ミラドライは再発を防げるの?
ミラドライは、マイクロ波により脇汗や臭いのもととなる汗腺を、マイクロ波と呼ばれる高周波エネルギーを照射して破壊する治療法です。一度のミラドライ施術で70~80%程度の汗腺にダメージを与えられます。
一度破壊された汗腺が再生することはないため、半永久的な効果が期待でき、再発リスクが低いのが特徴です。
また、ミラドライ施術を受けると、アポクリン汗腺の減少や皮脂分泌の抑制、殺菌効果があるため、脇汗や臭いの再発防止効果が期待できます。
ミラドライは半永久的に汗腺を活動停止させられる
ミラドライによって機能を失った汗腺は復活しないため、半永久的に汗腺を活動停止させられます。一般的には、照射によって焼灼・凝固された汗腺の機能が復活することはありません。
しかし、治療後に「脇汗の量や臭いがもとに戻った」と感じる人もいます。
施術後、生き残った汗腺もダメージを受けるため、しばらくは活動が止まります。
破壊された汗腺もダメージを受けた汗腺もどちらも機能が停止するため、治療直後は脇汗の量や臭いが完全になくなったと思われる方もいるようです。
しかし、生き残った汗腺が回復して活動できるようになると、脇汗や臭いが生じます。
このように残った汗腺の働きにより、治療前と同じ状態に戻ったと勘違いしてしまう場合があります。
ミラドライを受けたのに効果を感じられないケース
ミラドライを受けたのに効果を感じられないケースは以下の3つです。
- 安価なミラドライ治療を行った
- 施術中の麻酔が適切でなかった
- 自分の汗や臭いが気になりすぎている
具体的なケースの内容を見ていきましょう。
安価なミラドライ治療を行った
ミラドライは、高い技術力が必要な治療で、施術には麻酔液、消耗品・付属品など使用するアイテムが多いため、35万円程度かかるのが一般的です。
しかし、ミラドライの施術料金が20万円以下と、広告を出しているクリニックも存在します。
安価な料金でミラドライを行っているクリニックでは、使い捨てすべき部品を使い回したり、機械の定期メンテナンスを適切に行っていなかったりする恐れがあります。
このように施術に必要な機械や部品が不十分な状態だと、効果的な施術が行われない可能性があるため、安価なミラドライ治療は控えましょう。
施術中の麻酔が適切でなかった
施術中に、医師による麻酔注射の量や打つ部位が適切でない場合、ミラドライを受けたのに効果を感じられないことがあります。
麻酔が浸透していないと施術中に痛みが生じ、十分なエネルギーで患部に照射できない場合があります。
適切な熱量で照射できない場合、照射漏れが生じて汗腺を破壊できない可能性も考えられるでしょう。
汗腺が破壊できないと汗の量や匂いが改善されず、ミラドライの効果を感じられません。
ミラドライの治療を行う際には、汗腺のことだけでなく麻酔の知識があり技術も高い医師を選ぶようにしましょう。
自分の汗や臭いが気になりすぎている
自分の汗や臭いがとても気になりすぎていると、ミラドライの効果が薄いと感じてしまうことがあります。汗の量・臭いは、他人と比べる機会がないため、敏感になりすぎているケースが考えられるでしょう。
また、とくに臭いが気になる人の場合、客観的には臭わないものの、過剰に気になってしまう場合があります。
これは、メンタル面での治療が必要な「自臭症」の症状です。自臭症の場合でも、ミラドライの追加施術を受けることで脇汗の悩みが軽減することもあります。
ミラドライを受けたのに効果を感じられないときは、まず担当医師に相談してみてください。
脇汗の匂いが気になっていてその他の治療方法を知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
2023.07.27
ミラドライの再発が考えられるケース
ミラドライを受けたのに効果を感じられないケースはいくつかありますが、ミラドライの再発が考えられるケースも存在します。
ミラドライの再発が考えられるケースは、以下2つです。
- ミラドライ後に脇汗の量が増えた
- ミラドライ後に脇の臭いが強くなった
それぞれの内容を詳しく確認していきましょう。
ミラドライ後に脇汗の量が増えた
ミラドライ後に脇汗の量が増えたと感じられる場合、再発したことが考えられます。
たとえば、ミラドライ後に再発すると、破壊した汗腺にある周囲の組織に炎症が生じたり、それらがしばらく腫れたりすることで脇汗の量が増加するケースがあります。
ミラドライ後に脇汗の量が増えるのは一時的なこともありますが、素人の判断ではわからないため医師に相談するのがおすすめです。
医師から診察を行ってもらい、適切な処置を受けましょう。
また、脇汗にお悩みの方でミラドライ以外の脇汗治療を知りたい場合は、以下の記事も読んでみてください。
2023.07.27
ミラドライ後に脇の臭いが強くなった
ミラドライ後に再発すると、治療前のように脇の臭いが強くなることがあります。
再発の原因としては、麻酔が十分にかかっておらず照射漏れが生じた場合や体質が挙げられます。
照射漏れが生じると汗腺が破壊しきれないため、脇の臭いのもととなるアポクリン汗腺が汗を出して脇の臭いが強くなったと感じてしまうでしょう。
また、もともと皮膚に日常的に存在する菌が多い体質の人は、治療後に臭いが強くなってしまう傾向があります。
