ポイント
- 共立美容外科が新たに12種類の医療脱毛セットプラン提供開始を発表
- 1回ごとの「都度払い」を選択肢に。割引の5回コースとの選択肢を提供
- 脱毛エステ閉店の被害者救済を経て、新しいプラン導入に至った
脱毛を希望する人にとって、1回ごとに支払い可能な「都度払い」の選択肢が選びやすくなってくるかもしれない。共立美容外科は、「脱毛開放宣言」を打ち出し、医療脱毛のプランの全面的な刷新を公表。ポイントの一つとして、都度払いと、割引が適用される5回コースから選べることを強調する内容になっている。この新しいプランと料金は2024年3月12日に発表された。
安価設定で1回ごとの支払い可能に
共立美容外科(医療法人社団美人会が運営)は、「だれでも気軽に、手軽に、不安なく、しっかりと効果のある医療脱毛サービスを受けられる」として、医療脱毛のプランと価格の刷新を説明している。
3月11日から、異なる部位の組み合わせによる12種類の新しいセットプランの提供を開始。
特徴として次の点を挙げている。
- セットプランを全12通り
- 都度払いまたは20%割引の5回コースのいずれか選択
- 男女別の料金体系
- 平日、土日、祝日いつでも利用可能
- 熱破壊式と蓄熱式の2通りを導入した医療レーザー脱毛
大きな特徴は示した通り、各プランについて、都度払いまたは20%割引の5回コースから選べるようにしたこと。さらに、男女別の料金体系を設けている。
例えば、全身+顔+VIOのコースは、都度払いの場合、女性が4万9500円、男性が6万9300円。5回コースでは、女性が19万8000円、男性が27万7200円となる。目安となる1回当たりの所要時間は女性が約110分、男性が約150分。
顔だけのコースでは、都度払いでは女性が6600円、男性が1万2100円。5回コースは女性が2万6400円、男性が4万8400円。
都度払い、5回コースともに、従来の他のサロンやクリニックの価格体系と比べても、安価な設定になっていると見られる。
熱破壊式と蓄熱式という異なるタイプの脱毛方式を採用し、幅広い利用層に受け入れられる施術の提供を目指す。
脱毛エステが相次いで倒産、救済の動き
共立美容外科では、「脱毛解放宣言」で、脱毛サロンの経営破たんや被害者救済を受けた考え方を次の通り示している。
昨今の脱毛サロンの経営破綻や被害者の規模を目の当たりにし、共立美容外科では今回の新セットプランに先駆けて、2024年1月に脱毛トラブル応援プランを提供いたしました。脱毛サロンの被害に遭われたお客様が多数お越しになり、当院の医療脱毛をご利用されご満足されている姿を拝見し、より多くのお客様が安心して脱毛サービスを利用できる環境を提供するという判断に至り、この度、医療脱毛のプランと価格を刷新いたしました。だれもが気軽に、手軽に、不安なく、効果のある脱毛サービスを利用できるようにする想いを込めたメッセージが「脱毛解放宣言」です。
特に2023年12月の銀座カラー閉店は脱毛業界に大きな影響を与えた。脱毛エステサロン、医療脱毛クリニックの倒産が複数発生した後、被害者救済の動きが続いた。共立美容外科も24年1月15日に救済プランを発表。銀座カラーとシースリー倒産の被害者を対象に最大80%割引で提供した。被害者は合計14万人にも上り、脱毛業界の信用に影響を与えた。
前払いビジネスモデルで、いったん倒産すると返金もサービスも受けられないという問題が指摘された。そうした中で、リスクを避けるために、都度払いが注目されるのは自然な流れともいえるだろう。歴史ある共立美容外科が新プランを打ち出したことで、都度払いの選択肢は一層受け入れられやすくなる可能性もあるのだろう。