市場拡大を続ける美容家電、高価格ドライヤーなどが成長を引っ張る、富士経済が分析

ポイント

• 美容と健康の家電が人気で、国内の市場規模の拡大が続いている
• 国内市場は2025年、22年比で114.9％に当たる4220億円に達すると予想
• ヘアドライヤーが3年間で1.7倍に拡大するなど美容家電の市場拡大が顕著

自宅でケア。写真はイメージ。（写真／Adobe Stock）

　2024年1月、富士経済は美容と健康の家電の市場規模について報告。25年には22年で114.9％に相当する4220億円へと拡大する見通しを示した。

　特に、高価格帯製品が美容意識の高い人に人気になっているなど、美容家電の市場拡大が目立つ。高価格帯のドライヤーやマッサージガンなどの製品が売れている。

美容家電の伸びが顕著に

人気の美容家電とは。写真はイメージ。（写真／Adobe Stock）

　富士経済の報告によると、美容と健康の家電市場は、コロナ禍の影響を強く受けた。コロナ禍、“おうち美容”への関心の高まりが、フェイスケアや髪のケアに関連した美容家電の人気を後押しした。この人気は、マスクを外す機会が増えたコロナ禍以降も継続。また、自宅でのフィットネスが人気で、健康家電の人気も促している。

　SNSを通じて流れる美容の情報が、美容意識の高い人を中心に高価格帯の美容家電を人気にさせている。その波は一般の人たちにも広がっている。健康志向の高まりで、自宅で運動する機器も関心が高まっている。

　人気の美容や健康の家電は次のようなアイテムだ。

ヘアドライヤー単に髪を乾かすではなくケア

人気の美容家電。写真はイメージ。（写真／Adobe Stock）

　富士経済の分析によれば、ファインバブルシャワーヘッド、ヘアドライヤー、マッサージガンが特に人気。

　ファインバブルシャワーヘッドは、節水と美容効果を兼ね備えた製品として注目を集め、2025年には190億円（16.6%増）の市場規模に達する見込み。「おうち美容」のトレンドとメディア露出の増加が、この成長を後押しする。

　ヘアドライヤーは、特に高機能、高価格帯製品が市場拡大のけん引役。25年には715億円（68.2%増）に到達すると予測される。美容意識の高い層を中心に、髪を単に乾かすから、髪をケアするためのアイテムとしての認識が広がる。

　マッサージガン市場は、筋肉や筋膜のほぐし効果と血行改善効果により、25年には200億円（81.8%増）の市場規模を予測されている。認知度の向上と販売チャネルの広がりが、この急成長を支える。「ドクターエア」（ドリームファクトリー）が人気ブランドとなっている。

　美容意識の高まりで美容医療が注目されているが、美容や健康家電の人気の背景にも同じような美容への関心の高まりがあるようだ。

参考文献

美容・健康家電/雑貨の国内市場を調査
https://www.fuji-keizai.co.jp/press/detail.html?cid=24008

男性美容が再びの盛り上がり、コロナ規制解除きっかけ、メンズ韓国コスメにも関心
https://biyouhifuko.com/news/japan/2097/

インフルエンサーの発信する美容医療トレンド、どう信じる？どう疑う？
https://biyouhifuko.com/news/world/3615/

美容医療市場がコロナ前水準に、5つのトレンドが勢いづく理由とは
https://biyouhifuko.com/news/japan/2193/

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