医療脱毛

子供の脱毛はエステサロンでも行っているところがありますが、まだまだ成長途中の子供では、予期しないトラブルが発生する可能性もあるため、医師の監督の下で脱毛を行う医療脱毛の方が安心でしょう。

脱毛,子ども

小中高校生のお子さんをお持ちのお母様、子供から体毛のことで相談をされたことはありませんか?スイミングやバレエなど肌が露出する習い事をしていたり、体育やプールの時に友達の視線が気になり始めたり、「毛深いね」と言われたその一言がずっと気になっていたり… ちょうど小学校高学年あたりから第二次性徴期を迎えるため体に大きな変化が出てくる年頃です。子供が毛深いことで悩んでいたら、どうにかしてあげたいと思うのが親心ですね。

ここ数年で大人の脱毛が一気に一般化してきた現在、子供の脱毛も広まりつつありますが、まだ身体が未熟な子供では注意しなければならないことがあるため、子供が脱毛施術を受ける前に親が押さえておきたいことをご紹介したいと思います。

知っておきたい子供の肌

知っておきたい子供の肌

子供の肌はとても薄く、大人のたった1/3程度の厚みしかありません。その他にも未発達の子供の肌には、大人の肌とは異なっている点がいくつかあります。

子供の毛周期

私たちの身体に生えている体毛は「生える→育つ→抜ける」という一定のサイクルで生え変わっています。これを毛周期といい「成長期→退行期→休止期」に分けられますが、レーザー脱毛の施術は成長期の毛に対してのみ効果があるため、退行期や休止期の毛には効き目がありません。1回の脱毛で減毛を期待できるのはおよそ2~3割程度にとどまるため、2か月に1回など毛周期に合わせて数回照射する必要があります。

しかし成長期の子供の毛周期は、まだまだ不安定でサイクルがしっかり定まっていません。身体の著しい成長に加え、第二次性徴により脇に毛が生えるなど、毛器官の変化が激しい年頃といえます。ちなみに毛周期が安定するまでには、およそ20歳前後までかかると言われています。

成長期のホルモンバランス

毛器官は毛と毛を囲む組織である毛包から構成され、思春期の成長ホルモンの影響によって発達していきます。第二次性徴を迎える小学校高学年から中学生頃に毛の変化が目立つのはこのためです。体の成長も著しい思春期は成長ホルモンが沢山分泌されるため、それに伴って毛器官の成長も活発になります。しかしホルモンバランスがとても不安定なため、これまで生えていたムダ毛が濃くなってしまうことがあるようです。ホルモンバランスが安定したかどうかは、女の子であれば生理周期が規則的になることである程度分かります。

医療脱毛のメリットデメリット

医療脱毛のメリットデメリット

子供の脱毛はエステサロンでも行っているところがありますが、前述したようにまだまだ成長途中の子供では、予期しないトラブルが発生する可能性もあるため、医師の監督の下で脱毛を行う医療脱毛の方が安心でしょう。また医療用機器を使用するため、エステサロンよりも効果が高い、さらに痛みをコントロールするための麻酔も使用できることなどもメリットとして挙げられます。

メリット

コンプレックスの解消

脱毛の一番のメリットは、毛深いというコンプレックスの解消ではないでしょうか。思春期は心の変化も大きい時期です。ホルモンバランスの崩れと相まって、心が不安定になることがたびたびあります。そのような中で、ムダ毛は大人が考えている以上に深い悩みの種となるものです。子供の精神的負担が軽減されることは大きなメリットではないでしょうか。多感なお年頃の悩みに寄り添ってあげたいですね。

自己処理のリスクを抑えられる

自己処理は気を付けないと肌を痛めてしまうこともあります。例えばカミソリで剃ると、毛と一緒に肌の表面も刃で削ってしまうため、色素沈着や乾燥によってカサカサになってしまうことも。また大人と違い、カミソリの取り扱いに慣れていない子供は誤って肌を切ってしまうことで、一生傷跡が残るなどのリスクもあるため十分に気を付けなければなりません。
毛抜きで抜く場合は、毛を抜く際に毛包が傷つくため炎症が起こりやすく、皮膚の中に毛が埋もれたままになる「埋没毛」が発生したり、肌がブツブツ盛り上がったりしてしまうこともあります。ワックスや除毛クリームは使用する薬剤が肌荒れやかぶれなどの原因になることもあります。
もしこのようなトラブルが起こった場合はすぐに使用を中止して早めに皮膚科を受診しましょう。脱毛の施術を受けることによって、このような自己処理によるリスクを抑えることができます。

手入れが楽になる

脱毛することで、周期的な毛のお手入れをする手間と時間が必要なくなるのも大きな魅力です。自己処理での効果は長くても数週間。頻繁に行う必要があるため肌へのダメージが大きく、慢性的な刺激で肌が黒ずんだり、毛穴のブツブツが目立ったりと肌トラブルが起きてしまいます。しかし脱毛すれば、その後のムダ毛の処理は必要ありません。更にレーザーの美肌効果で、肌がきれいになるのも脱毛の利点です。

デメリット

痛み

最近では痛みの少ない機器も増えてきましたが、やはり脱毛には痛みが伴います。大人でも痛いと感じるのに、デリケートな肌を持ち、さらに痛みに弱い子供が施術の痛みに耐えられるかどうかはとても気になるところです。
痛みに弱いお子さんには麻酔クリームなどの処置ができるクリニックもありますので、心配な場合はカウンセリングの際に相談するとよいでしょう。

再発の可能性

子供の毛周期は安定していないため、第二次性徴が終わる前に脱毛してしまうと、せっかく脱毛してもまたムダ毛が生えてきてしまうことも。このように毛周期が不安定な時期から施術を受けると、脱毛がなかなか完了せず、結果的に回数が多く必要になってしまう可能性もでてきます。

