医療アートメイクといえば眉、アイラインが人気ですが、唇(リップ)に施術を希望される方が最近じわじわ増えています。血色の良いつややかな唇は、顔全体の印象をより明るく魅力的にします。
今回はリップアートメイクに興味のある方はもちろん、リップにお悩みのある方に向けて、リップアートメイクの施術の種類やメリット、注意点について詳しく解説していきます。
▼アートメイクについて、詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。
こんな悩みを持つ女性には医療アートメイクをおすすめします
意外と多い唇の悩み
ある化粧品会社のリサーチによると、唇に悩みやコンプレックスを抱えている女性は約30%。3人に1人は自分の唇に満足していないという結果になりました。皆さんどんな所に悩みやコンプレックスを持っているのかというと・・・
1位「口角が下がっている」
2位「唇の色が薄い・くすんでみえる」
3位「唇が薄い」
1番多かったのは「口角が下がっている」というお悩みでした。口角が下がっていると、なんとなく「不機嫌そう」「不健康そう」に見えてしまいます。
特に40代以降になると「老けて見える」という理由で気にされる方が多いようです。
2位の「唇の色が薄い・くすんで見える」でお悩みの方からは、「不健康そうに見える」「口元がぼやける」以外に、「口紅を一日に何度も塗り直す必要がある」という声も聞かれました。
3位の「唇が薄い」というお悩みは若い世代の方に多いようです。人気の女優やモデルのぷっくりとした唇に憧れるという方が多く、リップラインをわざとオーバーリップ気味に描く、グロスで艶感を出してぷっくり見せるメイクは、ここ数年変わらないトレンドになっています。
これらのお悩みからわかることは、多くの女性が“素顔でも”「健康的で明るい印象の唇」「みずみずしくふっくらとしていて血色の良い唇」に憧れを持っているということです。そして、メイクではそのお悩みが完全には解消できないということも分かります。
唇にも施術できる医療リップアートメイク
医療アートメイクとは、専用針を用いて、特殊な色素を皮膚の浅い表皮層へ注入していく施術のことを言います。施術後2〜3年ほどで色は徐々に薄くなっていきますが、定期的にリタッチすることで常にきれいな状態を保つことが可能だと言われています。
このアートメイク、クリニックによっては予約が数か月待ちというほどの人気ぶりですが、最近眉やアイラインに次いでリップへの施術を希望される方が増えています。唇の色味を明るくできる、希望通りのリップラインにできるという理由から、メイクに関心の高い若い世代だけでなく幅広い年齢層の方に支持されているようです。
リップアートメイク こんなお悩みの方におすすめします
実際に施術を希望された方の声です。
20代 女性 :「唇に色味がなく、ボリュームもないのが悩みでした。眉とアイラインの施術をして、アートメイクのメリットは確認済みだったので、不安はありませんでした。」
50代 女性 :「加齢と共に色みが薄れリップラインも不鮮明になっていました。健康的で若く見られるために施術を希望しました。」
リップアートメイクは唇の色を変えるだけではなく、希望通りのきれいなリップラインを描くことができます。リップの形が生まれつき左右非対称の方や、リップラインが下がっている方、唇が薄く少し寂しい印象になってしまう方はリップアートメイクで唇の形や厚みの印象を変えることが可能です。
また、自然になじむカラーを唇全体に入れることで、素顔でも顔色が明るく華やかに見えると言ったメリットもあるようです。
他にも、口紅が歯につきやすい方や、唇が荒れやすくて口紅の使用ができない方などもリップアートメイクが向いていると言えるでしょう。
医療アートメイクで解消できるお悩み
- 唇の血色が良くない
- 唇が薄い、口角が下がっている
- リップラインが不鮮明で口元の印象がはっきりしにくい
- 唇が荒れやすく口紅が使えない
- 口紅のお直しが面倒
- けがなどで唇に傷や欠損がある
唇にアートメイクをする際のポイント
口元は目元の次に顔の印象を変えるといわれています。つまり唇へのアートメイクも、入れる位置、デザイン、色の濃さによって仕上がりの印象がかなり変わります。施術の際は慎重に選択しましょう。
リップアートメイクの種類
リップアートメイクの施術には大きく分けて2つあります。
リップライン
リップ全体ではなくリップラインのみに色素を入れます。もともとの唇の色を活かしながら、リップラインから内側に向けグラデーションになるよう施術をするので、輪郭だけが目立つということはありません。唇の輪郭をはっきりさせることで、唇が薄い人は立体感が出ます。リップラインだけでも印象が大きく変わるので、リップ全体に色を入れる必要がない方はこちらのデザインを選ぶことが多いようです。
リップライン施術の平均的な費用は1回4万円~6万円。施術は2~3回必要だと言われています。
フルリップ
リップ全体に色素を入れる方法で、血色が悪い、色が薄い方に向いている施術です。リップ全体が明るい色味に変わることで、顔全体の印象が若々しくなります。立体的に見えるように色味を入れていくとツヤ感やふっくら感のある唇になります。
また、全体に色を入れるので、唇のサイズや形の印象を変えることもできます。
フルリップ施術の平均的な費用は1回5万円~7万円。施術は2~3回必要だと言われています。
リップアートメイクのデザインについて
基本的にアートメイクの上からメイクは可能なので、素顔の時に違和感のない自然な唇になるようなデザインがおすすめです。
最近人気が高いのはオーバーリップのデザインで、本来の唇より少し外側にリップラインを作ります。また色味をグラデーションにして唇をふっくら立体的に見せるデザインも若い女性を中心に人気があると言われています。
デザインを決める際の注意点
