
製品の広告に虚偽や誇張があるケース。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)
「膣ケア」などとうたった製品が存在しているが、韓国食品医薬品安全処(MFDS)は9月24日、女性の外陰部(フェムゾーン)の洗浄剤やミスト化粧品などの関連オンライン広告を一斉に点検し、虚偽・誇大広告75件を摘発したと発表した。
「膣炎の治療」「産婦人科医が選定」など違反

韓国食品医薬品安全処(MFDS)が腟関連化粧品の違反広告を摘発。(出典/韓国食品医薬品安全処)
- 摘発対象 → 女性の外陰部(フェムゾーン)に使用される製品のオンライン広告が点検され、違反75件が摘発された。
- 違反内容 → 「膣炎治療」「月経痛の緩和」「膣の乾燥改善」など医薬品的効能をうたう表現(60件, 80%)や、「産婦人科医が開発」「有害菌除去」など消費者を誤認させる表現(14件, 19%)が確認された。
- 行政対応 → 合計75件を摘発し、そのうち27件については21社の責任販売業者に対して立入検査や行政処分を予定。
韓国食品医薬品安全処は継続的に化粧品の医薬品的な広告の摘発を続けている。
今回摘発されたのは女性の外陰部に使われる製品。
問題となった表現の内訳は以下の通りだ。大部分を占めたのは、医薬品と誤認させる恐れがあるもので60件(80%)。その内容は「膣炎の治療」「皮膚免疫力の向上」「月経痛の緩和」「炎症・かゆみの緩和」「膣の乾燥改善」などで、薬効や治療効果をうたっていると判断した。
さらに消費者を誤認させる恐れがあるもの14件(19%)で、「産婦人科医が選定や開発」「有害菌を除去」「定着した膣内乳酸菌の発生を阻害」など、化粧品の範囲を超える使用法、例えば、膣内使用を誘導や暗示したり、根拠不明の専門性を装ったりする表現を問題とした。
また、機能性化粧品の誤認が1件(1%)で、機能性に該当しない一般化粧品であるにもかかわらず「シワ改善」などの機能性を標ぼうしたものが問題になった。
MFDSは、違反製品について化粧品責任販売業者を追跡調査し、さらに6件の不当広告も追加で特定した。
合計75件のうち、化粧品責任販売業者が関与している27件については、現場への立入検査や行政処分を実施予定だという。当てはまる化粧品責任販売業者は21社に上る。
今後の対応とチェック先

摘発された例。(出典/韓国食品医薬品安全処)
- 医薬品 → 膣炎など疾患の治療・軽減・処置を目的とし、有効成分を含み膣内外で使用可能。
- 医療機器 → 精製水など効能のない液体を、膣洗浄器とセットで膣内部の洗浄に用いる。
- 化粧品 → 外陰部(膣の外側)の洗浄のみを目的とし、膣内部には使用不可。
MFDSは、消費者の混乱を避けるため使用部位と目的での区分を改めて示した。
医薬品は、膣炎など疾患の治療・軽減・処置を目的とし、医薬的効能のある成分を含む。膣内外に使用可。
医療機器(膣洗浄器+液体)は、精製水など医薬的効能のない液体を、チューブやノズル付きの膣洗浄器とセットで膣内部の洗浄に用いるもの。
化粧品(外陰部洗浄剤)は、外陰部(膣の外側)の洗浄のみを目的とし、膣内部には使用できないと説明した。
膣洗浄や関連疾患の消毒・予防・治療が必要な場合は、専門家の助言のもと有効性・安全性が確認された医薬品や医療機器を用いるべきだとして、医学的効果をうたう広告には「疑って確認する姿勢で、賢い購買行動を」と注意喚起した。
日本でもフェムテックが注目される中で、膣ケアという言葉が使われることもある。こうした製品の有効性や安全性は必ずしも公的な承認を受けているとは限らない。韓国での警告は参考になる。