費用がかかる

脱毛は1回で終わるものではなく、完了までに何回か通院する必要があります。子供料金を設定している病院もありますが、大人料金とあまり変わらないところも多いため、費用がかかるのは承知しておかなければなりません。

肌トラブル

子供が脱毛する際に、特に注意したいのが日焼けです。なぜならレーザーは黒い色に反応して毛根にダメージを与えて毛の成長を妨げるものです。黒く焼けた肌に照射するとヤケドや赤み、ひりつきなどの肌トラブルを起こしてしまいます。

また日焼けしすぎてしまうと、施術自体ができなくなってしまいますので、外で遊ぶことが多い子供は、できるだけ黒くならないように気を付けてあげる必要があります。

また施術後の肌はとても敏感になっている上に、肌を保護するバリア機能が未成熟な子供は、紫外線だけでなく摩擦やホコリなど刺激による影響をとても受けやすく、肌の色や毛の特性、体質によってはヤケドや毛膿炎、アレルギーなどの症状を引き起こす場合もあるため、大人よりも慎重に施術を行う必要があります。

硬毛化、増毛化のリスク

硬毛化、増毛化は照射によって本来であれば脱毛効果を得られるはずが、逆に毛が濃く固くなったり(硬毛化)、増えたり(増毛化)するという現象です。硬毛化する原因はまだはっきりとは解明されていませんが、従来のレーザー脱毛では細い毛や薄い色の産毛の毛根は生き残るので、逆に活性化してしまうからではないか、と考えられています。そのため産毛や細い毛が多い子供は、硬毛化や増毛化のリスクが高いといえます。ただ、硬毛化、増毛化した毛に対してもレーザー脱毛は有効なため、それほど心配する必要はありません。
クリニックによっては硬毛化した際は追加照射を無料で行っているところもあるため、クリニックを決める際に確認することをおすすめします。

脱毛する際に

脱毛する際に

子供が脱毛をスタートする時期としては、紫外線の影響を受けやすい夏は避けて、秋冬から脱毛をスタートさせれば、肌へのダメージが軽減できます。

事前に親子で話し合いましょう

子供が悩んでいる姿を見たら親としてはすぐにでも脱毛させたいと思ってしまうかもしれませんが、親の判断だけではなく、まずは本当に脱毛治療が必要かどうか、さらに大切なのは子供本人が本当に望んでいるかどうかを、事前に親子で十分話し合うことが大切ではないでしょうか。

治療には痛みも伴うことがある、何回か施術に通わなければならない、日焼けに注意する、など施術について子供にも分かるように説明し、親も子も十分に納得してから施術をスタートさせたいですね。

何歳から脱毛できる?

では何歳から脱毛施術を受けることができるのでしょうか?大手のクリニックで確認してみました。

  • アリシアクリニック 16歳以上(親権者同意書必要)
  • 湘南美容クリニック 年齢制限なし(親権者同意書必要、未成年は親権者の同伴が必要、電話確認有)
  • リゼクリニック 14歳以上(親権者同意書必要、高校生以下は親権者の同伴・同席が必要)
  • レジーナクリニック 中学生以上(親権者同意書必要、親権者同伴、ローンの場合は電話確認有)
  • 品川美容外科 15歳以下(親権者の同伴・同意書必要)、16~20歳(親権者の同意書と電話確認有)

病院によっては小学生から可というところもありますので、各病院に問い合わせてみましょう。ただし未成年が契約する場合は親権者の同伴や同意書が必要になりますのでご注意ください。

子供でも使用できる脱毛機器

医療脱毛を行っている病院で子供の施術に使用されている機器をご紹介します。子供には従来の加熱式レーザー脱毛ではなく、弱い出力で脱毛が行える「蓄熱式レーザー脱毛」が痛みも少なく有効だと考えられています。

メディオスターNeXT PRO

2000年頃、皮膚の浅いところにあるバルジ領域から作り出される発毛因子が元となって毛が生成されているということが発見されました。その「バルジ領域」にレーザーで熱ダメージを与え破壊してしまうのがこの「メディオスターNeXT PRO」です。バルジ領域は皮膚の浅い部分にあり、弱めのエネルギーでジワジワ照射する蓄熱式のためとても痛みが少なく、痛いのが苦手な子供でも安心して施術を受けることができます。

ソプラノアイス

蓄熱脱毛レーザー「ソプラノアイス」はアレキサンドライト(755nm)とダイオード(810nm)とヤグ(1064nm)のすべての波長のレーザーが一度に照射されるため、深さや大きさの異なる毛が混在していても脱毛が可能になりました。アトピー肌、脂性肌、乾燥肌、敏感肌、シミのある肌など、ほぼどんな肌質の方にも脱毛が可能で、疼痛がすくないためデリケートな子供の肌でも大丈夫です。

まとめ

大人の脱毛と共に子供の脱毛も広まりつつありますが、思春期は子供の心と体の成長を見守る大切な時期です。メリットだけでなくリスクもしっかりと踏まえ、大人が正しい知識をもって対応してあげることで、お子様にとってベストな方法を選べると良いですね。

記事監修

やな川厚子 先生
美容外科・美容皮膚科・形成外科『あつこクリニック』 医院長

学生時代に準ミス日本を経験し、愛知医科大学医学部卒業、大学病院形成外科にて研修。大学関連病院 勤務後に美容外科クリニックにて多くの症例の美容、外科手術、美容皮膚科治療を担当。その後美容外科・美容皮膚科・形成外科『あつこクリニック』を開業
日本形成外科学会
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