施術に臨むようにします。
麻酔が効きにくい体質の場合は事前に相談する
施術前の麻酔は塗布麻酔になります。麻酔クリームを塗るのですが、麻酔の効き方には個人差があります。これまでの経験で麻酔が効きにくい体質である場合は事前に担当医師に相談するようにしましょう。
施術後の痛みを抑える方法
施術時よりも施術後のほうが痛みを感じるケースは少なくありません。特に施術後の麻酔が切れる時期に痛みを感じるようになります。ここでは施術後の痛みを抑える方法を説明します。
痛みや腫れのある部位を冷やす
部位によって痛みだけではなく、痺れや赤みの症状が出ることがあります。痛み・痺れ・赤みの症状には冷やすのが一番です。市販の”冷えピタ”を貼るのがおすすめです。冷やしたタオルをあてがうのも一時しのぎですが効果はあります。とりあえず、何らかの方法で患部を冷やすようにします。
痛み止めを服用する
基本的に施術後は痛み止めが処方されます。説明をよく聞いて服用するようにしましょう。
アートメイク後の痛みが長引いてしまう避けた方がいい行動
主にダウンタイム時に気をつけたい行動となりますが、以下の4つについては十分な注意が必要です。
施術直後のメイク
通常であれば何の問題もない化粧ですが、アートメイク後の化粧は患部に刺激を与えることになります。痛みや赤みが出ているときは特に化粧は控えるようにしましょう。
汗をかく行為
運動や入浴、そして飲酒など血行をよくする行為は避けるようにします。通常であれば健康に良い行為とも言えますが、アートメイク後に血の巡りを良くする行為は患部に刺激を与えやすく、痛みを増幅させる場合があります。特にダウンタイム時は汗をかく行為は避けるようにしましょう。
刺激物を摂取する
汗をかく行為と同様ですが血行を良くすることにも繋がるので、刺激物の摂取は控えるようにしましょう。特にリップへのアートメイクをした場合は痛みが増幅することに繋がるので注意が必要です。
アートメイク部位を触る
施術後の患部はかなり敏感になっています。触ることで細菌の感染や色素の定着不良などのリスクが生じます。手はもちろんですが、髪の毛や衣服などが触れないように注意してください。
アートメイクを成功させるポイントポイント
アートメイクのポイントとして決めなくてはいけないのは、場所とデザインです。そして、アートメイクを成功させるためにはクリニック選びが一番のポイントになります。人によっては美容サロンのほうが”見た目”の部分で信頼できると思いがちです。しかし、アートメイクの施術は医療機関でしかできません。美容サロンでは一切できませんのでその点に注意が必要です。
医療機関でも”美容”に重きを置いた美容外科がありますし、アートメイク自体が美容医療の分野になるので問題ないでしょう。
信頼できるクリニックを選ぶ
アートメイク=美容医療ですが、外科手術になります。曲がりなりにも体を傷つける施術なので、信頼できるクリニック選びが第一です。そのため、ネットの口コミやリアルでの評判など、アンテナを張り巡らせて情報を集めることが先決です。
クリニックでもいきなり施術ということはありません。まずはカウンセリングから始まります。悩みに寄り添ってくれるクリニックであれば安心ですし、自分のこうしたいといった意思をしっかり伝えるようにしましょう。
デザインをしっかりと打ち合わせる
カウンセリングの時点でしっくりこない部分があれば、クリニックを変更することも視野に入れましょう。真摯に考えを受け入れてくれるクリニックは信頼が持てますし、最善策を勧めてくれるクリニックも同様です。アートメイクをするに至った考えであるとか、こうしたいといったデザインを伝えて、意思の疎通を図るようにします。
色味を慎重に選ぶ
アートメイクの完成形をしっかりイメージします。そのための色味などはカウンセリングの段階でしっかり打ち合わせをしましょう。特に、アイラインやチーク、リップなどは色合いが大切になるので色味を慎重に選ぶ必要があります。多くのクリニックではアートメイクを複数回施術します。これは、色をしっかり乗せるための保険の意味もありますし、色の変更にも柔軟に対応するためのものです。
施術後のケアをしっかり行う
アートメイクの施術後のダウンタイムは概ね1週間程度です。この1週間というのは、針で注入した色素が皮膚に定着する重要な時間となります。そのため、ダウンタイム時のアフターケアを適切に行わないと、痛みが長引いたり、赤みがひかなかったりというダメージを受けてしまうかもしれません。
主な部位別のアートメイクのアフターケアを以下の表にまとめました。
部位 |
アフターケア |
眉 |
施術箇所を冷やす |
アイライン |
施術箇所を心臓より高くするように心がける |
リップ |
刺激の少ない食事 |
ヘアライン |
施術後数日は洗髪NG |
2回目以降の施術を受ける
先述していますが、アートメイクのほとんどの施術は複数回行います。これは、肌へのダメージを分散させるためです。そして、もう一つは微調整です。色が思ったより乗らなかったり、効果が思ったよりも少なかったりする場合があるので、2回目以降にそれを補う形でアートメイクを行います。また、自身においても色合いなどの方向転換も2回目以降に相談するようにします。
アートメイクの施術の流れ
アートメイクの施術の流れを「カウンセリング」から施術後の「アフターケア」まで順を追って説明します。
カウンセリング
