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「老化が心配」でも日焼け止めは使わない?米国調査、肌の老化を防ぐには「毎日の習慣化」が必要と訴え、米国皮膚科学会が改めて啓発

カレンダー2025.5.10 フォルダー 国内
日焼け止めの習慣化は老化を防ぐ。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

日焼け止めの習慣化は老化を防ぐ。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 日焼け止めを使うことは肌の老化を防ぐ意味からも使用することが重要だ。

 米国皮膚科学会(AAD)が2025年5月6日に発表した調査によると、米国の成人の半数が肌の老化を心配しているものの、日焼け止めを定期的に使用しているのは56%にとどまること報告された。

日焼け止めの使用率と認識ギャップ

毎日続ける日焼け止め。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

毎日続ける日焼け止め。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 5月は肌の露出が増え、日焼けが気になり始める時期。この時期に欠かせないのが日焼け止めだ。紫外線にさらされる時間が長くなれば、肌の老化も加速する。しかし、実際には日焼け止めを定期的に使用している人はそれほど多くない。

 米国皮膚科学会は、日焼け止めの使用率の低さに対し注意を促している。同会が1000人以上の成人を対象に実施した調査によると、肌の老化を防ぐために日焼け対策をしていると答えた人は73%にのぼった。一方で、日焼け止めを定期的に使用しているのは56%にとどまった。曇りの日に日焼け止めを使用する人はわずか20%だった。

 同学会では、紫外線が肌の老化を進めることは広く知られているものの、知識と実践の間にはギャップがあると説明している。同学会が最も重要と強調するのが、日焼け止めの使用だ。紫外線は、皮膚がん、シミ、シワ、老化につながり、多くが気付いているものの、対策がおそろかになっているようだ。

毎朝の使用 保湿剤の後、朝のスキンケアの最後のステップとして、SPF30以上の広範囲スペクトラムで耐水性のある日焼け止めを使用する。
曇りの日も忘れずに 紫外線は雲や窓を通過するため、曇りの日や室内でも日焼け止めの使用が必要である。
露出したすべての肌に適用 顔、首、耳、手の甲など、露出しているすべての部位に日焼け止めを塗る。
定期的な再塗布 屋外で過ごす場合は、2時間ごと、または汗をかいたり泳いだりした後に再度塗り直す。

 日焼け止めの使用に加えて、日陰を利用する、紫外線防止効果のある衣類を着用するなど、紫外線対策は念入りに行うとよいと勧めている。

日焼け止めの正しい使用方法とその重要性

日焼け止めの効果は幅広い。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

日焼け止めの効果は幅広い。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 米国皮膚科学会の日焼け止め不足のアラートは、恒例行事のようになっている。それだけ、日常的な紫外線対策に対する意識の定着が難しいことを示している。

 日差しが強く晴天の日には日焼け止めを使おうとする意識が高まる一方、暖かい曇天の日には意識が弱まる傾向があることは、以前のヒフコNEWSでも伝えた通りだ。日焼け止めは毎日使う習慣を持つことで、肌の老化防止に効果があることを理解しておくことが重要だろう。

 別のヒフコNEWSの記事では、日焼け止めが日焼け防止に加え、運動後の回復にも役立つ可能性があると伝えている。

 日焼け止めの正しい使用と紫外線対策への理解を深めることは、肌の健康を守るために欠かせない要素といえる。日常生活の中で、日焼け止めをスキンケアの一環として習慣化することがあらためて求められている。

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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