スキンボトックスとは?
スキンボトックスはどのような治療なのか?詳しくみていきましょう。
皮膚の浅い層にボツリヌス製剤を注入
スキンボトックスは皮膚の浅い層にボツリヌス製剤を注入する治療で、「マイクロボトックス」や「ダーマトキシン」とも呼ばれています。
顔全体にボツリヌス製剤を細かく打ち、顔の引き締め・ハリツヤ・毛穴縮小・小じわなどを改善します。皮脂抑制効果もあるため、ニキビができやすい方にもおすすめです。
ボトックス注射との違い
ボトックス注射とスキンボトックスの違いは「注入する量」と「深さ」です。
ボトックス注射はボツリヌス製剤を筋肉に直接注入し、筋肉の動きを弱める治療です。表情筋の緊張を緩め、深いシワ・エラ張り・肩こりなどを改善します。
対してスキンボトックスは、皮膚の浅い部分にある「真皮層」や「筋膜」に少量のボツリヌス製剤を細かく注入する治療です。表情筋への影響が少ないため、自然な動きを維持しながら、ハリツヤアップ・小じわ改善・毛穴引き締めなどが期待できます。
注入可能部位
スキンボトックスは顔全体に施術できますが、特に、以下の部位に効果があると言われています。
- 額や眉間の小じわ
- 目元の小じわ
- フェイスラインの引き締め
- 首のしわやたるみ
- ひらいた毛穴
- 鼻や頬の皮脂詰まり
- 顔全体のテカリ(オイリー肌)
スキンボトックスで毛穴改善!4つの効果を徹底調査
効果が多岐に渡るスキンボトックスですが、「毛穴改善」を目的に施術を受ける人も多いようです。スキンボトックスの毛穴への効果はどのようなものなのか?詳しく解説していきます。
スキンボトックスの毛穴への効果①:皮脂腺・汗腺の働きを抑制
引用:https://www.instagram.com/p/C7lqn6fpQfT/?img_index=2
スキンボトックスは、発汗を司る「アセチルコリン」の放出を抑制する作用があります。アセチルコリンが抑制されると、皮脂腺や汗腺に対する「広がれ!」という命令がさえぎられるため、皮脂や汗が分泌されにくくなるのです。
スキンボトックスの毛穴への効果②:毛穴の引き締め
皮脂や汗の分泌が抑えられると老廃物が溜まりにくくなるため、毛穴が引き締まったスムースな肌が目指せます。
スキンボトックスの作用で過剰な皮脂分泌が正常化されれば、水分と油分のバランスが整い皮脂の詰まりが改善されるでしょう。
スキンボトックスの毛穴への効果③:いちご鼻改善
鼻の上の黒いポツポツいちご鼻の正体は毛穴に詰まった「角栓」です。
スキンボトックスは余分な皮脂や老廃物を溜まりにくくするため、角栓予防にも効果があります。
一度できてしまうと自力で対処するのが難しい角栓。できてしまう前にスキンボトックスで予防しましょう。
スキンボトックスの毛穴への効果④:テカリ・メイク崩れ軽減
メイク崩れや肌のテカリに悩んでいる人にも、スキンボトックスはおすすめです。
皮脂腺や汗腺が引き締まると過剰な汗や皮脂分泌が抑えられるため、テカりや化粧崩れが起きにくくなります。汗ばむ季節にスキンボトックスを打てば、快適に過ごせるでしょう。
スキンボトックスはこんな人におすすめ
スキンボトックスは、このような肌悩みを持つ方におすすめです。
- 年齢と共に“たるみ毛穴”が気になってきた方
- ゆるんだフェイスラインをスッキリさせたい方
- 角栓を防ぎたい方
- 小じわを改善したい方
- テカりやメイク崩れを防ぎたい方
- 肌の弾力やハリを改善したい方
- 手軽に即効果を得たい方
スキンボトックスの効果
スキンボトックスは、毛穴以外にも注目すべき効果がたくさんあります。
小じわを目立たなくする
