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高周波と植物エキスを組み合わせシミ改善、資生堂が新技術

カレンダー2023.6.9 フォルダー最新研究

ポイント

  • 資生堂は、高周波電気刺激と植物エキスでシミを防ぐ新しい技術を開発
  • 真皮の老化した線維芽細胞を減少させ、肌環境を改善することを確認
  • 紫外線によるメラニン生成を抑制し、肌のシミを解決する可能性がある
紫外線とシミ。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

紫外線とシミ。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

資生堂は、高周波電気刺激(RF)と植物エキスを用いて、真皮の状態を改善し、シミをできづらくする新しいスキンケア技術を開発した。この技術により、シミの原因になるメラニンの生成を抑制することが可能になる。

RFと植物エキスで真皮環境はどうなる?

老化線維芽細胞がシミの元となるメラニンを作る。(出典/資生堂)

老化線維芽細胞がシミの元となるメラニンを作る。(出典/資生堂)

 シミのある真皮では、老化線維芽細胞が多く存在し、紫外線によるダメージでメラニンの産生が促進される。

 資生堂はこうした真皮の特徴に着目し、高周波(RF、ラジオ波)を用いて肌環境を改善する研究を行った。皮膚にRFを照射し、オタネニンジン根の抽出液を加え、真皮に存在する老化繊維芽細胞への影響を調べた。

※オタネニンジンは、いわゆる高麗人参の和名。古くから生薬として使われている。また線維芽細胞は、コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなど真皮の成分を作っている細胞。

シミを作り出す老化線維芽細胞を減らす

RFにより老化線維芽細胞が減る。緑の点で示されているがそれが減っている(出典/資生堂)

RFにより老化線維芽細胞が減る。緑の点で示されているがそれが減っている(出典/資生堂)

 こうして判明したのは、老化線維芽細胞にRFを照射すると、老化線維芽細胞の数が減り、真皮環境が改善すること。さらにオタネニンジン根抽出液を加えることで効果が高まり、老化線維芽細胞を減らし、真皮の肌環境を一層改善した。

 また、RF照射とオタネニンジン根抽出物の添加によって、真皮での紫外線の影響によるメラニン生成が抑制されることも確認できた。RF照射や植物エキスがシミの解決に期待が持たそうだ。

参考資料

資生堂、高周波電気刺激(RF)と植物エキスの組み合わせで真皮のシミ肌環境を改善する新技術を開発
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003634

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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