
東京大学総長がコメント公表。(出典/東京大学)
東京大学は、同大学皮膚科教授の佐藤伸一氏が収賄容疑で逮捕されたことを受けて、総長である藤井輝夫氏の名前で公式メッセージを公表した。大学としての責任と反省、今後の対応方針が示された。
なお、今回の問題に関連した裁判では、佐藤氏らと共に東京大学も訴えられている。今回の事案をめぐっては、大学の対応の在り方も含め、今後の議論の行方が注目される。
「言語道断」「痛恨の極み」と厳しい表現

警視庁。(写真/Adobe Stock)
- 謝罪と危機感の表明→東京大学は佐藤氏の逮捕を受け、学生や関係者への謝罪を表明。「度重なる教員の逮捕は痛恨の極み」として、深刻な事態と受け止めている。
- 説明不足への反省→独自調査を行ってきたが、状況説明や対応・処分について十分な説明ができていなかったとし、深く反省している。
- 再発防止への取り組み→教職員のコンプライアンス意識やチェック体制、組織風土などの課題を明確化。捜査協力と共に、再発防止のため組織改革を進める方針を示した。
東京大学は2026年1月25日、前日に佐藤氏が収賄容疑で逮捕されたことを受けコメントを発表。その中では、学生や患者をはじめ、多くの関係者に迷惑と心配をかけたとして謝罪した。
その上で、「国立大学の教職員として、法令遵守だけでなく高い倫理意識が求められる中、度重なる教員の逮捕は痛恨の極みであり、言語道断で、遺憾であると言わざるを得ない」と、厳しい言葉で事態を受け止めている。東京大学では、これに先だって別の教職員の逮捕も発表しており、総長は「度重なる教員の逮捕」との表現を用い、大学としての危機感を示した。
「この間、大学としても独自に調査を進めてきましたが、状況・経緯の報知や対応・処分等を含め、十分な説明を尽くせていなかったことにつき、深く反省しております」と説明している。
その上で、「事実を調査し原因を究明するなかで、教職員のコンプライアンス意識、民間資金の受入・活用状況のチェック体制、事態を未然に防ぎ早期に察知する組織風土等における課題が、具体的に明らかになりました」とし、捜査への協力と再発防止のための組織改革に取り組むと示している。
説明不足を反省、組織改革と再発防止へ

大麻から抽出されるCBDなどは美容目的などで利用されている。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
- 民事訴訟の進行→日本化粧品協会が佐藤氏・吉崎氏・東京大学を提訴。共同研究中の不適切接待が問題視された。
- 契約解除と損害賠償請求→接待事実の報告を受け、東大が共同研究契約を解除。協会は研究再開と約4239万円の損害賠償を求めている。
- 大学も関連→民事訴訟に大学も関係し、今後の対応が注目される。
ヒフコNEWSでは先に、警視庁が佐藤伸一氏を収賄容疑で逮捕したことを報じている。報道では、共同研究をめぐり、性風俗店などでの接待を要求した疑いが指摘されている。
関連する民事訴訟も進行している。日本化粧品協会が、佐藤氏、吉崎歩氏と「臨床カンナビノイド学社会連携講座」で共同研究を進めていたが、不適切な接待を強要されたなどとして、佐藤氏らと共に、東京大学を訴えている。今回の問題をめぐっては、協会が接待などの事実を大学に報告したところ共同研究の契約解除に至ったということで、研究再開を求めている。損害賠償も約4239万円求めている。
逮捕の顛末ばかりではなく、民事訴訟も進行中で、それは佐藤氏らばかりではなく、東京大学も関係してくるため、大学の対応も含め、民事訴訟の行方が注目されている。
また、今回の問題に関連したカンナビノイドは、大麻の成分として知られている。CBD(カンナビジオール)が国内でも流通している。日本では合法ではあるが、韓国では違法あるなど国により違法のところもある。CBDは化粧品での利用も行われるが、今回の事案はCBDにとって心証の良い話でないだろう。
当面、問題は注目されることになりそうだ。
参考文献
警視庁が東京大学皮膚科教授の佐藤伸一氏を逮捕、収賄容疑、性風俗接待を要求と複数の報道、美容関連の共同研究でも注目されていた
https://biyouhifuko.com/news/japan/16276/
