日本美容外科学会(JSAS)が2024年12月28日、献体を背景に女性医師がピースをした写真などを投稿し、社会の非難を受けた問題を受けて声明を発表した。
「倫理的な問題がある」
声明は、理事長の鎌倉達郎氏の名義で公表された。同学会は、今回、問題視された行動をした女性医師が同学会の会員であると説明した上で、行動が社会に与える影響について憂慮すると述べている。
献体を用いた解剖での写真を投稿する行為は慎むべきであると指摘。倫理的な問題があると表明している。
同会では、「当会の会員はもちろんのこと美容外科医師が高い倫理観をもって行動するよう、学会としてこれまで以上の努力をし、美容医療に対する信頼回復に努める所存です」と結んでいる。
声明全文
美容外科医師によるご遺体の解剖に関する不適切な行動について この度、ある美容外科医師がご遺体の解剖に関して不適切な行動をとったとの報道がなされております。
当該医師は当会の会員であり、今回の行動とその社会的影響について、当会としましても大変憂慮しております。
報道にある当該医師のSNSに解剖実習の写真をアップするといった行動については、当該医師の意図にかかわらず、厳に慎まなければならないことであり、医療従事者として倫理的に問題があると考えております。
医療発展のためにご遺体を解剖させていただくことがありますが、その場合倫理感を持って行動することが不可欠であり、ご遺体は最大限の尊厳をもって扱われるべきものです。
当会では今回の件を重く受け止め、改めて会員に対し啓発活動と管理体制の強化を徹底する所存です。
当会の会員はもちろんのこと美容外科医師が高い倫理観をもって行動するよう、学会としてこれまで以上の努力をし、美容医療に対する信頼回復に努める所存です。
2024年12月28日
一般社団法人 日本美容外科学会(JSAS)
理事長 鎌倉達郎