コラム

2023年8月1日(火)に放送されたNHK『クローズアップ現代』で、「その美容医療 大丈夫? 最新施術トラブルから身を守るには」と題して美容医療で実際に起こったトラブルについて特集されました。
本記事では、番組内で紹介された実態のうち「PRP療法」でのトラブルを解説します。なぜ治療が失敗してしまったのか、また学会などが注意喚起を促している危険な治療についても紹介します。

PRP【クロ現8/1放送①】

PRP療法とは

PRP療法とは

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PRP療法とは、自分の血液内にある血小板を使った製剤を注入する再生医療のひとつです。自分の血液から作る製剤なのでアレルギー反応などの副作用が少なく、皮膚のさまざまな若返り効果が期待できます。
一方で、自身の血小板が持つ自然治癒力を利用しているため、効果が出るまでの時間や感じ方に個人差が出やすい治療でもあります。

PRP療法についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

PRP療法でトラブルが起こった原因は?

PRP療法でトラブルが起こった原因は?

結論から紹介すると、PRP療法で腫れやしこりなど合併症トラブルが起こる原因は、PRP製剤に成長因子と呼ばれる「bFGF(ベーシックFGF)」が混ぜられていたことでした。

成長因子「bFGF」とは

bFGF(またはFGF)は主に壊死した皮膚を再生させるための治療薬で、スプレーなどで治療部位に塗布する外用剤です。
メーカーでは注射に混ぜて体内に注入する方法は推奨しておらず、注入した場合なにが起こるか想定できないと話しています。

PRP療法トラブルの約4割がbFGFを混ぜた治療だった

PRP療法を受けたあとに報告されたトラブルでは、約4割がbFGFを混ぜた製剤を注入した治療だったとわかっています。
美容医療について各学会が提唱している美容医療診療指針(ガイドライン)では、PRP+bFGFの治療について、エビデンスレベルの高い論文がなく、治療としておこなわないことを弱く推奨すると定めました。

美容ヒフコスタッフが受けたPRP療法+FGFのリアル失敗談はこちら
https://biyouhifuko.com/column/12733/

PRP療法で実際に起こったトラブル…硬いしこりができた

番組では、PRP療法でトラブルが起こった2人の女性が証言していました。それぞれどんなトラブルがあったのでしょうか。

PRP療法のトラブル ケース1(Aさん・30代女性)

最初に登場したAさんは、3年前にPRP治療を受けたところ、左右の頬に硬いしこりができてしまいました。特に左側のしこりは硬く目立ちやすい状態だったそうです。
しこりができてから、複数の医療機関を受診したというAさん。最終的には頬にメスを入れてしこりを除去しました。
メスを使わない美容医療としてPRP療法を選んだのに大がかりな手術を受けることになり、Aさんは大きなショックを受けたと語ります。
AさんはPRP療法を受けたクリニックでbFGFについて説明を受けたことがなく、しこり治療で受診した医療機関で、初めてbFGFが混ぜられていた可能性があったと知ったそうです。

PRP療法のトラブル ケース2(Bさん・40代女性)

同じくPRP療法を受けたBさんも、Aさん同様にしこりができてしまいました。
そこでBさんが受診したクリニックの同意書を確認すると、製剤に「成長因子」と記載されていたものの、bFGFが使用されることは書かれていません。
先ほど紹介した通り、bFGFの注入はメーカーから推奨されている治療法ではありません。Bさんの同意書にはbFGFの適用外使用についても記載がない状態です。
リスクがある治療を提示しておきながら、なぜクリニック側はそのことを明記しなかったのかとBさんは話していました。

国民生活センターや学会が注意喚起している注入治療

国民生活センターや学会が注意喚起している注入治療

番組ではPRP療法+bFGF以外にも、国民生活センターや美容医療関係の学会が推奨していない、注意喚起している注入治療の一部を紹介していました。取り上げられた施術は次の4つです。

PRP療法+bFGF

番組で実態例として紹介された施術です。PRP療法と差をつけるため「プレミアムPRP」といった名称が用いられていますが、クリニックにより呼び方は異なります。
腫れ・しこりなどの合併症が起こるトラブルが報告されており、中には治療を受けてから数年後に発症することも。こうしたトラブルが起こったときの、確実な対処法も確立されていません。

ヒアルロン酸(豊胸)

プチ整形として人気が高いヒアルロン酸注入は、顔への注入は比較的安全性が高く、学会でも推奨されている治療法です。一方で、豊胸治療のためヒアルロン酸を胸に注入することは、学会でもおこなわないことを強く推奨しています。
しこりなどの合併症が起こる可能性が高く、また乳がん検査などに影響を及ぼすこともあるようです。

アクアフィリング豊胸

豊胸目的で注入される製剤で、硬いしこりができる合併症が報告されている方法です。学会でもヒアルロン酸の豊胸注入と同じく、おこなわないことを強く推奨しています。
しこりのほか強い痛みや腫れが続く、胸部から腹部・背中などに製剤が移動するといった報告も。体内で溶けたり吸収されたりせず、場合によっては切開して除去が必要になることもあります。

GLP-1受容体作動薬

美容医療では主にダイエット目的で注入されることがある製剤です。本来は糖尿病の治療薬で、食欲を抑制したり、基礎代謝を高めることで脂肪の燃焼を促したりする効果があるとされています。
ただし、糖尿病ではない健康な人に注入した場合の安全性は確認されていません。糖尿病ではない人への注入で、めまいや吐き気といった副作用が報告されています。

大量の注入は異物反応や感染のリスク高まる

番組では、注意が必要な注入治療だけでなく、製剤を大量に注入することで異物反応や感染のリスクが高まるとも紹介されていました。安全性が認められている治療法でも、適量を超えると予期せぬトラブルが起こる可能性があります。
クリニックで注入治療を受けるときは、医師としっかりカウンセリングを重ねて、起こりうるリスクについても話を聞くようにしましょう。

おすすめできない「あぶない美容施術」については、こちらの記事でも紹介しています。

まとめ

『クローズアップ現代』で紹介されたPRP療法のトラブルについて紹介しました。
美容医療にはさまざまなリスクが考えられます。どんな施術でも即決せず、納得できるまで医師と相談したり、ガイドラインで治療法について確認したりすることで、トラブルを避けられる可能性は高まります。
料金や効果だけでなく、治療に潜むリスクについてもしっかり確認するようにしましょう。

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