メルツ・エステティックスは2024年9月23日、超音波を使ったエネルギーベースデバイス、ウルセラの次世代デバイスを発表した。
施術時間の短縮とリアルタイム診断の進化
同社が発表したのは新たな美容医療デバイス「Ultherapy PRIME」。日本では同シリーズはウルセラと呼ばれ、HIFU(高強度焦点式超音波治療、ハイフ)の一種として認識されている。皮膚の深部に超音波を照射し、熱を発生させ、たるみ改善の効果を出す。
Ultherapy PRIMEは、米国食品医薬品局(FDA)認可のデバイスで、特に眉、あご、首のリフトアップやデコルテのシワ改善に効果を発揮する。特徴は20%の施術の高速化、35%大きくなった画面による鮮明なリアルタイム超音波画像という。治療のパーソナライズを可能にする。
同社によると、120以上の学術論文や56件の臨床試験で効果が確かめられている。施術を受けた人の満足度は1年後でも95%を保っている。
安全性と効果の強化に向けて研究開発
ヒフコNEWSで伝えているように、メルツ・エステティックスは、美容医療技術の進化に向けた取り組みとして、9月21日に北米に新たな研究開発拠点「リサーチ・アンド・ディベロップメント・イノベーション・センター(RDIC)」を開設。この拠点では、Ultherapyをはじめとするエネルギーベースデバイスの研究が加速する計画としている。
新拠点では、生物学的研究や機械的研究が進められ、特にエネルギー技術と皮膚組織との相互作用に焦点が当てられている。これにより美容医療デバイスのさらなる安全性と効果の向上を目指している。
特に日本国内では、HIFUによる美容施術の事故が報告され、安全性強化が課題となっている。安全性や効果の向上に向けた努力が続けられている。