唇は顔の印象を左右するので「なりたい唇」と「似合う唇」の両方を意識しながら、自分のもともとの骨格や、目や鼻、肌の色などお顔全体のバランスを考えながらデザインを決めましょう。こういうデザインがいいな、というイメージがある場合は、施術の前にイメージしている形を口紅で作って写真を撮ってみるといいかもしれません。カウンセリングの際その写真をスタッフに見せるとイメージが伝わりやすくなります。
リップアートメイクで選べるカラー
ヌーディなピンクベージュ系から明るめの色まで希望に合わせたカラーを作ることができますが、デザイン同様素顔の時でも違和感のないカラーがおすすめです。
最近美容業界でも「イエベ」「ブルベ」という言葉を聞くようになりましたが、人の肌色は「イエローベース」と「ブルーベース」に分けられます。このベースカラーによって似合う色が違っていて、リップでいうとイエローベースの人はサーモンピンクやオレンジ系、ブルーベースの人はローズピンク、ワインレッドなどが似合うと言われています。
リップアートメイクの施術を受ける場合は、ベースカラーをもとに自分に似合うカラーを選ぶとよいでしょう。
アートメイクの色の定着には個人差がある上、眉やアイラインに比べて唇は色が入りにくいといわれています。最初は入れる色を薄めにすることもおすすめです。希望の色になるよう2回目3回目で調整していくことができ、希望の色味と違った、目立ちすぎてしまった、などの失敗を避けることもできます。
リップアートメイク施術のポイント
- リップラインの施術でもふっくらした唇に見せることができる
- リップラインの施術で口角が上がった口元にできる
- リップの色や形に悩みがあるならフルリップの施術がおすすめ
- デザインは顔全体のバランスを考えて決める
- 流行を追って無理したデザインにしない
- 濃すぎる色は避ける
- デザインやカラー決めのカウンセリングに時間をかける
リップアートメイクの注意点
仕上がりが万が一気に入らなかった場合、修正や除去も可能ではありますが、唇のアートメイクは除去が難しくリスクも大きいといわれています。施術後のトラブルや修正を避けるためにも事前に注意点は確認しておきましょう。
必ずクリニックで受ける
現在アートメイクの施術は、医師または医師の管理下のもと 専門知識、技術を習得した看護師、准看護師が施術を行うこととなっています。しかし今でも違法と知りながら施術を続けているサロンや個人店が多く存在しています。韓国など旅行先でアートメイクをしてきたという方もいるようですが、リップアートメイクは特にデリケートな唇への施術です。施術後のアフターケアがきちんとしている、トラブルが起こった際にすぐに対処してもらえるかどうかも重要です。必ず適切なクリニックで受けるようにしてください。
1度の施術では完成しない
希望のデザイン、カラーに仕上げるためにリップアートメイクも2〜3回の施術が必要だと言われています。アートメイク施術後はなるべく触らない、動かさないことが1番ですが、唇はどうしても食事や歯磨きなどの日常生活で動かす必要があります。唇が他のパーツに比べてカラーの定着がしづらくまた色味が抜けやすいのはこのためです。
施術の痛みはどのくらい?
リップアートメイクの施術を受けるにあたって皆さん一番心配されるのが施術中の“痛み”です。眉やアイラインのアートメイクを経験された方の中でも、「唇は痛そう・・・。」と躊躇される方もいるようですが、実際の痛みはどのくらいなのでしょうか?
赤く見えることからわかるように、唇の表皮は非常に薄くその下はすぐに粘膜になっているため、非常に敏感で痛みを感じやすい部位だと言えます。
そのため、リップアートメイクでは施術時に麻酔を使用するのが一般的です。施術前に麻酔クリームを塗りさらに痛みが強い場合は麻酔注射を用いることもあると言われています。
痛みに弱い、不安が大きいという方はカウンセリング時にそのことを伝えて対策をしてもらいましょう。
実際に施術を受けた方の大半が、麻酔のおかげで思ったよりも痛みはなかったという感想をお持ちのようです。
施術後の腫れについて
唇はもともと非常に腫れやすい部分なため、施術後はほとんどの方が腫れます。そのため、ダウンタイムは長めに見ておきましょう。
個人差がありますが、施術後7日程度はピリピリとした痛みや腫れが続くと言われています。
その後薄い皮が徐々に剥がれ、施術後に目立っていた色の濃さも気にならなくなります。
個人差はありますが、約1週間~10日で色も含めて自然な状態に落ち着くと言われています。
仕上がりを左右するアフターケア
まず大切なのが保湿すること。クリニックから処方されるワセリンや、リップクリームなどを使ってしっかりと保湿しましょう。施術後に口唇ヘルペスになる方がいます。過去にヘルペスになった経験がある方は再発する可能性が高いので注意が必要です。クリニックから処方される予防のお薬をきちんと服用しましょう。アートメイクでできた傷から様々な感染を引き起こすこともあります。1週間ほどは生魚や生野菜は避け、熱いものや辛いものといった刺激の強い食べ物もできれば避けるようにしてください。
施術後状態が落ち着いてきても、できれば1ヶ月ほどは口紅やグロスなどのメイクはしないことをおすすめします。メイクをするとクレンジングが必要となりその際摩擦などの刺激も与えてしまいます。
施術後のアフターケアによって、アートメイクの仕上がりや持ちに差がでると言われています。クリニックから指示されたアフターケアの注意点をしっかり押さえることが大切です。
まとめ
つややかでふっくらとした唇で素顔でも若々しく明るい印象に。リップアートメイクには、痛みや腫れといったリスクもありますが、実際施術された方の多くが「やってよかった」「早くやればよかった」という感想をお持ちのようです。唇にお悩みがある方は、今回ご紹介した施術のポイントや注意点を踏まえて、ぜひリップアートメイクを検討してみてくださいね。