ミラドライ後に脇の臭いが強くなった場合は、施術を受けたクリニック・医師に相談して、原因を教えてもらいましょう。
ミラドライの再発を防止する方法
次にミラドライの再発を防止する方法を、以下3つご紹介します。
- きちんとカウンセリングを受ける
- 経験豊富な医師・クリニックを選ぶ
- リスクや副作用を押さえておく
ミラドライの再発を防止できるよう、それぞれチェックしていきましょう。
きちんとカウンセリングを受ける
ミラドライの再発を防止するには、きちんと医師のカウンセリングを受ける必要があります。
自分が理想としているイメージを伝えられないまま施術を受けたり、治療の効果を十分に理解できていなかったりするとミラドライが再発する可能性があります。
担当医師からデメリットやダウンタイムの説明をしてもらい、手術の内容をきちんと把握したうえで治療を受けましょう。
経験豊富な医師・クリニックを選ぶ
経験豊富な医師・クリニックを選ぶのも、ミラドライの再発を防止する方法の一つです。
医師の経験値や技術力が低いと、お悩みに対して適切な処置ができないケースもあるでしょう。
ミラドライの施術の症例写真が多い、ミラドライの知識・技術がある医師だけが名乗れるミラドライ認定医がいるなど、実績がわかる医師に担当してもらうのがおすすめです。
クリニックのホームページをインターネットで検索し、気になる医師・クリニックの情報を集めたうえで、カウンセリングを受けましょう。
リスクや副作用を押さえておく
ミラドライの再発を防ぐために、カウンセリング時にミラドライのリスクや副作用を押さえておきましょう。
ミラドライは大きな手術ではないものの、少なくとも身体に負担がかかります。患者の心配・不安に対して十分に配慮しているクリニックや医師のもとであれば、安心して施術が受けられるでしょう。
ミラドライの代表的な副作用としては、照射によって生じる患部の軽度の赤み・腫れや痛み、感覚の鈍化が挙げられます。また、ミラドライ治療時に行う麻酔注射によって、一時的にあざのような内出血が現れることがあります。
ミラドライ後に再発した場合の対処法
ミラドライ後に再発した場合の対処法は、以下2つです。
- 追加でミラドライの照射を受ける
- 汗腺除去の手術を受ける
各対処法を見ていきましょう。
追加でミラドライの照射を受ける
ミラドライ後に再発した場合、追加でミラドライの照射を受けるのがおすすめです。
ミラドライ後の脇汗や匂いの再発の原因の一つは、完全に破壊できなかった汗腺の活性化です。
1回のミラドライでの照射では約20~30%の汗腺が残ってしまうため、この症状が出る可能性は避けられません。
しかし、追加照射を行うことで、効果の維持が期待できます。
追加照射は、再発した部分のみ照射し、手術と比べて料金がリーズナブルなのが特徴です。一方、効果の持続期間が手術より短いこと、複数回にわたって照射が必要な場合があることなどがデメリットです。
汗腺除去の手術を受ける
ミラドライ後に脇汗や匂いが再発した場合、脇下の皮膚を切開する手術で汗腺を除去する方法もあります。
汗腺除去した場合は、再発リスクが低く効果の持続期間が長いものの、傷跡や痛みが生じて料金が高額であること、治療時間が長いというデメリットがあります。
再発のリスクを抑えたい場合は汗腺除去の手術も考えられますが、追加照射と比べてどちらを受けるべきかは、自身の体質や再発の度合いによって異なります。
カウンセリング時に医師に相談し、自分に合った施術で悩みを軽減させましょう。
ミラドライの再発に関するよくある質問
最後に、ミラドライの再発に関するよくある質問を3つ紹介します。
- ミラドライ後に匂いが戻ってきた理由は?
- ミラドライは2回目から効果はないの?
- ミラドライは3年後、5年後まで効果はあるの?
ミラドライ後に匂いが戻ってきた理由は?
ミラドライ後に匂いが戻ってきたのは、ミラドライによって破壊しきれなかった汗腺が原因となることがほとんどです。これらの汗腺がミラドライによって受けたダメージから回復し、再活動することで脇汗の量・匂いがもとに戻ってきてしまい、再発したと考えられます。
一度ミラドライを受けると70~80%程度の汗腺は破壊可能ですが、20~30%程度の汗腺は残ってしまうため、術後に匂いが戻る可能性はどうしても消せません。
施術直後は、残った汗腺も傷つくため一時的に発汗が止まるものの、時間経過とともにこれらの汗腺が回復します。
回復に伴い発汗機能が復活するため、厳密に表現すると再発ではないものの、ミラドライ後に匂いが戻ってきたと感じるケースがあります。
ミラドライは2回目から効果はないの?
2回目のミラドライの施術からは、生き残っている汗腺を焼くだけのため効果は少ないことがほとんどです。ミラドライの効果は1回目の施術での効果が最も高いのが一般的です。
前回施術を受けたときよりも汗の量は減ることが予想されますが、変化は少ないでしょう。
ミラドライは3年後、5年後まで効果はあるの?
ミラドライは脇汗や臭いの原因となっている汗腺を破壊するため、3年後、5年後まで半永久の効果が期待できます。
また、脇汗や臭いを改善する他の施術と比べて、ミラドライはダウンタイムが短いこと、赤みや痛みが生じにくいことがメリットです。
ミラドライはマイクロ波を照射するだけの施術のため、メスを用いた切開手術よりもデメリットが少ないと言えるでしょう。