小じわやちりめんじわには、スキンボトックスが効果的です。表情筋の浅い層にボトックスを打つため、筋肉の動きを邪魔せずに細かなしわをナチュラルに改善します。
一方、額や眉間に深く刻まれたシワには、スキンボトックスよりもボトックス注射が向いています。スキンボトックスとボトックス注射は同時施術もできるので、悩みに合わせて打ち分けるのもおすすめです。
ニキビ改善
スキンボトックスはニキビ改善にも期待が持てます。
ニキビは毛穴に過剰な皮脂や老廃物が溜まり、アクネ菌が繁殖して炎症を起こした状態です。スキンボトックスで過剰な皮脂分泌が抑えられると、毛穴詰まりが解消されてニキビができにくくなるでしょう。
リフトアップ
顔の表情筋や首の広頚筋にスキンボトックスを打つと、筋肉を引き締めてたるみを軽減する効果が期待できます。
ただし、スキンボトックスで解消できるのは“軽度なたるみ”です。加齢による大きなたるみやゆるみきったフェイスラインの改善は、ハイフやフェイスリフトの方が向いています。
美肌効果
スキンボトックスは針を刺して薬剤を注入するため、創傷治癒による美肌効果も望めます。
肌が傷つくと創傷治癒によって新しい細胞が作られるため、内側から輝くような素肌になれるのです。
毛穴改善
お伝えしたように、スキンボトックスは毛穴改善効果もある施術です。
- 皮脂詰まりによるザラザラ肌
- ニキビ肌
- いちご鼻
- たるみ毛穴
などが気になる人は、スキンボトックスを検討してみましょう。
スキンボトックスはクレーターにも効果あり?
毛穴改善に役立つスキンボトックスですが、「クレーター」や「陥没毛穴」にも効果があるのでしょうか?
スキンボトックス単体では効果が薄い
残念ながら、スキンボトックスは大きく陥没した毛穴やクレーターにはあまり効果がありません。
クレーターや陥没毛穴は、肌奥深くの真皮層までダメージを受けた状態です。フラクショナルCO2レーザーやポテンツァなど、真皮層によりダイレクトにアプローチする治療の方が効果が望めるでしょう。
他治療との組み合わせが◎
ただし、スキンボトックスとその他の治療を組み合わせれば、クレーターや陥没毛穴の改善が狙えます。
例えば、肌再生作用のある「ジュベルック」とスキンボトックスの組み合わせは、凹んだ毛穴やクレーターを滑らかにする作用があると言われています。
また、「ダーマペン」や「ポテンツァ」の併用もクレーターや陥没毛穴の治療と相性が良いでしょう。
スキンボトックスと相性の良い組み合わせ治療
スキンボトックスと相性の良い治療は他にもあります。自分に合う組み合わせを、医師と相談してみつけましょう。
ヴェルベットスキン+スキンボトックス
ヴェルベットスキンはダーマペンで顔に無数の穴をあけ、そこへコラーゲン生成効果のあるマッサージピールを塗り込む治療です。
ヴェルヴェットスキンだけでも毛穴・ニキビ跡・クレーター改善に効果を発揮しますが、スキンボトックスを併用すると、小じわや毛穴のない陶器のような素肌が目指せます。
ただし、ヴェルヴェットスキンは痛みを感じやすい治療です。表面麻酔をすれば針を刺す痛みは軽減されますが、穴のあいた状態の肌にマッサージピールを塗り込む時に、ヒリヒリとした癪熱感を感じます。
針を刺す深さによって多少痛みはコントロールできるので、痛みに弱い人は事前に相談してみましょう。
ケミカルピーリング+スキンボトックス
ケミカルピーリングは酸性の薬剤を肌に塗布し、古い角質を取り除く治療です。
ケミカルピーリングできれいになった肌にスキンボトックスを施せば、スキンボトックスの効果をより顕著に感じられるでしょう。
レーザートーニング+スキンボトックス
レーザートーニングは、低刺激なレーザーを照射する美肌治療。スキンボトックス同様に毛穴を引き締める効果が期待できるため、両者を併用することで相乗効果が期待できます。
