
トラブルの内容とは。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
エステのモニター契約でも、解約トラブルが起こることがある。
国民生活センターは、消費者トラブルを裁判ではなく話し合いで解決していく「ADR(裁判外紛争解決手続)」の仕組みを運用しており、この中で参考となる事例を定期的に公表している。2026年1月に、痩身エステのモニター契約をめぐる返金紛争の事例を明らかにした。
モニター契約で約30万円のローン

話し合いで解決を目指す。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
資料によると、申請人(以下、Aさん)は2022年10月、小顔エステの体験を受けた店舗(B店)から、別の店舗(C店)での無料痩身エステを勧められ予約した。その後、11月に下半身痩身エステを無料で受けた。
C店では、モニター募集として1000円で施術ができるなどと説明を受け、矯正ベルトの貸与や酵素ドリンク、ハーブティーの提供を含む契約を提案された。
解約やキャンセル料について尋ねたところ、「モニターで解約した人はいない」「解約するだけでキャンセル料はない」「絶対に痩せる」といった説明を受けたという。
Aさんはタブレットで契約手続を行い、約30万円を信販会社の分割ローン(36回払い)で申し込んだ。しかし、クレジットローンの契約書面は交付されなかったとしている。
Aさんは施術は2回受けたが、痩せたという効果は感じられなかったため、2023年3月、電話で解約を申し出た。すると「電話ではキャンセルできない」「解約手数料がかかるので来店してほしい」と言われた。
C店は来店後に渡された清算書で、キャンセルには30万円かかると説明。さらに、スパッツやガードルの返品により清算金は下がるものの、新品でなければ返品できず、酵素ドリンクやハーブティーは返品不可とされた。
その後、スパッツやガードルの検品結果を踏まえ、約18万円が自己負担になるとの清算書が提示された。約3万5000円は信販会社に支払い済みとされた。
Aさんは、使用済みとされた商品も未使用に近いと主張し、清算金約18万円を約4万円に減額するよう求めて、国民生活センターに相談することになった。
スパッツやガードルの原価をめぐって対立

4万円で解決。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
C店側は、和解手続に協力する意思を示したものの、請求額の減額には応じない姿勢を示した。
Aさんは、スパッツやガードルを返品できないことで、清算金が多額になることに不信感を抱き、その原価がいくらになるのかの説明を求めた。しかし、C店は原価を示すことができないと説明した。仲介委員は、契約書面の不備などを伝えて、歩み寄るようにC店に促した。
最終的に、Aさんが和解金4万円を支払う内容で合意。信販契約は既に解約済みで、これを前提に和解が成立した。
従来、無料体験をきっかけに高額契約や解約問題に発展することが知られている。モニター契約でも解約トラブルが起こり得る点には注意が必要だ。
参考文献
国民生活センターADRの実施状況と結果概要について(令和7年度第3回)
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20260114_3.html
「無料体験」が有料に?セルフホワイトニングで契約トラブル相次ぐ、クーリング・オフ適用外で無条件の解約ができない、国民生活センターが注意喚起
https://biyouhifuko.com/news/japan/13834/
