年齢を重ねて現れる顔の変化の中でも、より老け顔が顕著になるのがシワ。とくに眉間にくっきり表れるシワは、常に顔をしかめているようにも不機嫌にも見えて、女性としては作りたくないシワのひとつです。いつの間にかできてしまった眉間のシワ、どのようにしてできるのか、対策方法はあるのか、見ていきましょう。
眉間にシワができる原因
シワの根本的な原因は老化によるものです。とはいえ、同じ年齢、同じ場所のシワでも、人によって深かったり浅かったり、全くない方までいるのが現状。この違い、シワのできる原因がいくつもあるために起こるようです。
生活習慣による表情の癖
自身では意識していなくても、日常の動作でついやっている表情の癖は多々あるもの。眉間にしわのある方の多くは、モノを見るときに眉をひそめていることが多いと言われています。デスクワークでPCを見たり、スマホを長時間見ていたりするときに特に多いようです。しわが寄っているということは、その部分の筋肉を緊張させた状態になっています。この状態が長く続くことで、眉間の筋肉の上の皮膚組織が折りたたまれた状態で固定され、しわとなって深く刻まれてしまいます。尚、骨格や筋肉の付き方によっても、眉間のしわの有無は変わってきます。骨格などは遺伝による影響もあるため、親や祖父母などの眉間にしわが深く刻まれている場合は、将来的に眉間のしわが深くなる可能性もあるため、注意が必要かもしれません。
肌の乾燥
肌の乾燥は美肌の大敵ですが、シワに対してもよくありません。乾燥することでシワを引き起こすうえ、乾燥で肌がしぼむと、浅いシワも強調されてくっきり…といったことにもなるのです。理想的な肌の水分量は40~50%ほどといわれています。環境によっても変わりますが、最低でも30%には留めたいものです。コスメカウンターなどで肌の水分量を計測するサービスを行っていることがありますから、折をみて肌チェックをしてみるとよいかもしれません。
加齢
加齢により視力が低下し、物を見たり、字を読んだりするときに眉間を寄せるようになります。それを繰り返しているうちに、シワが刻み込まれていってしまいます。
自宅で簡単に出来る眉間のシワに効果的なストレッチ
自宅で簡単にできる、眉間のシワに効果的なストレッチをご紹介します。
物理的にしわを伸ばす
片手の人差し指と中指で、ピースサインの形をつくります。そのまま眉間にあて、シワを伸ばすように指先を広げます。
眉間に力が入るのを防ぐ
首の後ろで両手を組みます。組んだ両手を肩のほうに30秒ほど押し下げます。額のあたりにつっぱる感じが出てきたらOK。
目の周りのむくみとり
眉を上下からつまみ、上下または左右にほぐします。眉間から眉尻まで、位置を変えながら行います。指先で眉の下を眉間からこめかみにかけてなで、リンパを流します。
眉間のシワ解決には美容皮膚科がおすすめ
コスメもストレッチも、シワを目立たない程度に薄くすることはできても、完全にシワのない肌に戻すことは難しかもしれません。そんな眉間のシワを魔法のようになかったことにしてくれるのが美容皮膚科での施術です。
眉間のシワに効果的な治療法
美容皮膚科での施術に興味をお持ちの方は多くいらっしゃると思いますが、毎日の仕事の合間に治療を受けるとなると、メイクはできるのか、時間がかかるのでは?お休みを取るべきか?気になることが多くあると思います。眉間のシワを改善してくれる人気の施術の詳細をまとめてみました。
ボトックス注射
ボツリヌス菌株から産生されるA型ボツリヌス毒素を用いてしわ周辺の筋肉の緊張をほぐし、表情筋によるシワを軽減させる治療法です。表情じわに効果を発揮する薬剤なので、眉間のしわ治療の第一選択と言えるでしょう。筋肉の動きを抑制することで、しわが寄らなくなるため、治療を続けることで深いしわにならないといった予防効果もあります。効果は通常、注射後2〜3日から現れ始め、約2週間後にピークに達します。その後、時間の経過とともに効果が薄れていきますが、持続期間は4〜6ヶ月ほどと言われています。治療時間数分ほどと、気軽に受けられる治療です。治療後は、メイクをしてその日のうちに帰宅できます。稀に治療部位に赤みなどが出ることがあります。
ヒアルロン酸注射
皮膚の凹んだ部分やシワの真下に注入することで、深いしわを改善する治療方法。眉間のしわがすでに深く刻まれてしまっている場合、ボトックス注射だけでは改善が難しいため、ヒアルロン酸注入との併用が必要となります。ヒアルロン酸は製剤の種類によって効果や持続期間が変わりますが、持続期間は半年〜2年と言われています。治療時間は、注入量にもよりますが、およそ30分程度で、治療後すぐにメイクもOKです。
炭酸ガスフラクショナルレーザー(マドンナリフト)
皮膚に点状でレーザーを照射し、微小な穴を無数に開けることで古くなった皮膚を新しいものへと入れ替えることを目的とした若返りレーザー治療。特に「マドンナリフト」と呼ばれる治療は、アメリカのスーパースターであるマドンナが絶賛したという理由からつけられた目元のたるみや小じわを改善する治療で、深く刻まれた眉間のしわも、皮膚の引き締めによって浅くする効果が期待できます。治療当日は赤みや腫れが生じるため、メイクはできません。翌日から1週間程度、細かいかさぶたができるため、触った時にザラザラとした感触になります。1ヶ月ほど治療間隔を開けて、3〜5回の治療が推奨されています。
まとめ
双子姉妹のひとりにボトックス注射を継続施術し、2人を観察し続けた実験では、治療を受けた方のほうが、歳を経てもシワが少なかったという研究結果が出ています。眉間のしわは表情の癖によるところが大きいため、放置しておくとどんどん深くなってしまうリスクがあります。しわが深く刻まれる前にケアをすることで予防できるため、治療を迷っているのなら、なるべく早くクリニックに相談してみることが、眉間ジワの悩みから解放される近道になりそうです。軽度のシワはスキンケアを念入りに、継続して行えば薄くすることができることもあるようですが、それには時間もコスメにかけるお金も必要です。その間に徐々にシワが深くなることも考えられます。そうなると、思い立ってすぐ、短時間で比較的低価格でシワを改善できる美容皮膚科での治療は魅力的かもしれません。
記事監修
- 中崎恵美 先生
- emiスキンクリニック松濤
- 0334683711
2000年東京医科大学皮膚科入局。2006年皮膚科専門医取得。2007年より皮膚科・美容皮膚科クリニックに勤務しながら、北里大学東洋医学研究所にて3年間漢方医学を研修。2016年渋谷にemiスキンクリニック松濤を開院。趣味はフラメンコ。Attractive agingをモットーに、ナチュラルでより魅力的な美しさを提供しています。