まずはカウンセリングになります。問診票にはアレルギーの有無などを記入。医師や看護師を交えてのカウンセリングでは、できるだけ「長年のコンプレックス」や「綺麗になりたい」といったアートメイクに対する思いなどを話すようにします。納得のいく仕上がりを得るためにもカウンセリングは大切です。
デザイン
カウンセリングの中に含まれるかもしれませんが、デザインを決めます。デザインには、リップなどの部位によって色合いも決めることになります。また、このタイミングで肌の状況を見て、実際にそのデザインが可能かどうか判断し、デザインの修正を行うことがあります。
麻酔
アートメイクの施術当日は、体調の確認を行います。平熱であれば問題ないですが、微熱以上の場合は無理をしないほうがいいでしょう。体調に問題がなければ、まずは麻酔になります。麻酔というと全身麻酔や部分麻酔を連想しますが、”塗布麻酔”が一般的です。注射などではなく、アートメイク部位に塗布するもので、医療脱毛などに用いられるクリームタイプのものもあります。塗布することで皮膚の内部に浸透させて、無痛あるいは痛みを和らげます。
施術
施術時は、人によっては痛みが出るケースもあります。それでも、我慢できないとか、不快な痛みといったわけではなく、耐えがたい痛みでなければ、施術は続行されます。
それでも、痛くて我慢できない場合や不快な場合は遠慮せずに医師に伝えましょう。
デザインやカラーは決まっているので、針でそれにあった色素を注入します。
施術時の微調整は初回で行いますが、肌へのダメージを抑えるために2回目以降で微調整を行うケースが大半です。2回目の施術では、微調整の他に色合いの変更なども可能で、初回から大幅に軌道修正するケースもあります。
3アフターケア
術後は軟膏を塗ってクーリングオフを行います。洗顔や洗髪、食事について医師の説明を受けます。ダウンタイム期間は1週間から2週間なので、その間の生活についても詳しく説明をうけましょう。
かさぶたが出来るケースもありますが、無理に剥がすことはせず、自然に剥がれるのを待ちます。ダウンタイム中はマスクをかけるようにしましょう。ヘアラインなど、マスクで隠せない部分は、ガーゼやバンダナ、帽子などでカバーします。
番外編:アートメイクは自分でできる?
アートメイクは医療行為になるので、医療機関以外ではできません。アートメイクができるのは医師及び看護師です。看護師はできるの?という疑問ですが、医師の指導(立ち会い)のもとで可能です。そのため、医師がその場にいないときの、看護師単独でのアートメイク施術はできません。
以上のことから、アートメイク施術はセルフでできないという結果になるのですが、インターネットの通販では、「アートメイクセルフキット」といった自分でできるものが販売されているようです(主に海外からの輸入商品です)。
当然、クリニックにかかるよりも安い値段で購入できますが、必ずしも自分の希望に添った仕上がりになるとはいえません。当然リスクは避けられませんし、失敗しても2,3年は消えません。使用法を間違えると、真皮層にまで色素を注入し、タトゥーと同じように一生治らない傷を負ってしまうこともあります。
消すためには、大がかりな施術が必要になります。当然、多額なお金がかかるようになります。”安物買いの銭失い”ということになるので、最初からクリニックにかかるようにしましょう。
アートメイクの一問一答
曲がりなりにも自分の体を傷つけるものですから、アートメイクの施術については不安があっても不思議ではありません。ここでは、アートメイク施術について代表的な質問を挙げてみました。
アートメイクは痛いですか?
Q:アートメイク施術に痛みはありますか?
A:塗布麻酔をするのが一般的です。全身麻酔や部分麻酔といった注射をするタイプではなく、施術部位とその周辺に麻酔クリームを塗って、皮膚に浸透させます。痛みを感じない人、若干の痛みを感じる人など個人差がありますが、不快な痛みや我慢できない痛みというわけではありません。
また、アレルギーが出ないように事前にパッチテストを行っています。
アートメイクはどれくらい持ちますか?
Q:アートメイクはどれくらい持ちますか?(消えるのはいつですか?)
A:個人差があり、1年から3年と幅があります。一生消えないよりも、次のデザインを考える、あるいは元に戻したいケースもあるので、消えることにもメリットがあると言えます。
アートメイクは完全に消える?
Q:アートメイクは完全に消すことはできますか?
A:皮膚のターンオーバーによって3年程度で消えるケースがほとんどですが、逆に言えば、完全に消えずにうっすらと残るケースもあるようです。
どのような人にアートメークはおすすめですか?
Q:どんな人にアートメークはおすすめ?
A:化粧に時間をかけたくない人、できるだけ化粧をしたくない人、スポーツやフィットネスなど普段から汗をかくことが多い人などにおすすめです。
アートメイクが得意なクリニック5選
美容ヒフコがおすすめするアートメイク施術が得意なクリニックは以下の通りです。
- ワンアップクリニック:適正価格で質の高い美容医療を追求
- なつこクリニック:医師は女性のみ
- ラヴィサスクリニック:女医・美容外科専門医在籍
- 肌管理クリニック:完全個室・土日曜営業
- IDEA美容皮膚科クリニック 錦糸町院:実績10年の肌作りアドバイザー
※美容ヒフコ経由でのご予約は【アフターフォロー付き】です。施術・術後の悩みや不安相談もOKです。