VIOの黒ずみが気になるけど、どうすれば消えるのだろう。VIOの悩みって周りの人と話さないから、どうやって解決すればいいか分からない。そんな風にお悩みの方もいらっしゃるかと思います。
ただ、妊娠可能期間(生理がある期間)はそうでない場合(小児期や高齢期)と比較すると、VIOの黒ずみが濃いという特徴がありますので、ある程度の黒ずみは「現役感」という形で無理せず受け入れることも重要です。
それでもなんとか黒ずみを消したいと思う方には、美容クリニックで受けられる施術があるのをご存知でしょうか?ここではVIOの黒ずみを消す治療法の紹介と、メリットデメリットを解説します。また、コストや効果を考えた時にどの治療法が最適かについてもご紹介しますので、VIOの黒ずみにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
デリケートゾーンの黒ずみの治療が受けられる東京都内の美容クリニック一覧
vioに黒ずみができてしまう原因
まず始めに、VIOに黒ずみができてしまう原因をご説明します。原因は大きく3つあり、「下着の締め付けや摩擦」「カミソリなどの処理による刺激」「ホルモンバランスの乱れ」が挙げられます。
下着の締め付けや摩擦
下着の締め付けや摩擦は、VIOに黒ずみができる原因になります。人間の肌は刺激を受けると、その部分を守る為に様々な働きをします。メラニン色素は紫外線や刺激を受けることによって、肌を保護する目的で生成が促進されます。特にデリケートゾーンは皮膚が薄く、メラニンを生み出すメラノサイトの活動も活発なことから、色素沈着がしやすい部位と言えます。通常、生成されたメラニンは、ターンオーバーとともに排出されるのですが、日常的に刺激を受け続けることで、メラニン色素の生成に排出が間に合わなくなり、メラニンが滞留してしまうことで黒ずみとなってしまいます。
対策は肌への刺激の少ない下着を身につけることです。シルクや米ぬか繊維の下着はお肌に優しく、低刺激です。ゴムを使っていないショーツやノンワイヤーブラなどもおすすめです。
カミソリなどの処理による刺激
下着の締め付けや摩擦が黒ずみの原因になるのと同様に、カミソリでデリケートゾーンを処理することでも、肌に摩擦が起こり、ダメージを与えてしまいます。刺激の大きさでいうとシェービングによる刺激は大きく、黒ずみを悪化させます。
VIOに限らず脇や顔周りなど、どの部分であってもカミソリによるシェービングは色素沈着の元です。中でもVIOは皮膚が薄くデリケートであるため色素沈着がしやすくなっているのです。
また、VIOは毛が多いので生理中や夏場などは蒸れやすく、かゆみが発生しやすくなります。かゆさに耐え切れずデリケートゾーンをかいてしまうと肌の表面にダメージが残り、色素沈着が発生してしまいます。毛がなければ蒸れやかゆみも起こりにくいです。
VIOの黒ずみを改善するためには、カミソリとかゆみによる肌へのダメージを軽減することが大切です。この対策として一番いいのが、VIO脱毛を行うことです。脱毛してデリケートゾーンの毛を減らすことができれば、カミソリを使う必要もなく、蒸れてかゆくなることもありません。最初は黒かったデリケートゾーンが、脱毛が終わるころにはすっかり薄くなり、気にならなくなる場合もあります。
ナプキンやおりものシートによるかぶれ
最近のナプキンやおりものシートが高性能になってきているとはいえ、つけている状態では通気性が悪くなってしまうため、蒸れやかぶれなどのトラブルが起こりやすくなります。原因としては、ナプキンをこまめに変えない、または肌に合わないナプキンを使っていることなどが考えられます。
蒸れやかぶれが起こることでデリケートゾーンに炎症による赤みが発生し、それが色素沈着してしまうことで黒ずみへと繋がります。
対策としては、ナプキンやおりものシートはこまめに変える、また肌に合わない場合はタンポンの使用や布ナプキンの使用など通気性のいい状態を保つことなどが考えられます。また、生理中は清潔にしておくことも大事です。トイレではビデを使用して外陰部についた経血を落とす、また、シャワーの際はデリケートゾーン専用の石鹸で丁寧に洗うなどの対策もかぶれ予防に有効でしょう。
