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40分2000円のはずが……セルフホワイトニングで返金トラブル 条件表示なく回数券購入、その後のキャンセルできず、国民生活センターが「ADR」の事例として公表

カレンダー2025.11.7 フォルダー 国内
歯を白く。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

歯を白く。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 歯のホワイトニングの返金トラブルが起きている。

 国民生活センターが2025年7月に、「紛争解決手続(ADR)」の事例として公表した。

紛争解決手続(ADR)の調停事例

歯。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

歯。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

  • トラブルの発端 → Aさんが予約サイトで「40分約2000円」と表示されたホワイトニングを予約し、施術を受けた。
  • 料金説明の食い違い → 支払い時に「その料金は回数券購入者向け」と説明され、3回分約1万7000円の回数券を購入。
  • 返金要請と店舗対応 → 歯ぐきの炎症が続いたため返金を求めたが、店舗は「返金不可」と主張。

 国民生活センターには「紛争解決委員会」と呼ばれる組織があり、消費者トラブルの調停を行っている。

 この仕組みは「ADR(裁判外紛争解決手続)」と呼ばれ、裁判とは異なる方法で話し合いによる解決を目指す制度となっている。センターでは、こうした手続きの中から社会的に重要なケースを定期的に公表している。今回のホワイトニング返金トラブルもその一例として紹介された。

 同センターによると、調停を求めた人物(申請人、以下、Aさん)は、予約サイトで「40分約2000円」と紹介されたホワイトニングのクーポンを見て店舗を予約。説明後にセルフホワイトニングを行った。施術中に歯ぐきの痛みもあったが、問題ないという説明を受けた。

 施術後、支払いの際に「クーポンの料金は回数券購入者向け」と説明され、3回分約1万7000円の回数券を購入した。

 その後確認したが、予約サイト上には「回数券購入が条件」との記載はなかった。

 歯ぐきの炎症が治まらないこともあり、Aさんは回数券のキャンセルと返金を申し出たが、店舗は「返金はできない」と拒否した。

 そこでAさんは消費生活センターに相談。それでも解決に至らず、最終的に国民生活センターのADRに申し立てた。

 手続きの中で、店舗は「返金できない旨に同意を得ており、手続きには応じられない」と主張。

 一方で、ホワイトニングチェーンの本部は「利用条件の表示がなかった点は本部方針と異なる」とし、消費者の請求を認める姿勢を示した。

 その後、店舗は返金への対応に消極的であるなど、手続きはスムーズに進まなかったが、最終的に、事務局の仲介を経て、店舗側が振込で約6000円の返金に応じることで和解が成立。結果としてAさんは本部への申し立てを取り下げた。

入り口の値段が安すぎるときは注意

セルフエステに関する相談件数の推移。青い色は歯のセルフホワイトニングの相談件数。(出典/国民生活センター)

セルフエステに関する相談件数の推移。青い色は歯のセルフホワイトニングの相談件数。(出典/国民生活センター)

  • 問題の本質 → 「安価なクーポン」と実際の契約条件が大きく異なっていた点がトラブルの原因。
  • セルフホワイトニングの注意喚起 → 「無料体験」「キャンペーン料金」をうたい、高額契約や解約トラブルにつながるケースが報告されている。
  • トラブルの増加傾向 → セルフエステ全体の相談件数が増加する中で、セルフホワイトニングの割合も上昇。

 今回の事例では、「安価なクーポン」から実際の契約条件が大きく異なる点が問題となった。

 ヒフコNEWSで伝えているが、「無料体験」「キャンペーン料金」とうたって人を呼び寄せて高額契約に持ち込む歯のセルフホワイトニングが高額契約や解約の問題を起こしていると注意喚起されている。セルフエステのトラブルが増加する中で、セルフホワイトニングのトラブルの割合も増えているという報告もある。

 設定される料金が安いと感じるときには、本当にその金額で済むのか慎重に検討する必要がある。

 美容医療でも、入り口の値段設定と、実際に支払う金額が大きく異なるという問題が起きている。注意が必要だろう。

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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