目の下のヒアルロン酸注入とは
ヒアルロン酸注射とは、気になる部位にヒアルロン酸の製剤を注入する治療です。ヒアルロン酸はもともと肌にある物質で水分を保持する機能があります。肌の弾力や水分量をキープできるため、注入することで若々しい印象を与えられるのが特徴です。
目の下にヒアルロン酸を注入すると肌が内側から持ち上がって肌にハリが出るため、目の下のお悩みの改善が期待できます。
たとえば、加齢によるたるみが原因の黒クマに悩んでいる場合にヒアルロン酸を注入すると、肌のターンオーバーが促されます。そのため、血色が良くなりクマが目立ちにくくなる可能性があるでしょう。
また、目の下のくぼみが目立つ場合にヒアルロン酸を注入すると、目の下の肌にハリが出てくぼみが解消される効果があります。
なお、注入するヒアルロン酸の種類によって効果が続く期間や値段が異なるため、十分に医師のカウンセリングを受けてから施術を受けるのがおすすめです。自身が抱えている目の下のお悩みを医師に話して、どの種類の製剤が適しているか納得してから治療しましょう。
目の下のヒアルロン酸注入の5つの失敗例
目の下にヒアルロン酸を注入した場合に起こりやすい失敗例は以下の5つです。
- ボコボコになる
- 硬さやしこりを感じる
- 逆にクマが目立ってしまった
- 注入部位の肌の色が違って見える
- 内出血が起こる
具体的な内容を見ていきましょう。
その他のヒアルロン酸注射の失敗例や原因が気になる場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
1. ボコボコになる
ヒアルロン酸を注入すると、虫に刺されたように肌の表面がボコボコになったり、肌の質感がブヨブヨになったりするケースがあります。このような状態になるのは、注入したヒアルロン酸の種類や注入量、注入箇所や医師の技術などの違い、筋肉の動きや出血具合に個人差があることが原因として考えられます。
たとえば、皮膚が薄い目の下にヒアルロン酸を注入しすぎると、ヒアルロン酸の硬さや肌の凹凸が目立つ恐れがあるため、粒子が細かい製剤を使わなければいけません。また、皮膚の厚さが部位によって異なるため、医師は注入する部位に適した深さで注射を打つ必要があります。
また、個人による筋肉量や体質の差異に伴って出血のしやすさやむくみやすさが異なるため、施術後の状態が心配な場合は十分に休暇を確保しておくのがおすすめです。
2.硬さやしこりを感じる
ヒアルロン酸を注射した部位の皮膚を触ると、硬さやしこりを感じることがあります。 これは、注入したヒアルロン酸の種類や注入する部位が適切でなかったり、肌質に合わなかったりする際に注入されたヒアルロン酸が凝固した場合などに起こる症状です。
目の下は皮膚が薄いため、ヒアルロン酸を注入する際は3〜6ヵ月で吸収される程度の粒が細かい製剤を使って施術を受ける必要があります。
たとえば、悪質な病院粒子が荒い安価なヒアルロン酸を目の下に注入してしまった場合、硬さやしこりを感じることがあります。いくつかの病院で医師のカウンセリングを受けて、十分に検討したうえで治療しましょう。
3. 逆にクマが目立ってしまった
ヒアルロン酸は透明色のため、製剤を注入しすぎると肌が透けて皮膚が青色に見えるようになり、逆にクマが目立ってしまうことがあります。
これはチンダル現象と呼ばれるもので、目の下にヒアルロン酸を注入する前よりもクマが酷くなったイメージを相手に与える症状です。
また、加齢によって目の下と頬の境目に隔たりが生じると、クマが目立ちやすくなります。この場合は、クマの状態が改善できるよう、適切な量のヒアルロン酸を注入してもらいましょう。
4. 注入部位の肌の色が違って見える