セルフケアで黒ずみに対処する方法
VIOの黒ずみに対するセルフケアには、低刺激の石鹸を選んだり、毎日の保湿をしっかり行ったりすることも有効です。デリケートゾーンは皮膚が薄いため、刺激にならない石鹸で丁寧にケアすることが大切です。デリケートゾーンの黒ずみ専用石鹸も数多く市販されているので、自分に合うものを探してみるのもよいでしょう。
また、デリケートゾーンは乾燥によっても肌荒れや色素沈着を引き起こします。なので、毎日のお風呂上がりなどのタイミングで、デリケートゾーンをしっかり保湿しましょう。
また、専用の美白クリームを使うのも簡単でおすすめです。しっかりケアできるクリームを選ぶことで、病院やクリニックに行かずとも黒ずみを薄くすることができます。
- 皮膚が薄く繊細な部位なので、低刺激のものがおすすめ
- 黒ずみの改善には、トラネキサム酸やアルブチンなど美白成分配合のものを選ぶ
- デリケートゾーン専用のクリームや美容液、石鹸というチョイスもある
vioの黒ずみを早く消したい|クリニックの治療がおすすめ
セルフケアでは物足りない、もっとしっかり対策して、早急に効果を実感したい、という方にはクリニックでの治療がおすすめです。クリニックでは、様々な技術を使って早く効果的に黒ずみを解消することが可能です。
Vホワイトニングレーザー(インティマレーザー)
デリケートゾーン専用のエルビウムヤグレーザーによる治療をVホワイトニングレーザー、もしくはインティマホワイトニングといいます(クリニックによってメニュー名は異なります)。インティマレーザーは尿もれの改善や膣のタイトニングなどにも用いられているマシンですが、黒ずみの治療用のモードもあり美容クリニックや産婦人科などで受けることができます。
黒ずみ治療においては、これまでレーザー照射が難しいと言われていた小陰唇の粘膜面にも直接レーザーを照射することができるため、色だけが気になる方は、小陰唇形成術といった手術を行うことなく黒ずみを薄くすることが可能です。また、大陰唇やIラインの黒ずみにもこのレーザーによる治療が効果を発揮します。元の色素にもよりますが、小陰唇は1回、大陰唇は3回程度の治療でかなり薄くなると言われており、部位によってダウンタイムが異なりますが人気の治療となります。
インティマレーザーの治療が受けられる東京都内の美容クリニック一覧
内服薬・外用薬
クリニックによっては、内服薬や外用薬を処方してくれるところもあります。内服薬ではトラネキサム酸やビタミンCやEの内服がおすすめです。トラネキサム酸はメラノサイト活性化因子の産生を抑制し、シミの部分で亢進したメラニン合成系を定常レベルまで抑えます。内服して1か月程度で効果が出始め、シミが徐々に改善します。トラネキサム酸にビタミンCやビタミンEを併用するとより効果がアップするためおすすめです。
外用薬では新しくできるしみを予防してくれる「ハイドロキノン」があります。メラニン色素の合成を阻止する働きがある成分を含有しています。メラニンを合成する酵素チロシナーゼを弱らせ、メラノサイトの働きを抑えてメラニンの数を減らします。今あるシミも薄くすることができ、新しくシミができるのも予防してくれます。こちらも顔用では刺激が強すぎるため、デリケートゾーン用に処方されたものをおすすめします。
vioの黒ずみを再発・悪化させないために心得ておきたい予防法
強く擦らないようにする
繰り返しになりますが、VIOの黒ずみの原因は「肌への刺激」です。肌を強くこすることで肌バリアがくずれ、メラニン色素が生産され色素沈着が起こります。少しの刺激なら大丈夫ですが、強くこすってしまうと肌に刺激を与えてしまします。同様に、締め付けの強い下着を使うのも控えた方がいいです。肌をしめつけない、肌に優しい素材の下着を身につけるようにしましょう。肌への刺激を最低限に抑え、メラニン色素の合成が肌のターンオーバーを上回らないようにするのが大切です。
