注入療法というと一般的にはヒアルロン酸が広く知られていますが、ヒアルロン酸以外にも人気の注入製剤が多数あります。注入療法の代名詞とも言える「ヒアルロン酸」と最近注目度が高い「エランセ」について、ご紹介したいと思います。

 【エランセとヒアルロン酸 注入療法比較!効果の違いから費用相場まで】 

「クリニックに行ってきれいになりたい!」と思ったとき、目に留まりやすいのがヒアルロン酸注射などの注入療法ではないでしょうか?

美容クリニックで多く取り入れられている「注入療法」は、かつては「プチ整形」と呼ばれ、切らない美容整形として一大ブームにもなった治療法ですが、鼻やアゴなどの形成以外にも、シワやたるみ治療として用いられることの多い施術です。
粘性のあるヒアルロン酸などの製剤をシワや加齢による凹みが気になる部位に注入することで、しわやたるみを改善する目的で使用されています。メスで切らないので、手軽に受けられてダウンタイムがほとんどないという点でも人気の治療となっています。

注入療法というと一般的にはヒアルロン酸が広く知られていますが、ヒアルロン酸以外にも人気の注入製剤が多数あります。
この記事では、注入療法の代名詞とも言える「ヒアルロン酸」と最近注目度が高い「エランセ」について、ご紹介したいと思います。

エランセとヒアルロン酸 注入の作用

エランセとヒアルロン酸 注入の作用

エランセとは

エランセは海外では「コラーゲンブースター」と呼ばれている注入剤で、皮下の浅い部分に薄く広範囲に注入することで自分自身のコラーゲン生成を促し、肌のハリやしわの改善を図る作用があります。
欧州CEマークを取得、米国FDAに承認されている非毒性・非抗体形成・非アレルギー性の製品で、安全性が認められている注入剤です。
エランセは、PCL(ポリカプロラクトン)という、一般の手術にも使われている溶ける縫合糸の成分を細かな粒子にしたものと、CMC(カルボキシメチルセルロース)と呼ばれるセルロース、水、グリセリンからできているジェル状の物質から構成されています。どちらの成分も、時間の経過とともに体内で分解されて完全に吸収されるので、体内に異物が残ることはありません。

エランセも、ヒアルロン酸のように鼻や顎の輪郭形成などのボリュームを出す目的で使うこともできるとは言われていますが、ジェルが柔らかいことと徐々にコラーゲンを増生するという特性により形成にはあまり向かないという意見が多いようです。
一番効果的な使用法としては、顔全体や気になる部位に浅く広く注入して肌質を根本から向上させて美肌効果を図ることで、自然なエイジングケアが可能であるということが魅力と言えます。

ヒアルロン酸とは

ヒアルロン酸は、もともと人の体内にある物質で、肌の水分を保つ能力に優れており、1gで6Lもの水分を保持することができるため、みずみずしい肌を保つためになくてはならない大切な成分と言えます。体内にもともとある物質なので、アレルギー反応を起こすリスクが低く、更に時間とともに吸収分解されるため、安全性は高いと言えます。

ヒアルロン酸は、しわやほうれい線などのボリュームが足りない部分の真皮層や皮下に注入することで、皮膚を内側から肌を持ち上げ、凹んだ部分を改善する効果があります。また、プチ整形と呼ばれる涙袋の形成や、鼻を高くするなど、顔のパーツを整える施術にも使用されます。
粘度や濃度の違いによって多種多様な薬剤があるため、悩みや症状に合わせて使い分けが出来ることも魅力のひとつです。

エランセとヒアルロン酸 効果と種類

エランセとヒアルロン酸 効果と種類

エランセ

エランセの主成分であるPLCには、注入した部分の周囲の線維芽細胞に働きかけ、コラーゲンを増生させるという特性があります。
自身の肌内部のコラーゲン生成が促進されると、数週間から数年かけてコラーゲンが産生され、ハリや弾力がアップするため、自然な若返り効果が期待できます。
また、CMCというジェル状の物質を注入することによるしわの改善やボリュームアップ効果も得られるといわれています。

ヒアルロン酸は注入時の効果がピークで、徐々に体内に吸収されて減っていきますが、エランセは注入後からコラーゲンが生成され、CMCが体内に吸収された後もコラーゲンは増生され続けるため、効果の持続期間が長いといわれています。