ヒアルロン酸の特徴である「チンダル現象」によって、注入部位が青く見えたり、本来の皮膚と異なる色や質感に見えたりすることがあります。これは、ヒアルロン酸に太陽光が反射することで肌が青く見える現象です。とくに皮膚が薄い目の下に注入した場合や皮膚の浅い層に注入してしまった場合に生じやすくなります。
チンダル現象が起こっても、ヒアルロン酸は時間が経つにつれ体内で吸収されて徐々に目立たなくなります。チンダル現象が起きてどうしても心配な場合は、施術を受けた病院や医師に相談しましょう。
また、チンダル現象は、ヒアルロン酸注射の前に予想できる現象です。不安な方はカウンセリングの際に、医師にチンダル現象に関して確認しておくのがおすすめです。
5. 内出血が起こる
注射針が毛細血管を損傷し血液が皮膚の近くにたまるため、ヒアルロン酸注入後に内出血が起きる場合があります。内出血は一般的に数日でおさまりますが、内出血が起きると注入部位が腫れて赤くなります。内出血の色は徐々に青色や緑色に変化し、茶色や黄色になって完治するため、そこまで大きな心配はいりません。
しかし、目の下のヒアルロン酸注射時は、大きな血管がある深い組織には注射せず傷つかないため、通常内出血が出る可能性は低いです。
万一、内出血が起きて症状が長引く場合は、施術を受けた病院や医師に相談しましょう。
目の下のヒアルロン酸注入が失敗する原因
次に目の下にヒアルロン酸を注入した際、失敗する原因を以下の3つご紹介します。
- ヒアルロン酸の注入量が適切ではなかった
- 注入箇所が適切ではなかった
- ヒアルロン酸の種類の選択ミス
ヒアルロン酸注入に失敗しないよう、それぞれ確認していきましょう。
ヒアルロン酸注射に失敗したと思った場合の対処法を知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。
ヒアルロン酸の注入量が適切ではなかった
ヒアルロン酸を注入する量が多いと、注入した部位が腫れたり肌にひきつれが出て不自然な仕上がりになったりする可能性があります。
目の下は皮膚が薄く、過度にヒアルロン酸を注入するとすぐに膨らんで、目の下がボコボコになったりしこりができたりすることがあります。これはクマやたるみが悪化する原因につながるため、あらかじめ医師とのカウンセリングを十分に受けておくことが重要です。
また、ヒアルロン酸の注入量が多すぎる場合、ヒアルロン酸の色が肌の表面から透けて、肌が青色に見える「チンダル現象」を引き起こすケースもあります。チンダル現象は時間経過とともにおさまる症状ですが、気になる場合はヒアルロン酸を分解する注射を打つことも可能です。
注入箇所が適切ではなかった
注入箇所が適切でないことも、目の下のヒアルロン酸注入が失敗する原因の一つです。施術時、注入を狙った皮膚の層よりも浅い深さの部位にヒアルロン酸を注入してしまったり、注入したヒアルロン酸の量が一部分に偏ったりするケースがあります。
この場合、ヒアルロン酸が硬くなってしこりが生じ、肌の表面がボコボコになって仕上がりが不自然になってしまいます。
また、医師の技術力不足も、適切な箇所にヒアルロン酸が注入できない原因です。医師とのカウンセリング時に、その医師が施術した事例の写真を見たり、納得いくまで説明を聞いたりして念入りに下調べを行いましょう。
ヒアルロン酸の種類の選択ミス
目的や部位に合わないヒアルロン酸を選んだ場合、目の下のヒアルロン酸注入が失敗することがあります。ヒアルロン酸は種類によって濃度や硬さが異なるため、注入する部位や目的によって種類を選ばなければいけません。
とくに目の下は皮膚が薄いため、ヒアルロン酸注射時は数ヵ月で体内に取り入れられるレベルの粒が細かい製剤を使う必要があります。
たとえば、目の下に硬いヒアルロン酸を注射した場合、表情に合わせて目元を動かせないため、顔全体が不自然な雰囲気になってしまいます。
