肌は、紫外線や乾燥、酸化などの影響により、日々変化しています。それらの影響を抑え、美しい素肌を保ち続けるには、日々のお手入れが大切です。基礎化粧品の目的、化粧品や美容液など、それぞれの役割を知り、美肌力を育てていきませんか。
基礎化粧品の目的とは
基礎化粧品を使用する目的は、排気ガスやほこり、メイク、花粉などの汚れを落とし、水分や油分など必要な成分を補い、肌の防御力をサポートすることです。
- 綺麗にする
- 肌の水分と脂質、天然保湿成分NMFのバランスを保つ(モイスチャーバランス)
- 新陳代謝を助ける
- 紫外線から守る
参考:朝田 康夫監修:美容皮膚科学事典
基礎化粧品それぞれの役割
クレジング、洗顔、化粧水、美容液、乳液・クリーム、それぞれ役割について確認していきましょう。
クレンジング
肌荒れや炎症などのリスクを回避するために大切な、メイクや皮脂、毛穴に詰まっている角栓などを落とす役割をもっています。
クレンジングには、オイルやクリーム・ジェルタイプなど、さまざまな種類があります。オイルタイプは洗浄力が高く、濃いメイクを落とす時に最適です。ただし、肌に必要な油分も一緒に落とし、乾燥の要因にもなることも。毎日の使用は避けた方がいいでしょう。
普段はクリームやジェルタイプのものを使い、濃いメイクの時にはクレンジングオイルを使用するといった、使い分けがおすすめです。
洗顔
余分な皮脂や汗、顔についたほこりなどを落とす役割をもちます。
ちなみに、クレンジングは主に油性汚れ、洗顔は水性汚れを落とすもので、似ていますが役割は異なります。
泡で顔を洗う感覚で円を描くようにやさしく洗い、肌に刺激を与えないよう注意するのがポイントです。洗い流す際、お湯の温度が高いと、必要以上に皮脂を落とし肌が乾燥してしまう可能性があるので、ぬるま湯を使用しましょう。
化粧水
クレンジングや洗顔で汚れや皮脂を取り除いた素肌は、デリケートな状態です。うるおいを与えて柔らかくほぐし、防御力を整える必要があり、その役割を担うのが化粧水です。他には、美容成分を浸透しやすくする役割も担います。
化粧水は主に水分で構成されており、それ以外に含まれる成分が異なります。例えば、保湿効果が高い、美白成分が含まれているといった違いです。求める効果や好みのテクスチャーかどうかを基準に、選んでみてはいかがでしょうか。
美容液
美容液には美容成分が凝縮されており、化粧水や乳液などの基礎化粧品では補いきれない部分を補強してくれます。商品ごとに、保湿や美白、ニキビ、シワなど、期待できる効果や含まれる成分は異なります。
例えば、保湿を目的として美容液を選ぶ場合、含まれる成分によって以下のような違いがあります。3大保湿成分で比較してみました。
セラミド |
角層細胞同士や水分をつなぎとめる役割。うるおいをしっかり保持します。 |
ヒアルロン酸 |
肌なじみがよくベタつきにくい。高い保水効果があり、長時間うるおいを保ちます。 |
コラーゲン |
肌表面にうるおいのベールをつくって、水分をキープ。肌にハリや弾力をもたらします。 |
参考:朝田 康夫監修:美容皮膚科学事典
あなたの抱える悩みや目的に合わせて美容液を選び、ぜひ毎日のケアに取り入れてみてください。
乳液・クリーム
乳液やクリームには油分が含まれており、肌から水分が蒸発するのを防ぐ役割をもちます。油分で肌を覆う状態になるため、基本的には化粧水や美容液の後に使用しましょう。
乳液やクリームはこっくりしたものが多いので、朝はメイクの邪魔にならないサラッとしたテクスチャーのもの、夜はしっかり保湿するため濃いテクスチャーのものなど、朝晩で使い分けるのがおすすめです。
朝と夜では異なる!?基礎化粧品を使用する順番
朝と夜では、基礎化粧品を使用する順番は異なります。
朝
目的
- 夜の間に溜まった皮脂や汚れを洗い流す
- うるおいを補給し紫外線などの刺激から肌を守るためのケアをする
基本的な順番
- 洗顔
- 化粧水
- 乳液
- UVケア
夜
目的
- 1日のメイクや汚れを落とす
- 肌に水分や油分をしっかり補給する
- 日中に受けたダメージに対するケア
基本的な順番
- クレンジング
- 洗顔
- 化粧水
- 美容液
- 乳液
- クリーム
※アイテムによっては上記とは異なる順番で使用するものもあります。パッケージに記載されている使用方法をご確認ください。
肌質別に解説|おすすめのスキンケア
ここでは、肌質別に、おすすめの基礎化粧品をご紹介します。
乾燥肌は保湿力を重視
水分量や皮脂量が少ない乾燥肌は、3大保湿成分のセラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンが高配合されている基礎化粧品でたっぷりとうるおいを与え、バランスを整えていきましょう。赤みやゴワつきが不安な方は、低刺激処方の基礎化粧品を選ぶのがおすすめです。
オイリー肌は皮脂を抑える成分が入ったアイテムを
ニキビや毛穴などのトラブルが起こりやすいオイリー肌は、拭き取りタイプの化粧水で古くなった角質を落としたり、収れん作用のある化粧水で肌を引き締めたりするといいでしょう。
ベタつきやすいから乳液やクリームは不要、という方もいるかもしれません。しかし、化粧水のみのケアでは、水分が蒸発しやすく、乾燥しがちです。また、乾いた状態が続くと、それを補うため、皮脂が過剰に分泌されることもあります。乳液やクリームも忘れずに使用しましょう。
混合肌は使い分けがGOOD
Tゾーンは脂っぽくテカリやすいのに、Uゾーンは乾燥している・・・など、悩みが部位によって異なる混合肌。悩んでいる箇所にあわせて基礎化粧品を変えるのが、得策です。
例えば、Tゾーンは脂っぽいと感じる場合はさっぱりタイプの化粧水や乳液、Uゾーンの乾燥が気になる場合は保湿成分が配合されたしっとりタイプ、といった使い分けをするといいでしょう。
2020.10.28
まとめ
なにげなく使用している基礎化粧品。目的を知ると、今後の選び方も変わってくるのではないかと思います。基礎化粧品それぞれの役割をおさえて、さらなる美肌を目指していきましょう。