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日本で人気の美容施術トレンドが明らかに、2位は「女性脱毛」、1位は…

カレンダー2023.5.29 フォルダー 国内

ポイント

  • 「美白」「女性脱毛」の施術件数が突出して多かった
  • 施設ごとの施術件数には大きな差があることが分かった
  • 非外科的治療が存在感を増している状況が確認できた
上位は?写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

上位は?写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 日本の美容医療で最も多く実施されている施術は何だろうか。2023年5月24日、市場調査会社である矢野経済研究所は、日本国内の美容医療に関わる病院とクリニック111施設を対象にした、大規模なアンケートの結果を発表した。ここから日本で人気の美容施術のトレンドが明らかになった。

上位2つの施術の件数が突出

施術別の年間平均施術件数。上位2つが突出(出典/矢野経済研究所)

施術別の年間平均施術件数。上位2つが突出(出典/矢野経済研究所)

 結論から言うと、「美白」と「女性脱毛」の2つの施術が突出した人気を集めていることが分かった。ここで示しているグラフは、各施術の年間平均施術回数を示したものだ。美白はレーザーや薬などを使ってシミを取る施術などを含み、脱毛はレーザーなどによる施術を含むと考えられる。

 この調査では、皮膚科、美容皮膚科、美容外科などの美容医療を提供する全国の病院および美容クリニック111施設から情報を集めたものだ。これらの施設には、施術の年間実施回数に関するおおよその数字を回答してもらった。その結果、年間5000件未満の施術を実施すると回答した施設が70%と大半を占めた。しかし、年間3万件を超える施術を行ったと回答した施設もあり、施設数には大きな差があることも分かった。

 調査対象施設の利用率を調べたところ、「若返り」と「美白」の施術が8割を超える施設で実施されていた。次いで「女性脱毛」「男性脱毛」「腋臭・多汗症」「二重・目元」「鼻・フェイスライン」が半数以上の施設で実施されていた。

 先に紹介したように施術別の年間平均施術件数を見ると、上位2つの施術件数が突出していた。「美白」が875.0件でトップ、「女性用脱毛」が705.5件とわずかな差で続いた。さらに、「若返り」は平均406.0件、「男性脱毛」は平均208.6件だった。一方、「女性器」「小児脱毛」「豊胸」は、年間平均施術件数が少ない状況となっていた。

存在感の大きい非外科的治療

美容医療の市場が回復。出典/矢野経済研究所

美容医療の市場が回復。出典/矢野経済研究所

 ヒフコNEWSでも伝えたが、医療脱毛の需要は急成長しているとされる。矢野経済研究所の調査によると、コロナの影響が薄れ美容医療の市場は再び拡大傾向になっている。エステ脱毛を含めると脱毛市場そのものは小さくなっているのだが、医療脱毛に限って見ると、市場は拡大していると同研究所は説明している。一方で、この5月に美容機器メーカーのヤーマンが脱毛やムダ毛の調査結果を公表しているが、4人に1人が脱毛やムダ毛対策を考えていると回答していた。このうち一定数が医療脱毛の利用を検討すると予測され、医療脱毛の潜在的なニーズは大きいと見られる。。

 また、今回、施術の上位を見ると、手術を行わない、非外科的治療がメーンであることが分かる。美白や脱毛は光を使った施術で、若返りは高周波やハイフ(HIFU)などと考えられる。鼻やフェイスラインもフィラー治療が多いだろう。二重や目元でようやく手術を行うケースも多いと見られる。こうした結果を見ると、世界的なトレンドでもあるが、非外科的治療が存在感を増していることがあらためて確認できる。

参考文献

美容外科・クリニック向けアンケート調査を実施(2023年)
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3239

美容整形手術の最新動向、脂肪吸引が豊胸術を抜き、世界で最も人気のある美容整形手術に
https://biyouhifuko.com/news/world/925/

コロナの衝撃から立ち直った美容医療、急がれる課題への取り組み
https://biyouhifuko.com/news/japan/1283/

脱毛・ムダ毛ケア実態調査2023
https://www.ya-man.co.jp/news/20447/

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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