
研究。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)
血液検査で「若さ」を測定できる日が、現実になるかもしれない。
筑波大学の研究チームは2025年10月、分子「CtBP2(シーティービーピーツー)」を測定することで老化の進行度を把握できる可能性があることを、国際学術誌で発表した。
エクソソームに包まれて細胞から分泌

細胞から発生するエクソソーム。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)
- エクソソームとの関係 → CtBP2は微小粒子エクソソームに包まれて分泌されるが、酸化ストレスが加わるとその分泌が抑制される。
- 動物実験での効果 → CtBP2を外部から投与したマウスでは寿命が延び、身体の虚弱化が軽減された。
- 血中濃度の特徴 → 年齢とともにCtBP2は減少するが、長寿家系の人では高値を示し、心血管疾患や糖尿病の人では低い傾向がみられた。
筑波大学が着目した「CtBP2」は、細胞内に存在し、これまで肥満や代謝異常と関係する分子として知られていた。研究チームは今回、このCtBP2が細胞外に放出され、血液中でも検出できることを明らかにした。
CtBP2は、微小なカプセル状の粒子「エクソソーム」に包まれて分泌される。一方で、酸化ストレスが加わるとその分泌が抑制されることも確認された。
※エクソソームは細胞から分泌される微小な粒子。
一方で、動物実験では、CtBP2を外部から投与すると、マウスの寿命が伸びて、身体の虚弱化が軽くなることも確認された。
これはCtBP2が体内で代謝を健全に保ち、老化を遅らせる可能性を意味している。
さらに研究チームは、血液中のCtBP2濃度を測定できる新しい手法を開発。
解析の結果、年齢とともにCtBP2の量は減少する一方、長寿家系の人々では血中CtBP2濃度が高いことが分かった。また、心血管疾患や糖尿病の合併症を持つ人では、CtBP2が低い傾向があり、健康状態とも密接に関連していることが明らかになった。
このことから、血液中のCtBP2濃度が若さや全身の健康度を表す可能性が考えられる。
老化の度合いを測れる?

老化を防ぐ可能性。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)
- 治療応用への期待 → CtBP2の分泌や機能を高めることで、代謝を整え老化を遅らせる新たな治療法の開発につながる可能性がある。
- 若さの可視化 → 血液検査でCtBP2を測定できれば、老化の度合いをモニタリングする新しい指標となる。
- 美容・アンチエイジング分野への応用 → CtBP2の研究成果は、美容医療やアンチエイジング医療にも応用される可能性がある。
筑波大学の研究チームは、今後CtBP2の分泌や働きを高めることで、代謝を整え老化を遅らせる新たな治療法の開発につながる可能性があると述べている。
さらに、血液検査で自分の「若さ」を測り、変化をモニタリングできるようになれば、老化の度合いを測ることにもつながる。
これらは、美容医療やアンチエイジング医療にも生かされる可能性がある。
