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眼瞼下垂は「手術だけ」ではなくなる? 目薬が登場 「後天性眼瞼下垂」治療の選択肢に 国内承認、参天製薬が発表 

カレンダー2025.12.23 フォルダー 国内
目薬が効果。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

目薬が効果。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 上まぶたが下がり、視野や外見に影響を与える「眼瞼下垂」。これまで日本では手術が唯一の治療の選択肢とされたが、この分野に、目薬による新たな治療法が加わる。

 参天製薬が2025年12月22日、新しい薬「アップニークミニ点眼液0.1%(以下、アップニーク)」について、国内で承認されたことを発表した。

「後天性眼瞼下垂」とは?

目薬で治す。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

目薬で治す。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

  • 眼瞼下垂の分類→ 先天性(生まれつき)と後天性(成人以降に発症)に分けられる
  • これまでの治療→ 日本で承認されていたのは外科手術のみ
  • 新治療薬→ 「アップニーク」は日本初の非手術による点眼治療

 眼瞼下垂は先天性と後天性に分けられ、先天性は生まれつきまぶたが下がるケースであるのに対して、後天性は成人以降に発症するタイプを指している。

 後天性眼瞼下垂の多くは、「眼瞼挙筋腱膜」が年とともに変化することで、まぶたが下がってくる。

 リスクを高める要因としては、コンタクトレンズの長期装用などが知られている。

 まぶたが下がることで、視野障害だけでなく、肩こりや頭痛、疲労感といった症状を伴うこともある。

 これまで日本で承認されていた治療は外科手術に限られていた。

 今回承認されたアップニークは、手術を伴わない点眼治療としては日本初の治療薬となる。

 有効成分の「オキシメタゾリン」は、まぶたを引き上げる役割を担う「ミュラー筋」に作用する。この効果によりまぶたを引き上げる。

※国内で行われた臨床試験では、1日1回の点眼により、投与14日後の「MRD-1(瞳孔中心と上眼瞼縁の距離)」がプラセボより有意に改善した。探索的解析では、点眼後8時間以上にわたる効果も確認。安全性面では、軽度の眼瞼そう痒症が1例報告されたのみで、重篤な副作用は認められなかった。

美容的な面にも注目

眼瞼下垂かどうか。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

眼瞼下垂かどうか。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

  • 保険診療の扱い→ 眼瞼下垂の手術は視界の障害を伴い、生活に支障がある場合に保険適用になる
  • 医療と美容の境界→ 機能改善に加え、目元の印象改善もあるため、医療と美容の線引きが曖昧になりやすいとされる
  • 新薬の意義→ 手術を避けたい人にとって、点眼による新たな治療選択肢となる可能性

 眼瞼下垂の手術は、目が見えづらいことに伴い生活に支障が出る場合には、公的な保険が適用されている。

 一方で、機能改善と同時に「目元の印象改善」にもつながるため、医療と美容の境界が分かりにくいとされることもある。

 今回の目薬も、外見の変化を伴う効果が確認されていることから、眼科領域だけでなく、美容的な面でも関心を集める可能性もある。

 いずれにせよ眼瞼下垂の手術を避けたい人などにとって新たな選択肢となる。

 薬の登場をきっかけに眼瞼下垂が注目される。

参考文献

後天性眼瞼下垂治療剤「アップニークミニ点眼液0.1%」国内における製造販売承認を取得
https://www.santen.com/ja/news/2025/2025_1/20251222

眼瞼下垂の人にメンタルヘルスの問題が多い傾向、うつ病や不安症、双極症、統合失調症などが多い、米国の2つの研究グループが続いて研究報告
https://biyouhifuko.com/news/research/13622/

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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