ジュベルック+スキンボトックス
今人気急上昇中のジュベルックは、ポリ乳酸を主成分としたスキンブースター。コラーゲンの生成を促し、毛穴や小じわの他、ニキビ跡やクレーターの凹みにも効果があると言われています。
ジュベルックの肌再生とスキンボトックスの毛穴縮小・皮脂抑制が相まって、より滑らかな素肌へ導きます。
リジュラン+スキンボトックス
サーモン注射とも呼ばれるリジュランは、サーモンのDNAから抽出した「ポリデオキシヌクレオチド」を主成分とした注射です。
リジュランによるシワ・ハリ不足・くすみなどの改善、スキンボトックスによる毛穴引き締め・皮脂抑制など、より多くの効果を感じられるでしょう。
【手打ちor機械打ち】スキンボトックスの施術方法
手打ち |
機械打ち |
|
メリット |
・肌悩みに合わせて「打ち方」や「注入量」を細かく変更できる |
・薬剤を肌全体に満遍なく浸透できる ・痛みが少ない |
デメリット |
・機械打ちより時間がかかる ・痛みを感じやすい ・機械打ちより割高 |
・薬剤を浸透できる量が手打ちより少ない |
スキンボトックスの施術方法は「手打ち」と「機械打ち」があります。それぞれメリット・デメリットがあるので、医師と相談して自分に合う方法を選びましょう。
手打ちのメリット・デメリット
手打ちは、スキンボトックスを一か所ずつ注入していく方法です。
手打ちのメリットは、肌悩みに合わせて「打ち方」や「注入量」を調節できるところ。オーダーメイド感覚の注入が可能なので、気になる部分に集中的に注入することができます。
ただし、機械打ちより時間がかかり料金も割高。個人差はありますが、痛みも感じやすいと言われています。
機械打ちのメリット・デメリット
機械打ちはダーマペンや水光注射などを使用して、スキンボトックスを注入する方法です。
機械打ちのメリットは、狙った層に均一に薬剤を浸透できるところにあり、手打ちに比べて時間もかからず痛みも少ないため、機械打ちを選択する人も多いようです。
しかし、浸透する薬剤は手打ちより少ないと言われています。「薬剤ロス」を極力減らしたいなら手打ちの方がよいでしょう。
【口コミあり】スキンボトックスの痛み・赤みはどれくらい?
スキンボトックスの痛みや赤みはどれくらい?気になる口コミをチェックしていきましょう!
手打ちは痛みを感じる人が多い
SNSを調査してみると、「手打ちのスキンボトックスは痛い!」という口コミが多くみられました。しかし、「痛いけどその分効果を感じた。」という声も同じくらいあるので、痛さを覚悟の上で施術を受ける価値はありそうです。
鎮痛成分入りの薬剤もあり
鎮痛成分入りの薬剤を使用することで、痛みをコントロールしている人もいるようです。リジュランなどスキンボトックスと相性の良い薬剤には、鎮痛剤成分入りのものがあるので、痛みに弱い人は医師に相談してみましょう。
赤み・内出血は数日~1週間でおさまる程度
赤みや内出血は「数日~1週間程度でおさまる。」という人もいれば、「ほとんど内出血がなかった!」という人もいるようです。
ダウンタイムには個人差があるため、仕事など生活に支障がある人は事前に医師に相談しましょう。
スキンボトックスの副作用・リスク
知っておきたいスキンボトックスの副作用やリスクについてまとめました。
内出血
施術後に内出血が起きることがありますが、多くの場合数日~1週間ほどでおさまります。
痛み
機械打ちより手打ちの方が痛みを強く感じる人が多いようです。表面麻酔・局所麻酔・笑気麻酔などを使用できるクリニックもあるので、痛みに弱い人は医師に相談してみましょう。
赤み・腫れ
