スーパープラセンタ販売で男女を逮捕、東京・港区の美容医療クリニックに販売、薬機法違反の疑い
ポイント
- 兵庫県警が、未承認「スーパープランセンタ」販売で関東在住の男女4人を逮捕
- 逮捕されたのは、プラセンタ製品など70本を214万5000円で販売した会社役員ら
- プラセンタや幹細胞関連で逮捕例が以前にもあり、プラセンタ製品の出所には要注意
2024年2月7日、兵庫県警察は、東京都内の美容クリニックに対して未承認医薬品である「スーパープランセンタ」を販売したとして、男女合わせて4人を薬機法違反の疑いで逮捕したと発表した。
続く未承認プラセンタ事件
兵庫県警によると、逮捕されたのは、関東在住の男女4人で、東京都中野区在住の会社役員の男(50)と会社役員の女(54)、武蔵野市在住の無職の男(23)、さいたま市在住の会社員の男(28)。
男女は21年1月~23年1月の間に、スーパープラセンタなど合計70本を、214万5000円で販売したという。国は今回販売されていた製品を承認しておらず、男女は薬機法違反の疑いで逮捕された。神戸新聞の報道によれば、スーパープラセンタのほかにも、乳歯から採った歯髄幹細胞に関連した製品も販売してようだ。
プラセンタや幹細胞をめぐっては、22年8月、23年5月にも、それぞれ別の事件で会社経営者が逮捕されている。22年の事件では、茨城県の医薬品販売会社が、同県の産婦人科医から胎盤を入手し、自分たちでプランセンタを製造していた。23年の事件では、今回の事件と同じように、会社社長がスーパープラセンタを美容医療関連のクリニックに販売していた。
医師の裁量権で提供できるが……
そもそも医薬品として使われているプラセンタは、妊娠中の子宮の中で母体と胎児をつないでいる胎盤から抽出された成分。国が承認したプラセンタもあり、更年期治療に使われることがある。一方で、事件で問題にされたスーパープラセンタは承認を受けていない。提供しているクリニックのホームページを見ると、スーパープラセンタは一般のプラセンタよりもエキスの量が多いと説明しているが、その実態は明らかとはいいがたい。
今回、摘発されたスーパープラセンタが美容医療のクリニックに納品されていた点を考えると、スーパープラセンタが提供されている場合、その出所には注意しておく必要もありそうだ。
参考文献
肌の若返りうたい違法医薬品販売 容疑で会社社長の男ら4人逮捕 兵庫県警
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202402/0017309323.shtml
未承認「スーパープラセンタ」で医薬品販売会社の社長逮捕、その背景とは
https://biyouhifuko.com/news/japan/1577/
無免許ヒアルロン酸注射で逮捕、三重から富山への出張施術、ベトナム国籍の施術者がSNSで宣伝
https://biyouhifuko.com/news/japan/5643/
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