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【2025年ランキング】コラムカテゴリーで注目度の高かった記事、1位は再生医療の死亡事故、集計期間2025年1月1日~12月31日

 2025年に閲覧数が多かったコラムカテゴリーの記事を振り返る。

事故や事件の背景を調べてきた

ランキング。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

ランキング。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 再生医療の死亡事故や模造品問題、脱税、裁判、韓国の美容医療動向を扱った記事に関心が寄せられた。

再生医療で死亡事故、足を運んでみて分かったこと、「事故が起こってもどこか不明」お粗末な日本の再生医療運営、情報公開の不備と医療と美容を分けるルールの限界【編集長コラム】
https://biyouhifuko.com/news/column/14235/

糸リフトの模造品、施術を受けた人はどうすればよいのか、品川美容外科が敗訴した裁判で注目、美容医療機器の承認の問題も検討必要か【編集長コラム】
https://biyouhifuko.com/news/column/13228/

見えない美容クリニックの闇、グループの医師が個人事業主に?支配され追い込まれる、東京中央美容外科(TCB)運営が約9億円の追徴課税の報道も、ウルフクリニック倒産では経営破たんの責任を負いかねない事態も【編集長コラム】
https://biyouhifuko.com/news/column/11244/

PRP+bFGF、施術後しこりの訴えで美容クリニックが解決金、「リスクなどの説明義務を怠った」と裁判所は指摘、業界ガイドラインでトラブル防止目指せ【編集長コラム】
https://biyouhifuko.com/news/column/10825/

美容クリニックおよそ600院が密集する韓国江南を歩く、政府お墨付き優良観光医療機関とは?アックジョン駅から江南駅まで【編集長コラム】
https://biyouhifuko.com/news/column/11909/

制度の不備が背景に見える

 第1位は、再生医療の分野で起きた死亡事故を巡るコラム。東京都内のクリニックで細胞を使った自由診療の再生医療を受けた外国籍の人が治療後に急変し死亡した件で、実際にそのクリニックの周辺に足を運んでみた。

 この事故は厚生労働省が再生医療安全性確保法に基づいてクリニックの治療提供を停止する緊急命令を出した初めてのケース。

 公開されている届出情報が不十分で、名称変更やクリニック所在地が分かりにくいなど、一般の人が施設を正確に把握できない状況を指摘した。

 美容目的の再生医療は禁止されているが、慢性疼痛という名目が利用され実質的に美容やアンチエイジング目的で提供されているように見える構造的な問題も存在している。背景には、制度の不備があると考えられ、改善が望まれる。

 第2位は、糸リフトの模造品を巡るコラム。

 ヒフコNEWSがスクープしたものだが、品川美容外科が韓国の医療機器メーカーが開発した糸リフト用縫合糸の模造品を使用したとして特許侵害で訴えられ、東京地方裁判所で敗訴した事例について書いている。

 裁判では69億円を超える損害賠償が認定されたが、施術を受けた人々に対する説明責任はあると考えた。模造品の健康リスクは明確なデータがないが、承認の有無や安全性について情報提供されていなかった可能性がある。

 もっとも日本では糸リフト用の縫合糸そのものが国内で承認された例が少なく、何が正規品なのか見分けにくい構造的な問題がある。こちらも制度の不備に改善が求められる。

 第3位は、国税庁が東京中央美容外科(TCB)運営の医療法人に追徴課税を科した件。美容クリニックでは、かねて運営の透明性とリスク管理の欠如が問題視されてきた。税金という面で、その不透明性が問題を引き起こしている可能性もある。

 続いてPRP+bFGF(多血小板血漿に成長因子を加えた施術)に関するコラム。施術後にしこりが発生したことを巡って裁判が行われ、美容クリニックが説明義務を怠ったとして調停で解決金を支払うことになった事例だった。この施術は日本の美容医療診療指針で弱く推奨しないとされているにもかかわらず、一部のクリニックで提供されている現状がある。業界で継続的に指針をチェックして、必要に応じて表現を改めていく必要があるだろう。

 第5位は、韓国・ソウルの江南(カンナム)地区の美容クリニック事情を歩いて取材したコラム。約600院ものクリニックがひしめく地域の様子を描いた。韓国政府が「優良観光医療機関」として指定する施設もあり、海外からの美容医療ツーリズムが盛んである一方で、クリニック選びの難しさや広告展開の仕方など、国ごとの事情がある。

 江南一帯は美容外科・皮膚科が集中し、形成外科専門医が老舗として存在感を示すなど多様な医療機関が競合している。美容医療の国際的な人気と同時に、情報の多さゆえの選択の難しさ、そして政府認証の意義と限界がある。

 今後もコラムという形で、ニュースの背景を継続的にウォッチしていく。

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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