エランセは、PCLの分子鎖の長さの違いによって吸収スピードを調整することができるため、同じ成分で持続期間だけが違う4種類の製剤があり、症状や費用に合わせて選ぶことが出来ます。
クリニックによって取り扱っているエランセの種類は違うので、希望の種類があるかどうか、あらかじめ確認しておきましょう。

 

持続期間

料金(1本 1cc/ml)

エランセ(S

1年

 60,000 ~  90,000

エランセ(M

2年

108,000 ~ 150,000

エランセ(L

3年

111,000 ~ 180,000

エランセ(E

4年

130,000 ~ 220,000

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸注入とは、小じわやほうれい線、くぼみ、加齢によってボリュームが減ってしまった部分に注入することで、皮膚の内側から肌を持ち上げてシワやたるみをを改善する治療方法です。また、鼻やあごに注入することで形を整える効果や、ふっくらとした唇や涙袋の形成など、顔の様々なパーツを理想の形に変える効果も期待できます。

ヒアルロン酸は、表情じわではなく、既にできてしまったしわや深い溝に有効といわれていて、気になる部位をピンポイントで狙って注入することができるため、すぐに効果を実感できます。

そんなヒアルロン酸注射ですが、近年の顔面解剖学の研究が進んだことで、加齢による骨量の減少がしわやたるみに大きく影響しているということが判明したことから、注入方法も年々変化してきています。加齢に伴う顔の骨量や皮下組織の減少によってボリュームダウンした額や頬などにヒアルロン酸を少しずつ注入し、くぼみに丸みを持たせて影を減らすという方法で、顔全体の自然な若返りが可能と言われています。

ヒアルロン酸の効果は種類によって異なりますが半年から2年ほどで、徐々に体内に吸収されるため、状態を保ちたい場合は定期的な注入が必要となります。

 

特 徴

料金相場

11cc/ml)

ジュビダームビスタ

・日本国内で初めて厚生労働省の承認を受けたヒアルロン酸
・なめらかで凝集性が高いため、変形しにくくデザイン性に優れ、自然な仕上がりで、効果は長期間持続
・硬さや持続時間の違いによって7種類の製剤がある

・ウルトラ
40,000
80,000
・ボリューマー
60,000
100,000
・ボルベラ
65,000
100,000
・ボリフト
60,000
100,000

レスチレン

・アメリカFDAの認可を取得、日本でも厚生労働省に承認されている、代表的なヒアルロン酸

・独自の特許取得術により製造された「非動物性安定化ヒアルロン酸」で、非常に純度が高くなめらか

・粒子の大きさによって種類の違う製剤があり、悩みにより使い分けられる

 

35,000~100,000

クレヴィエル

・分解速度が遅く弾力性に優れているので、鼻やアゴなどの形成やボリュームアップに敵している

・圧倒的な濃度を誇り、形が崩れにくく他のヒアルロン酸に比べて持続時間が長い

 

50,000~100,000

 

スタイレージ

・製品ラインナップが非常に豊富で、製剤によって弾性や粘性が少しずつ異なり、用途によって最適なものを使い分けられる

・なめらかで保水力が高く、唇のボリュームアップやシワを改善する、唇専用の製剤もある

・抗酸化剤配合により効果の持続時間が長く、炎症も抑えることができる

 

55,000~90,000

テオシアル

・濃度が高いため効果が長期間持続し、滑らかな均一ジェルが皮膚の動きに適応した伸張性を実現し、柔軟にフィットして自然な表情を保つ

・製品のラインナップが豊富で、適用に応じて使い分けることが可能

 

50,000~90,000

エランセとヒアルロン酸 メリットとデメリット

エランセとヒアルロン酸 メリットとデメリット

エランセは肌質を根本から改善して潤いのある肌へと導き、ヒアルロン酸は皮膚を内側から持ち上げて高さやボリュームをだすという特徴がありますが、それぞれのメリットとデメリットを比較してみましょう。

 

エランセ

ヒアルロン酸

メリット

・コラーゲンを生成し肌の内側から肌質を改善するため、自然な仕上がりで肌のハリや弾力アップを目指せる

・数ヶ月~数年かけてコラーゲンが増生するため持続時間が長い

・主成分であるPCLは医療現場で使用されている溶ける糸が原材料なので、体内に異物が残らない

・ボリュームアップによるシワの改善も可能で、直後からの効果も期待できる

・注入直後から効果を実感でき、ダウンタイムもないので、イベントなどに合わせて施術することが可能

・しわや加齢で凹んだ部分や、鼻やあごの輪郭形成など、ボリュームを出したい部分をピンポイントで狙うことが出来る

・仕上がりに満足がいかなかった場合、分解酵素を注入することによって溶解することができる

・もともと体内に存在する成分なのでアレルギーなどのリスクが少なく安全性が高い

デメリット

・注入後の仕上がりに満足がいかなかった場合でも溶解剤がないため注意が必要(体内に吸収されるまで待たなければならない)