施術が失敗しないよう、担当医師から目の下に注入するヒアルロン酸の種類や特徴の説明をしっかりと聞いておきましょう。
目の下のヒアルロン酸注入に失敗したときの対処法
目の下のヒアルロン酸注入に失敗したと感じた場合は、施術した医師または病院に相談してください。自分で判断するのではなく、医師から適切な対処法を提案してもらうのが安心です。
失敗したときの代表的な対処としては、体内でヒアルロン酸が分解されるまで様子を見ること、ヒアルロン酸溶解注射でのしこりを除去することが挙げられます。
ヒアルロン酸は徐々に体の中で分解されるため、腫れや内出血などは時間が経つにつれ症状が改善されます。様子を見るのは、一般的に数週間~数ヵ月程度です。
また、ヒアルロン酸を分解する酵素「ヒアルロニダーゼ」が含まれる「ヒアルロン酸溶解注射」を打つと、注入したヒアルロン酸が溶かされて不自然な仕上がりが改善できます。
目の下のヒアルロン酸注入に失敗した場合、焦って自己判断で処置を行ってしまいがちです。しかし、このようなときこそ、落ち着いて美容医療のプロである医師に相談しましょう。
目の下のヒアルロン酸注入を受けるときの注意点
最後に、目の下のヒアルロン酸注入を受けるときの注意点を3つ解説します。
- 術後の過ごし方に気を付ける
- リスクや副作用を理解する
- 経験豊富な信頼できる医師・クリニックを選ぶ
治療の効果を落とさないよう、注意点を理解しておきましょう。
ヒアルロン注射の失敗を避けるためのポイントを知りたい場合は、以下の記事も読んでみてください。
術後の過ごし方に気を付ける
目の下のヒアルロン酸を注入した後は、日常の過ごし方に注意する必要があります。
患部を頻繁に触って刺激を与えると、違和感や腫れなどの症状の悪化や製剤の他の部位への広がりにつながる恐れがあります。ヒアルロン酸を注入した部位の違和感が気になっても、できるだけ患部を触ったり圧迫したりしないよう気を付けましょう。
そのため、肌に刺激を与えるようなマッサージや美顔器の使用、歯の治療などの行為は、施術してから3週間程度の期間を空けて行うのがおすすめです。
また、施術後は肌の負担にならない化粧品を使うこと、患部に摩擦を与えないようにメイクすることを心がけましょう。
リスクや副作用を理解する
目の下のヒアルロン酸注射を受ける際は、リスクや副作用を理解しておきましょう。
ヒアルロン酸を注入すると、患部に腫れや内出血、しこりや凹凸が生じる可能性があります。
たとえば、ヒアルロン酸は水分を保つ機能があり、注入した部位の周りに水分をためようと作用するため、水分がたまって一時的に患部が腫れることがあります。しかし、症状は時間経過とともに数日で落ち着くため、特に処置する必要はありません。
しかし、腫れやしこりなどの症状が長引く場合は、自分で判断して処置するのではなく、早めに医師に相談しましょう。医師によっては、しこりを細かく砕く処置を行ったり、ヒアルロン酸を溶かす注射を打ったりすることがあります。
経験豊富な信頼できる医師・クリニックを選ぶ
目の下のヒアルロン酸注射を失敗しないためには、経験豊富な信頼できる医師・クリニックを選ぶ必要があります。
カウンセリング前に、施術をお願いしたい医師のクリニックのホームページやSNSでこれまでの実績や症例写真、得意な施術をチェックしましょう。医師が所属している協会やSNSでの発信を確認して、医師の美容に対する意識を把握しておくのも大切です。
リサーチを終えたら、気になる医師のカウンセリングをいくつか受けましょう。
コミュニケ―ションをとるだけでなく、できるだけ仕上がりとイメージに差異が出ないよう、自分が理想としているイメージをきちんと伝えるのがポイントです。
ヒアルロン注射の失敗の原因や失敗しないためのコツが気になる方は、以下の記事も参考にしてみてください。