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コロナ禍で高まった毛髪ケア意識、ヘアトリートメントやナイトケアが人気に、男性スキンケアも活況

カレンダー2023.7.1 フォルダー 国内

ポイント

  • 男性のスキンケア、女性も含めた毛髪ケアの人気が高まっている
  • コロナ流行により自宅美容の一環として毛髪ケア意識が高まった
  • 新興ブランドのヒットなど商品の充実が進んでいる
毛髪ケアへの関心高まる。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

毛髪ケアへの関心高まる。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 男性も女性も美容を意識する新しい時代になっている。このたび調査結果から、毛髪ケアおよび男性用スキンケアの人気など、ヘアケアとヘアメイク、またはメンズコスメティックスのトレンドが明らかになった。2023年6月21日、市場調査を手掛ける富士経済が調査結果をまとめている。

コロナ禍で毛髪ケア意識が高まる

広がる「おうち美容」。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

広がる「おうち美容」。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 富士経済はさまざまな分野の調査を手掛けているが、その中の一つとして化粧品市場の調査も進めている。最近では、コロナの行動制限が解除され、人々の外出機会が徐々に増え、海外からのインバウンドの人々も来日していることから、化粧品の需要も一時の落ち込みから回復傾向にある。

 今回、同社によるヘアケアとヘアメイク商品、メンズコスメティックスの国内市場の調査結果によると、ヘアケア・ヘアメイク市場全体は22年に前年比3.4%増の6620億円となった。メンズコスメティックス全体では前年比2.8%増の1593億円になっている。

 特に同社が注目したのが、ヘアケアとヘアメイク商品の中では「ヘアトリートメント商品」の盛り上がり。このほか、メンズコスメティックスにおいて「メンズ整肌料」と呼ばれるスキンケア商品の人気が目立っている。

 そもそもヘアケア・ヘアメイクの分野では、コロナ禍で、自宅で行う「おうち美容」の一環として毛髪ケア意識が高まっている。

 ヘアトリートメントは、I-neのナイトケア美容ブランドである「YOLU」の人気が高い。「ナイトケアビューティーブランド」がコンセプトで、夜間の毛質ケアの重要性を強調している。そのほかにもヘアトリートメントの新興ブランドが人気だという。

 このほか「インバストリートメント」はヘアマスクなどのシャワーで洗い流すものだが、売れ行きが好調だ。一方で、「アウトバストリートメント」は洗い流す必要のない浴室外で使用するタイプで、オイルベースの製品などの人気が高まっている。美容室の店舗での商品も人気で、前年比8.2%増の1664億円になっている。23年も毛髪ケアへの関心の高さから、市場は前年比5.5%増の1755億円に増加すると指摘する。

男性がスキンケアに関心

男性のスキンケア熱が高まる。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

男性のスキンケア熱が高まる。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 メンズ整肌料は、保湿剤や化粧水などのスキンケア、顔ふきシートが中心だ。22年はコロナ制限解除で、人々の外出機会が増え、男性が顔ふきシートをよく使うようになった。また、若い世代をターゲットにしたポイントメイクの製品ラインも充実している。22年メンズ整肌料の市場規模は前年比10.7%増の258億円となった。23年もスキンケアのニーズがミドル世代を中心に高まり、メイクアップも関心を高める見通しで、市場も前年比6.2%増の274億円になるという。メンズコスメティックスでは製品ラインの充実が進んでいるようだ。

 このほかの分野については、シャンプーにおいてI-neの「YOLU カームナイトリペア シャンプー」がヒット。ヘアカラーでは、白髪用ヘアカラートリートメントが増え、黒髪用のカラーチェンジのためのブリーチ剤や、ブリーチ毛に使う染毛料やヘアカラーシャンプーが人気という。

 コロナ制限解除が影響して美容市場は回復傾向にある。美容意識の高さは、男女ともに高まっており、そのトレンドがヘアケアやスキンケアの分野に現れていると言えそうだ。

参考文献

ヘアケア・ヘアメイク商品、メンズコスメティックスの国内市場を調査
https://www.fuji-keizai.co.jp/file.html?dir=press&file=23070.pdf&nocache

男性美容が再びの盛り上がり、コロナ規制解除きっかけ、メンズ韓国コスメにも関心
https://biyouhifuko.com/news/japan/2097/

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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