デリケートゾーン専用の洗剤で洗う
ごしごし普通の石鹸で洗ってしまうと、大切な皮膚常在菌や皮脂膜まで洗い流してしまうことでトラブルに繋がることも。そのため、デリケートゾーン専用の洗剤で洗うのが効果的です。
デリケートゾーン専用洗剤の有効成分として、「ジャムウ」が挙げられます。インドネシアのハーブとして人気があり、黒ずみケアに効果があります。この有効成分が配合されている石鹸を見かけたら、ぜひ試してみてください。また、デリケートゾーンを洗う洗剤は、低刺激で天然由来成分のみを使用した無添加商品がベストです。
添加物によって洗浄力が高められた洗剤では、デリケートゾーンを清潔にできたとしても刺激や摩擦を加えてしまい黒ずみの発生を招いてしまうかもしれませんので注意してください。また、外国製のものは日本人には合わない成分や強めの成分が入っている恐れがありますので、国産の洗剤を選ぶのが安心です。
クリームやローションで保湿をする
デリケートゾーン専用のクリームやローションは、店頭でも通販でも数多くの種類が売られています。この方法は、即効性はありませんがしっかりと毎日のケアを習慣にすることである程度の効果が期待できます。VIOの黒ずみに悩んでいて、まずは手軽にケアを始めたいという方には最もおすすめです。
クリームやローションには黒ずみの軽減に効果がある美白効果の高い成分がしっかり配合されています。アルブチンやトラネキサム酸などは代表的な有効成分です。
また、クリームやローションで保湿を行うことで肌の保護や乾燥を防ぐ効果もあります。それらの効果はVIOの黒ずみを軽減させてくれます。乾燥を重点的に対策したい場合は、「スクワラン」や「ヒアルロン酸」、「ローズ水」などの成分に注目し、お肌がしっとりと潤うようにしましょう。毎日家で行えるケアですので、すぐにでも始められますし、効果が出るまでに時間がかかるものの、一定の効き目は感じられるでしょう。どんなケアから始めればいいか分からない、という方には、クリームやローションを使ったセルフケアをおすすめします。
まとめ
VIOの黒ずみは周りの人と話し合う機会がないだけに1人で悩んでしまいがちですが、実は多くの方が同じ悩みを抱えており、対策方法も数多くあります。
最も手っ取り早く、確実に効果が得られるのは美容クリニックでの治療になりますが、とりあえずセルフケアから始めてみて、効果が物足りないようでしたら美容治療を考えてみるのも良いでしょう。また、すぐにでもという即効性を求められる方は、美容クリニックでの治療がおすすめです。まずは、黒ずみの原因となる「肌への刺激」には十分注意して、肌に優しい下着を選んだり、デリケートゾーン専用の洗剤でケアしたりと、予防ケアにも注力してみてください。
記事監修
- みつゆき みどり先生
- みどり美容クリニック・広尾
- 0357891107
2001年国立佐賀医科大学卒業。九州大学病院第二外科にて乳がん治療などの診療に携わる。
2003年より聖心美容外科に勤務、横浜院院長、全国診療医長を歴任し、婦人科形成、脂肪吸引を始めとする多くの症例に携わる。
2010年Laser vaginal rejuvenation of institute of Americaにて女性器の治療について学びレーザーによる膣引き締め手術のライセンスを日本人女性医師として初めて取得。同年 みどり美容クリニック・広尾を開業。
2012年からビビーブを始めとする非外科的膣引き締め治療を導入し複数の機器により多くの症例を経験する。
2020年 International Society for Sexual Medicine(世界性機能学会誌)にFOTONAインティマレーザーを使用した膣のゆるみについての論文を発表。
人に言いづらいデリケートゾーンの悩みに応える「美容婦人科」治療の普及のため、積極的に国内外の学会活動を行い情報の発信、啓蒙活動を行っている。