施術後に赤みや腫れが生じるケースもありますが、多くの場合数日~1週間ほどでおさまります。また、注入による点状出血も数日で消失します。
スキンボトックスが受けられない人
以下に当てはまる人は、スキンボトックスを受けることができません。
・妊娠中、授乳中、妊娠の可能性がある方
・ボトックスにアレルギーがある方
・神経筋疾患の方
・筋弛緩剤を服用中の方
・その他併用注意の薬剤を服用中の方
※その他、疾患や服用中の薬がある場合は施術前に必ず医師に確認しましょう。
スキンボトックスのアフターケア
スキンボトックスを受けた後は、以下の点に注意してアフターケアを行いましょう。
体を温め過ぎない
スキンボトックスの施術後は、体を温め過ぎないようにしましょう。ボトックスはタンパク質でできているため、高温になると変性すると言われています。
施術後24時間以内は熱い湯の入浴は避け、1週間以内はサウナなどもやめましょう。
刺激のあるスキンケアは避ける
スキンボトックスの施術後は、肌表面に小さな穴が開いている状態です。そのため、施術後24時間以内は摩擦や刺激の少ないスキンケアを心掛けましょう。
また、施術後1週間以内はレチノールなど刺激の強いスキンケアは行わない方が良いでしょう。
保湿・紫外線対策を怠らない
施術後の肌は紫外線の影響を受けやすいため、UV対策や保湿をしっかり行いましょう。
スキンボトックスの費用目安
スキンボトックスの料金相場は、約2万円~6万円です。打ち方や使用する薬剤の量で料金は異なりますが、あまりにも安いor高いクリニックは避けましょう。
スキンボトックス施術の流れ
スキンボトックスは以下のような流れで行います。
①医師の診察・カウンセリング
肌トラブルが気になる箇所や施術に関する不安点がある場合は、カウンセリング時に質問しましょう。
②洗顔
メイクをしている場合は、ここでしっかりと洗い流しましょう。
③麻酔
表面麻酔のクリームを塗布し30分程度待ちます。
④スキンボトックスの注入
麻酔クリームをふき取り、スキンボトックスを注入していきます。その他の治療と組み合わせる場合は、施術によって順序が前後します。
スキンボトックスに関するよくある質問
スキンボトックスに関するよくある質問をまとめました。
表情が不自然になることはありますか?
スキンボトックスは筋肉の表面組織に作用します。ボトックス注射のように筋肉そのものの動きを抑制するわけではないため、表情が不自然になる可能性は低いでしょう。
施術の頻度はどれくらいですか?
個人差はありますが、3ヶ月~半年に1回ほど定期的に施術を受けるのがおすすめです。
ただし、頻回にボトックスを注入すると抗体ができ、効果がなくなることがあります。医師と相談しながら適切な頻度で施術を受けましょう。
効果はどのくらい持続しますか?
スキンボトックスの効果は施術後約1ヶ月でピークを迎え、3~4ヶ月程度持続すると言われています。
複数回受けた方が良いですか?
スキンボトックスは1回の施術で効果を感じますが、3~4ヶ月程度で元に戻ります。完全に効果が失われる前に次の施術を受ければ、理想の肌状態を維持できるでしょう。
スキンボトックスが得意なクリニック
ヒフコのおすすめ!スキンボトックスが得意なクリニックはこちらです。
オザキクリニック目黒祐天寺院
オザキクリニックLUXE新宿院
※「ボトックス」と言う名前はよく知られ、一般的に広く使用されていますが、実はこれは米アラガン社の製剤「ボトックスビスタ」のブランド名です。
つまり使用される製剤が「ボトックスビスタ」でない治療は「ボトックス」と呼ぶことができないため、一般的にはボツリヌス注射やボツリヌス療法などと呼ばれています。