・成分の70%であるCMC2~3週間で体内に吸収されてしまうので、一旦少しボリュームが減る

・入れすぎることで不自然な仕上がりになることがある

・成分が体内に吸収されやすいので、効果を持続したい場合は定期的な施術が必要

エランセとヒアルロン酸 用途の違いとは

エランセとヒアルロン酸 用途の違いとは

エランセとヒアルロン酸の特徴や効果についてご紹介してきましたが、それでは、それぞれの製剤はどのような悩みや部分に適しているのでしょう。

エランセ

エランセは、「コラーゲンブースター」と呼ばれるアンチエイジング効果が期待できる注入剤です。
コラーゲンは注入後3ヶ月〜数年かけて増生されるため効果は穏やかで、周りの人にバレずに自然な若返りがしたいという方にお勧めです。

ほうれい線、マリオネットライン、こめかみや額のくぼみの改善や、目の下のシワやたるみ、頬、首、手の甲などのしわにも適応します。

コラーゲン生成の促進によって、肌のハリや弾力アップ、美肌効果が期待でき、皮膚の薄い部分である目尻や目の下などの目元周りのお悩みも自然な仕上がりで改善できると言われています。
深いシワやたるみに悩んでいるよりも、肌全体の若返りを希望する方におすすめの治療方法です。

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は、ほうれい線や額、口まわりのしわ、くぼみの改善などに対応しますが、鼻やあごの輪郭形成、唇のボリュームアップ、涙袋の形成など、幅広い部分への対応が可能です。
弾力性のある製剤を鼻やあごの輪郭に注入することで顔のバランスを整え、粒子の小さい柔らかな製剤を使用することで、涙袋の形成や唇のボリュームアップを叶える美容整形的な効果もあります。

エランセよりは深いシワやたるみに効果を発揮するのがヒアルロン酸で、得に、骨量が減ったことでボリュームが足りない場合などは、エランセのみで対応するのは難しく、ヒアルロン酸注入のほうが適していると言えるでしょう。

注入療法の注意すべき点

注入療法の注意すべき点

注入療法はどの種類の薬剤であっても、施術する医師の技術や実績によって仕上がりに大きな差がでる治療方法です。
特に顔は全体的なバランスが重要なので、デザイン力や繊細な注入技術が必要と言えます。
ヒアルロン酸は入れすぎると不自然な仕上がりになる可能性がありますし、エランセはイメージと違う仕上がりになってしまった場合でも、溶解剤が無いので自然に体内吸収されるまで待つしかありません。

エランセの注入療法に関しては、効果の持続期間が長いためカウンセリングを慎重に行う必要があり、まずヒアルロン酸注入を行って印象の変化を確認した後に、エランセの施術を勧めるクリニックもあります。
このように、自分の希望を叶えるためには医師による十分なカウンセリングが大切です。
症例数が多く、経験豊富な医師のいるクリニックを選ぶことが重要といえるでしょう。

各種製剤会社が開催するセミナーへの参加や、そのようなセミナーにおける講師経験などの情報をHPに掲載しているクリニックもありますので、参考にしてみるのも良いかもしれません。

まとめ

エランセとヒアルロン酸の注入療法は、施術の部位や効果など、似ているようで意外と違う点が多いことが分かりました。
注入療法は手軽に受けられ、ダウンタイムも少なく安全性の高い施術ではありますが、メリットだけでなくデメリットもあり、薬剤によって効果や費用も様々です。

どんな施術でも同様ですが、医師の経験と技術力によっても大きな違いが出ると言えるため、カウンセリングがしっかりしているクリニックを選ぶことが重要です。
無料カウンセリングを行っているクリニックも多いので、それぞれの効果を比較しながら、少し時間はかかっても、安心して治療を受けられるクリニックを選びましょう。

※マッサージや化粧品などの情報が記載されている場合は監修範囲に含まれません。

※執筆・掲載日時点の情報を参考に医師監修しております。

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