美容医療関係者に関する資格制度が始まる方向だ。
日本美容医療総合学会が運営へ

2025年1月に設立された日本美容医療総合学会(JISAM)が資格制度を準備している。(出典/日本美容医療総合学会)
- 新たな学会が発足→ 日本美容医療総合学会(JISAM)が発足する。
- JISAM資格制度→ 日本美容医療総合学会が新たな資格制度を準備している。
- 対象者は美容医療関係者→ 資格の対象者は医師や看護師だけではなく、幅広く美容医療関係者が含まれる。
2025年1月、日本美容医療総合学会(JISAM、理事長:等々力皮フ科形成外科院長の大久保正智氏)が設立され、医療スタッフのための学会として運営されることになった。同学会が、「JISAM資格制度」を準備している。
同資格の詳細はまだ不明ではあるが、対象者は医師や看護師ばかりではなく、幅広い美容医療関係者が含まれる見通し。
医療スタッフを含め、制度の理解を促す動き

カウンセラーや受付スタッフが診察や施術を行う違法行為が行われている。(出炭/厚生労働省)
厚生労働省が開催した美容医療の検討会では、受付やカウンセラーなどの医師以外のスタッフが診察や施術に関与する医師法違反の事例が判明した。また、美容医療に関連するトラブルとして、健康被害だけでなく、長時間監禁した上で無理に契約を結ばせるといった経済的被害も問題となった。このようなケースでは、カウンセラーが治療方針を決定する事例も問題視された。
美容医療の適切な運営には、医師や看護師だけでなく、医療スタッフを含めた幅広い職種が美容医療に関する知識を持つことが求められていた。例えば、施術に関する基本的な知識、合併症や後遺症の知識に加え、医療制度や診療録の記載方法、オンライン診療のルール、医療広告ガイドライン、倫理的な考え方などの理解を広める必要があると考えられる。
今後、美容医療の安全安心のために資格制度が有効に機能することが求められる。
