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マイクロニードルRFとホームケアの組み合わせで毛穴改善効果が向上、1カ月ごとの施術で3カ月の変化を分析、ポーラ化成工業と都内のクリニックが共同研究

カレンダー2025.4.20 フォルダー最新研究
マイクロニードルRF。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

マイクロニードルRF。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 マイクロニードルRFとホームケアの組み合わせによって、毛穴の改善効果が高まるようだ。

 2025年3月、ポーラ化成が、組み合わせの施術に関する都内クリニックとの共同研究の結果を報告している。

美容医療の限界を補う「複合ケア」の可能性

毛穴が気になる。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

毛穴が気になる。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

  • マイクロニードルRFの注目→ ニキビ跡や毛穴の開きに効果がある美容医療機器として関心が高まっている。
  • 複合ケアの研究内容→ 施術直後から乳液タイプのデクスパンテノールW配合製剤による朝晩のホームケアを行い、毛穴改善への効果を検証。
  • 研究の方法→ 顔の左右にRF施術を行い、片側はデクスパンテノールW配合製剤、もう片側はプラセボを使用し、3回の施術と約3カ月の観察期間で比較。

 マイクロニードルRFは、ニキビ後の肌の凹みや毛穴の開きなどの改善に効果を発揮することから注目を集める美容医療機器の一つ。

 今回、ポーラ化成工業は、同社と研究提携している都内ALOOP CLINIC & LABと共同で、マイクロニードルRFを施術した直後、朝晩のタイミングに乳液タイプの製剤によるケアを組み合わせることで、毛穴改善効果の変化を調べた。同社によると、使用された製剤は「デクスパンテノールW」という成分を含み、この成分はメラニンの蓄積を抑えてシミやそばかすを防ぎ、肌荒れを抑える効果効能により国から承認されている。

 研究チームは、顔の両側にマイクロニードルRF施術を行い、一方にはデクスパンテノールW配合の製剤(複合ケア)、もう一方には有効成分を含まないプラセボ製剤を使い、比較を行った。施術は1カ月ごとに3回行い、観察期間は約3カ月とした。評価には医師の監修を伴う「毛穴グレード標準写真」が用いられ、30人の被験者を対象に比較した。

毛穴の開きが改善

施術単独(上2枚)、施術+ホームケア(下2枚)の0カ月から3カ月の変化。(出典/ポーラ化成工業)

施術単独(上2枚)、施術+ホームケア(下2枚)の0カ月から3カ月の変化。(出典/ポーラ化成工業)

  • 複合ケアの効果→ ホームケアとマイクロニードルRF施術の組み合わせにより、毛穴スコアの改善が単独施術よりも早期に現れた。
  • 安全性の確認→ ホームケアと施術を組み合わせた場合でも有害事象は報告されず、安全性に問題はなかった。
  • 日常的なケアの重要性→ ヒフコNEWSでは、美容施術だけでなく、自宅でのスキンケアも美容効果の維持に不可欠であると韓国医師も指摘。

 この研究から確認されたのは、複合ケアを行った側では、施術単独よりも毛穴スコアの改善が明らかだった。複合ケアの2カ月目には、施術単独の3カ月後と同等の改善が見られた。有害事象は報告されず、ホームケアにマイクロニードルRFを組み合わせても安全性の問題は認められなかった。

 ポーラ化成工業では、従来、たるみや肝斑でも、美容医療機器による施術とホームケアとの組み合わせについての研究結果を報告している。今後も、美容医療とホームケアの組み合わせに注目していく方針だ。

 ヒフコNEWSでは、韓国の美容医師に取材したが、医師は美容施術だけではなく、日常的な自宅でのスキンケアが重要であることを指摘していた。美容医療に取り組む際には、日常的なケアも怠らないことが重要だ。

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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