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日本で制度整備が動き出し、医療法改正で美容医療が柱に、定期報告など制度化、世界でも規制強化が進んだ年、美容医療2025年の振り返り①

カレンダー2025.12.30 フォルダー 国内
身近になる美容医療。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

身近になる美容医療。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 2025年は美容医療にとってどういう1年だったかを振り返る。

 この年は、日本の美容医療にとって「ルール作りが本格的に始まった年」といえるかもしれない。

医療法等改正で美容医療も柱の一つに

国が改正医療法を公布。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

国が改正医療法を公布。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 2024年に厚生労働省が「美容医療の適切な実施に関する検討会」を開催し、美容医療の問題が整理された。ヒフコNEWSで伝えた通り、美容医療の課題は、安全性と質の大きく2つに整理され、これに対して、7つの対策が取られることになった。

 それらは、安全性という意味では、美容クリニックの定期的な報告制度、保健所による立入検査などの監視制度、診療録の記載充実、オンライン診療のルール整理が挙げられた。

 質という意味では、関係学会によるガイドラインの整備、広告規制の強化、国民向けの啓発が挙げられた。

 2025年12月、医療法等が改正、公布され、法律により2024年に打ち出された対策が実際に動き出すことが裏付けられた。美容クリニックなどの定期報告、オンライン診療の法制化、開業規制など、美容医療に関連したルール変更があった。開業規制の有効性はまだ見えないものの、美容医療の情報公開は間違いなく進んでいくと考えられる。

改正医療法が順次施行 美容医療の監視と情報公開が制度化へ 美容クリニックは安全管理体制の報告必要に 医師偏在解消へ開業規制も導入、オンライン診療が法律で位置付け
https://biyouhifuko.com/news/japan/15832/

 一方で、2025年11月から厚生労働省は全国約3800の美容医療を手掛ける医療機関を対象にした調査を実施した。この結果を基に、定期調査の項目が固められることになる。定期報告の結果は、公表される部分もあると考えられる。その情報が多くなれば、一般の人が美容医療を受けるときに、情報を得やすくなり、クリニック選びがやりやすくなる。どのような情報が定期報告の対象になるか、今後注目される。

厚労省が美容医療クリニック約3800を全国調査、「公的報告制度」創設に向けた動き本格化 2024年の検討会を踏まえてまずは実態を明らかに
https://biyouhifuko.com/news/japan/15372/

 まだ詳細は明らかではないものの、2025年1月に日本美容医療総合学会が設立され、医師や看護師に限らず、医療スタッフ全般を対象とした資格制度が開始される見通しになった。美容クリニックでは、カウンセラーなどの医療従事者以外がどのように関わるかが問題になってきた。今後、新しい資格制度ができることで、美容クリニックに関わるスタッフのレベルが底上げられれば、施術を受ける側にとって安心感につながる可能性はある。

美容医療関係者に新しい資格制度を発足へ、幅広い職種が対象の見通し、1月設立の日本美容医療総合学会が準備、美容医療の安全安心につながることが求められる
https://biyouhifuko.com/news/japan/11716/

 関連学会では、現在ガイドラインの作成が進められている。その内容はまだ明らかではないものの、業界内でルールを作る動きは進んでいくと見られる。来年に向けて公開される予定だが、基本的に一般向けの啓発を含む内容とされる。今後、日本の美容医療はどのようなルールの下で行われていくのか注目されるだろう。

英国をはじめ世界も動き始めた

英国では検討の上で美容施術のライセンスが本格導入される予定。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

英国では検討の上で美容施術のライセンスが本格導入される予定。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 こうした動きは日本に限ったものではなく、世界各国でも同様に進んでいる。英国の動きが活発で、美容医療の中でも特に非外科的施術に関わる人の資格制度が整備されようとしている。高リスクの施術は医師などが登録施設のみで行えるようになる。また、注入施術は医師以外も可能であるものの免許制になる見通しだ。18歳未満の美容施術も規制される。

英国政府が美容医療の安全強化、無資格施術の排除へ動く、リスクの高い施術は医療従事者のみ、未成年者への施術は厳しく制限
https://biyouhifuko.com/news/world/14051/

 台湾やフランスでは、美容施術を行うためには、専門的な研修を受けることが求められる規制強化が行われた。特にフランスでは非外科的施術を行うにも2年間の専門研修が必要になる。

台湾政府が法改正で、美容医療を3段階で資格化へ、「台湾版直美」は禁止方針 外科手術は外科系専門医のみ、注入やレーザーも32時間研修を義務化
https://biyouhifuko.com/news/world/15471/

 このほかにもマレーシアで、乳房や臀部へのフィラー注入が禁止されたり、ビタミンCの点滴が禁止されたりしており、規制強化が進んだ。

マレーシア、乳房やヒップへのフィラー ビタミンC点滴を違法化、無資格施術の横行と重大被害を受け、保健省が医師の施術を含めて禁止
https://biyouhifuko.com/news/world/15485/

 日本では長らく、美容医療の分野で明確なルールが整っていない状況が続いてきたが、今後、改善が進み、結果として美容医療がより良いものになっていくことが期待される。

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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