
くすみを自覚する人は多い。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)
肌のくすみを感じている女性は8割に上る一方、なぜ肌がくすむのかを正しく理解していない人が多いことも明らかになった。
花王の研究員が2025年10月、肌のくすみの原因やメカニズムについて詳細な調査結果を発表した。
部位で変わる「くすみの色」

部位別にくすみの種類は異なる。(出典/花王ビューティリサーチ&クリエーションセンター)
- 調査概要 → 花王ビューティリサーチ&クリエーションセンター(花王BRCC)が、20〜60代の女性1万人を対象に「顔のくすみ」に関する意識調査を実施。
- 主な結果 → 84.7%が「肌のくすみを感じる」と回答。年代を問わず高い割合を示した。
- 原因理解の状況 → 52.5%が「原因を理解できていない」と回答。「よくわかっている」は10.3%にとどまった。
花王は、花王ビューティリサーチ&クリエーションセンター(花王BRCC)による、20〜60代の女性1万人を対象に実施した「顔のくすみに関する意識調査」の結果を公開した。
調査では 84.7%が「肌のくすみを感じる」 と回答し、年代を問わず高い割合に上った。くすみを感じる部位として「目の下」(52.4%)、「顔全体」(49.4%)、「頬」(43.0%)が上位を占めた。特徴的なのは、部位によって「くすんで見える色」が異なることだ。
- 顔全体:茶色(50.7%)、黄色(32.9%)、黒(19.6%)
- 目の下:茶色(50.0%)、黒(35.7%)、灰色(18.4%)
- 頬:茶色が圧倒的(61.7%)
- (補足)顔全体では黄ぐすみが目立つ
くすみの原因を理解できていない人は52.5%と約半数で、くすみの原因を「よくわかっている」と答えた人は10.3%だった。
年代別に「くすみの原因と思うもの」の回答を確認すると次のようだった。20代は、睡眠不足(44.3%)。30代は、紫外線や日やけ(55.3%)。40代〜60代は、加齢による肌変化。生活習慣、外的刺激、加齢と、くすみ要因は世代によって意識が大きく変わっていた。
「黄ぐすみ」はAGEsが鍵

年代別に認識するくすみの原因は異なる。(出典/花王ビューティリサーチ&クリエーションセンター)
- 茶色・黒ぐすみ → メラニンの蓄積が原因。 紫外線・摩擦・炎症などでメラノサイトが活性化し、過剰に生成されたメラニンが肌表面に残留。 要因:紫外線、摩擦、慢性炎症、ターンオーバー遅延。
- 黄ぐすみ → 糖化によるAGEs(終末糖化産物)の蓄積が原因。 糖とタンパク質が結合してできるAGEsが黄色〜褐色の色素を持ち、肌の透明感を損なう。 原因:加齢、紫外線、糖の過剰摂取。
- 肌のくすみ要因 → 色の変化だけでなく、凹凸、乾燥、血色低下など複数の要因が重なる。
報告では、花王の研究員が、代表的なくすみである茶色ぐすみ、黒ぐすみ、黄ぐすみの仕組みを解説している。それによると茶色〜黒のくすみはメラニン蓄積が原因。紫外線、炎症、摩擦などの刺激でメラノサイトが活性化し、過剰に生成されたメラニンが肌表面に残り続けることで、茶色・黒のくすみとして見える。要因には紫外線、摩擦、慢性炎症、ターンオーバー遅延などが挙げられる。
一方で黄ぐすみは糖化によるAGEs(終末糖化産物)の蓄積と説明された。AGEsは、糖とタンパク質が結びつく「糖化」反応で生じる。黄色〜褐色の色素を持つため、肌の透明感を低下させ、黄ぐすみとして現れる。
同社は角層に存在する「蛍光性AGEs」が肌の黄みに関与することを確認し、加齢、紫外線、糖の過剰摂取が原因になると説明している。
肌がくすんで見える原因は色だけでなく、凹凸、乾燥、血色の低下など複数の要因が重なる。まずは明るい場所で素肌を観察し、自分のくすみタイプを把握することが重要と指摘する。
同社によると、くすみはファンデーションのみで隠そうとすると厚塗りになり、かえってくすみが悪化して見える。そこで、ポイントになるのは、まず下地でトーン補正すること。メイクの下地(コントロールカラー)の選び方としては、黄ぐすみでは、パープル・ピンク、茶色・黒ぐすみでは、オレンジ・ベージュが好ましいという。目もとのくまにはリキッドタイプのコンシーラー、シミには固形やクリームタイプが適している。
美容医療においても「くすみ」の改善は大きなテーマであり、今回の調査は、その理解を深めるヒントになりそうだ。
