2024年5月7日、静岡県浜松市で無免許で美容施術を行ったことによる医師法違反でフィリピン国籍の女が逮捕された。
全国的に外国籍の人物による無免許の美容施術に関連した事件が相次いでいる。
成分不詳の液体を注射
静岡県警察によると、5月7日の早朝、浜松西警察署が、フィリピン国籍で浜松市中央区雄踏町在住の44歳女を逮捕した。この女は21年7月から23年10月にかけて資格がないにもかかわらず、自宅で複数の成分不詳の液体を顧客に注射していたという。医師法違反による逮捕となった。
静岡県では4月にも富士市でフィリピン国籍の女2人が無資格での美容施術を行っていたとして医師法違反で逮捕されている。やはり複数の顧客に美容液を注射する施術を行っていた。このほか、外国籍の人物による無資格の美容施術が医師法違反で摘発する事例は、富山県や兵庫県、埼玉県でも報告されている。外国籍のネットワークでこのような違法施術についての情報が出回っている可能性もある。
美容施術では、資格を持った施術者による施術でさえもトラブル発生が問題になっているが、無資格者による施術ではなおさら健康被害が心配される。テレビ静岡の報道によれば、今回の事件では、美白成分をうたって1回につき1万円から1万5000円で注射。利用客が腕が腫れた、施術が下手で何度も打ち直されたなどと話していたという。実際に事故が起きていた可能性もある。
無資格施術で健康被害が発生
海外でも違法な美容施術が問題になっている。24年、タイではベトナム人医師を中心としたグループが、摘発されている。米国では、偽造ボツリヌス療法が健康被害を多発させた。最近では、米国では無認可のメディカルスパで行った美容施術によりHIV感染が拡大し問題になったばかりだ。HIVは一度感染すると排除が難しく、発生すると取り返しがつかない。
世界的に違法な美容施術が広がっている可能性があり、日本でもそうした動きと無縁ではない可能性もある。