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大阪・関西万博に実際に行ってみた──「若返り」意識の大阪、森下竜一氏(大阪総合プロデューサー)が第2回再生医療抗加齢医学会で講演、美容医療との接点も考えながら2km大屋根リングを歩く【編集長コラム】

カレンダー2025.4.27 フォルダー連載・コラム

 大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)は「いのち」を意識したテーマで、大阪府市の大阪ヘルスケアパビリオンは「若返り」を意識した内容で、ある意味で美容医療とも接点を持っている。2025年4月20日、実際に足を運んでみた。

コンセプトは「いのち」

大阪・関西万博の⼤阪府市パビリオン総合プロデューサーを務める森下竜一氏。(写真/編集部)

大阪・関西万博の⼤阪府市パビリオン総合プロデューサーを務める森下竜一氏。(写真/編集部)

 それに先だって、2025年4月19日、大阪・関西万博の⼤阪府市パビリオン総合プロデューサーを務める森下竜一氏が第2回再生医療医療抗加齢学会で講演していた。

 大阪府と大阪市がヘルスケアパビリオンを設置しているが、森下氏は大阪府市のパビリオンを監修している。そこで人気なのが「リボーン体験」というコンテンツ。44カ所ある身体測定のブースで、6分間ほどで自分の身体を測定する。その上で、測定結果に基づいて生成される「2050年の自分」のアバターに出会うという内容だ。

 その人の生き方次第で、25年後の自分が変わってくるという発想を理解してもらうような仕掛けになっている。

 これは、アンチエイジングを知らず知らずに理解するという内容だろう。ポイントは、暦年齢に縛られない生物学的年齢の存在だ。同じ60歳でも、その人の生き方次第で、60歳と思えないほど若い人もいれば、逆に60歳とは思えないほど老けてしまう人もいるということ。リボーン体験はそうした生物学的年齢を意識した内容になっている。自分の25年後のアバターを体験できるというのがそれに当たる。

 ヒフコNEWSでは、近畿大学アンチエイジングセンターファウンダー山田秀和氏へのインタビューで、世界的なアンチエイジング、リジュビネーションへの関心の高まりについて紹介した。同氏は、「大阪・関西万博に際して、私は2018年頃から『暦年齢ではなく、生物学的年齢の概念を普及させよう』と言い続けてきました。30代以下の若い世代に、種を蒔くことで、50年後、彼らが60歳になったとき、『ああ、あのときこんな話があった』と思い出すかもしれない。暦年齢にしばられない多面的な年齢の捉え方を持つことは、未来への大きなメッセージになるのではないでしょうか」と述べていた。

 そもそも大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会デザイン」であり、いのちを強く意識したものとなっている。公式キャラクターの「ミャクミャク」は、動脈と静脈をモチーフにした見た目と名前になっている。大阪のパビリオンは、大阪・関西万博のコンセプトを分かりやすく表しているのだろう。

大阪ヘルスケアパビリオン。(写真/編集部)

大阪ヘルスケアパビリオン。(写真/編集部)

実際に訪れてみた

大阪・関西万博の会場。公式キャラクターミャクミャクと大屋根リング。(写真/編集部)

大阪・関西万博の会場。公式キャラクターミャクミャクと大屋根リング。(写真/編集部)

 筆者もヘルスケアを意識していることを理解した上で、この講演の翌日夕方から、大阪・関西万博を訪ねた。

 実際に行ってみると、158カ国・地域、9国際機関が参加する万博全体としては、より幅広く「いのち」を捉えている印象だった。

 例えば、ドイツのパビリオン「わ! ドイツ」では、「循環経済」に関するコンテンツを提供していた。「サーキュラー」というキャラクターが設定されており、その形をした音声案内機器が渡され、それが場所に応じて反応し、説明をしてくれる。ドイツでのリサイクルの仕組みなどが解説された。同じ命といっても生活全般についての内容という印象を受けた。

ドイツパビリオン。(写真/編集部)

ドイツパビリオン。(写真/編集部)

 各国の提供しているコンテンツは、内容や力の入れ方も、それぞれの国の経済状態が反映されているという印象だ。人工知能(AI)の流行を受けて、安易にAI生成画像を使ったような内容も見られた。コンテンツの良し悪しはあるものの、現代の国力や各国の考え方を想像しながら比較して回るのは面白く感じられた。「コモンズ」と呼ばれる、単独でパビリオンを設置しない国が集まり、自国の紹介をしている多国籍パビリオンは一度に国について学ぶことができて良いような印象も受けた。

 大阪・関西万博で象徴的な大屋根リングは、世界最大の木造建造物としてギネス世界記録に2025年3月に認定されている。これは、写真などで見たことがあったが、実際に大屋根リングに登って歩いてみたが、対岸が遥か先にかすんで見えるような状態で、その場で見てみると、全周2kmという距離の印象以上に大きく感じられた。単純に、その雰囲気を感じるというだけでも、行ってみる価値はあるかもしれない。

 森下氏は、混雑を避けるコツとして「来場のピークは午前9時。一方で、夕方は来場者が少なく、混雑を避け入場できる」とし、夕方以降の来場も推奨した。午後5時からは安価な夜間料金で入場できる。大阪ヘルスケアパビリオンの「リボーン体験」については、森下氏によれば、6分の身体計測に時間がかかり、それが利用者の人数を左右している。利用には予約が必要となり、予約で埋まりやすいが、今後利用しやすくなるように改善の可能性はある。筆者は、バスを使って西ゲートから入場したが、バスはインターネット上で予約が必要であるものの、地下鉄からアクセスできる東ゲートよりもスムーズに入場できるとされ、お勧めだ。また、パビリオンの予約をせずにアクセスしたが、パビリオンは2カ月前から予約できるようで、それは対応しておくと良いだろう。

 開催して間もないので、10月13日までの会期はまだ続く。各国の来場者や出展者と直接触れ合える点こそ、万博が与えてくれる最大のインスピレーション源。一度訪れてみるといかがだろうか。

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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