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美容クリニック看護師座談会vol.4 「コロナ禍で美容医療業界に起きた変化 今後脱マスクで増える治療は?」

 ヒフコNEWSでは、美容クリニック看護師の座談会を連続でお届けしていく。今回は脱マスクで生まれる変化について語ってもらった。

美容医療について語る3人のナース。左からMarikoさん、水野恵梨香さん、藤尾有紀さん。(写真/編集部)

美容医療について語る3人のナース。左からMarikoさん、水野恵梨香さん、藤尾有紀さん。(写真/編集部)

──コロナ禍で、美容医療がどう変わっていったか。マスク着用で増えた施術は?

有紀:アートメイクの施術はとても増えました。

 マスクでリップが取れてしまうから、という理由で、唇に色を入れる方もいましたが、うちはどちらかというと、顔を隠している分、マスクから出ている眉毛やアイラインを整えたいという方が多かったです。眉毛をやって、アイメイクをやって、何カ所かやるという流れでした。

 唇に関しては、マスクを外す機会が増えた今の方がニーズが高まっている印象です。

 アートメイクをすることで、「素顔に自信を持てました!」と連絡をいただくことが増え、大変嬉しかったです。

恵梨香:うちも、増えたのは、目元、額。出ている部分の施術です。ここはマスクでも隠せないから、「額のシワが気になる」とか「丸い(額の)形、流行っているけど私に合ってますか?」など多かったですね。

 あとは、マスクの摩擦でかぶれてしまい、ニキビが増えたというご相談や、マスクをパッっと取った時のほうれい線を気にされる方もいました。

Mariko:マスク生活が長かったので、マスクを外した時に大きく印象が変わることってみんな怖いですよね。

 コロナの流行で、初期の頃に一番増えたのはセラピューティックのゼオスキンじゃないですかね。アメリカで開発されたドクターズコスメで、ゼオスキンヘルスという医療機関専売品のスキンケアを扱っている会社で、セラピューティックプログラムというのがあります。

 3カ月間、トレチノインとハイドロキノンを使って顔のpHを調整し、ターンオーバーを促して肌を綺麗に生まれ変わらせていくのですが、個人差があり、経過で肌が剥けてしまうこともあるんです。マスク着用で顔が隠せるようになったことで、皮剥けも気にしないで済むことから一時期使用者が増えました。

 あとは、外科的なことでいうと、輪郭手術も増えました。顔の脂肪吸引、糸、顔のたるみ治療など、腫れが気になる治療もマスクで隠せるので挑戦しやすかったようです。

──マスクで隠せる部分に注力派、マスクから出ている部分に注力派とで二極化したんですね。

Mariko:そうですね。あとは、リモートになって、カメラ上だと顔がダウンタイム中でも何となく誤魔化せるようで、「リモートなんで大丈夫です」「ちょっとくらい腫れていても、何とかなります」みたいな人も結構いました。

 そもそも、コロナになって、美容に興味を持った方が増えたと思います。料理に興味を持つ方も増えたようですが、この期間に美容やろうかな、っていう人は増えたんじゃないですかね。

──コロナが落ち着いてきたことで、今後、マスクを外した生活に戻っていく。脱マスクは、今後美容業界にどのような影響を及ぼすか?

恵梨香:現状で「マスクを取るのが嫌だ」という方もいるのでは。脱マスクが定着する前に、「ここを整えたいわ」と言って来院される人が増えそうな気はします。

 今は、マスクから出ている箇所に注力している方も、マスクの中をどうにか完璧にしたいということで、問い合わせが増える施術が変わってくると思います。

有紀:ほうれい線や口元のもたつきを気にされて来院される方は多くなるイメージです。口元の印象は重要です。マスクを外した際に加齢が気になる原因は口元の印象であることがほとんどです。

 マスクを完璧に外すことになった日には、自分の顔のたるみやほうれい線を直視することになりますから、そのあたりの施術が増えていくでしょうね。

看護師プロフィール ※50音順

藤尾有紀

藤尾有紀さん(34)
大手美容外科で勤務した後、様々なクリニックの立ち上げ、看護師長を経験しながらメディカルアートの技術を習得。現在は、リアンクリニック表参道院で看護技術の総責任者でありながら、アートメイク部門の代表も歴任している。ハイフとサーマジェンが人気のある美容看護師で、経験は10年。栗好きゆえ愛称はゆきまろ。
Instagram → @fujioyuki.nurse(ゆきまろ美容ナース)

Mariko

Marikoさん(38)
7年間の臨床経験を経て、美容クリニックで約10年間勤務。現在は、アーククリニックとアークスキンクリニックで看護部長を兼任している。外科から派生したクリニックであるため、輪郭3点とも呼ばれる小顔形成術や骨切り手術が人気。また、昨年8月に開業した美容皮膚科アークスキンクリニックも併設している。
Instagram → @ark_marik(arkclinic看護部長)

水野恵梨香

水野恵梨香さん(37)
エステティシャンを経験した後、看護師に転職。総合病院を経て、大手美容クリニックに入社し、現在は東京トータル美容クリニックの看護師長を務めている。アンチエイジング専門のたるみ系レーザーや人中短縮レーザー、美肌にする注射器が人気で、AGAに悩む男性も多数いる。また、N2クリニックホテル椿山荘東京院にも兼務している。美容看護師歴は6年。
Instagram → @eribiyou_11(えりナース)

(写真/編集部)

次回 美容クリニック看護師座談会vol.5
「美容の最先端はやっぱり韓国なの?国内の美容業界に与える韓国の影響を聞いてみた」
https://biyouhifuko.com/news/column/1302/

連載の記事一覧

  • 美容クリニック看護師座談会vol.1 「今人気の施術は!?施術を受けるなら何日前までに来院すべき?」
    https://biyouhifuko.com/news/column/226/
  • 美容クリニック看護師座談会vol.2 「美容クリニック看護師の美容事情 化粧水もパックも使用しない!?自宅ケア用品やサプリメントについて」
    https://biyouhifuko.com/news/column/987/
  • 美容クリニック看護師座談会vol.3 「美容クリニックに来る男性ってどんな人?来院理由の多くが『○○たい』だった」
    https://biyouhifuko.com/news/column/1069/
  • 美容クリニック看護師座談会vol.4 「コロナ禍で美容医療業界に起きた変化 今後脱マスクで増える治療は?」
    https://biyouhifuko.com/news/column/1184/
  • 美容クリニック看護師座談会vol.5 「美容の最先端はやっぱり韓国なの? 国内の美容業界に与える韓国の影響を聞いてみた」
    https://biyouhifuko.com/news/column/1302/
  • 美容クリニック看護師座談会vol.6 「美容クリニックで増える看護師施術 技術習得はどのように行う?技量で仕上がりに差が出る施術は?」
    https://biyouhifuko.com/news/column/1402/

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Author

山田 千穂

山田 千穂

2013年から週刊誌の記者として、芸能、事件、健康、美容など幅広いテーマを担当。元保育園栄養士で2児の母。子供の食事、妊婦の栄養を得意とする。妊娠で18キロ太るも、産後2ヶ月で-18キロ、ウエスト58センチに。現在もキープ中。

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