市販品で汗対策をしても、ちょっと動くと汗が出る方は必見です。
汗対策の前に…そもそもなぜ汗が出るの?
汗には、身体の熱が上がりすぎないよう体温調節するための役割があります。
血液の一部でもある血漿(けっしょう)という成分が元になっており、通常は汗腺を通して水に近い状態で出てきます。
しかし普段から運動や入浴などで汗をかく習慣がない人は、汗腺がうまく働かず、本来は身体に残るはずのミネラルなども一緒に排出されてしまうのです。
それが、汗がベタついたり臭ったりする原因のひとつといわれています。
さらに汗腺が衰えている時の汗は本来の目的である体温調整もできにくく、あらゆるトラブルの原因になる可能性も。
制汗剤に頼るのと同時に、汗腺を鍛えておくのも重要といえるでしょう。
あなたの汗は大丈夫? いい汗・悪い汗? 汗腺の働きをチェック
- 汗をかくような運動をしない
- 車や電車移動が多く、歩く習慣がほとんどない
- お風呂よりシャワー派
- 熱い湯船で全身浴するのが好き
- 夏場は冷房が効いた部屋にいることが多い
- 塩気がありベタベタした汗がでる
- 夏でも冷え性が気になる
- 日頃から水分をあまり摂らない
- 洋服が汗臭くなりやすい
制汗剤を使っても汗が気になる人必見! 悪い汗を改善する対策をご紹介
ここからは、汗腺の働きを正常に近づけるための改善策を4つご紹介します。
どれも今日から取り入れやすい内容なので、ぜひ試してみてください。
①有酸素運動で汗腺を動かす
汗腺を動かすために、有酸素運動をしてみましょう。
毎日20〜30分程度のウォーキングをするなど、軽く汗ばむ程度の運動を取り入れるのがおすすめ。
電車や車通勤の方は、1駅分を歩いてみるなど、日常生活に組み込むのがポイントです。
②エアコンとの付き合い方を見直す
エアコンの低すぎる温度設定が、汗腺の衰えの原因になることも。
しかし、現代人にとってエアコンは必須です。いきなりエアコン無しの生活を始めるのは熱中症のリスクもあり、危険。
なので、エアコンの設定温度を低めに設定している人は、徐々に27度くらいまで上げてみる、時々外気に当たってみるなどして、少しずつ身体を慣らしていきましょう。
③シャワーだけでなく湯船に浸かる
シャワーだけで終わらせず、約37~38℃のお湯に10分程度浸かってみてください。
熱いお湯は、汗腺が働かず悪い汗が出やすくなります。
ぬるめのお湯をみぞおちの高さくらいまで溜めて、ゆっくり浸かるのがおすすめ。
長時間入る必要はないので、仕事終わりのリラックスタイムをお風呂で過ごすなど、工夫してみてください。
④食生活を見直す
肉類や脂っこい食品の食べ過ぎが原因で汗が臭っている可能性も。
日頃から、水分・野菜・フルーツ・玄米などを積極的に摂るのがおすすめです。
ほかにも、血行促進に期待できる生姜や、代謝UPに期待できるお酢を摂ることでサラサラの良い汗を目指せるでしょう。
市販の汗対策グッズ効果がイマイチ…という人は「医療機関専売品」がおすすめ
生活習慣を見直したり、市販のあらゆる制汗剤を試したりしたけれど、それでも汗が気になるという人は「医療機関専売制汗剤」を試してみてはいかがでしょうか。
ドラッグストアなどで購入できる制汗剤は、香料や抗菌成分を配合し、汗のニオイを抑える目的のものが多め。
一方で医療機関専売の制汗剤は、汗が分泌される「汗腺」にフタをして汗の量をコントロールできるものや、殺菌効果に期待ができるものなどがあります。
ここからは、さまざまな種類がある医療機関専売の制汗剤をタイプ別にご紹介。
おすすめの4製品をピックアップしたので、ぜひチェックしてみてください。
キュアデイズ(QUADAYS)薬用デオドラントジェル
参照:https://rei-shop.com/c/body-care/quadays_deodorant_gel
商品名:キュアデイズ(QUADAYS)薬用デオドラントジェル
値段:2,750円(税込)
内容量:40g
皮膚科専門医と医療機関での知識をもとに作られた、子供から大人まで毎日使える薬用制汗剤。
汗腺にフタをして汗を抑え、長時間続く殺菌力でニオイを防ぐと謳われた製品です。
脇だけでなく、顔やVラインなどの幅広い箇所に使用できるのが特徴。
さらっとしたジェルタイプなので、あらゆる部位に塗りやすいのがポイントです。
ワキの汗腺にフタをする「パースピレックス」
参照:https://rei-shop.com/c/body-care/perspirex_original
商品名:パースピレックス オリジナル
値段:5,500円(税込)
内容量:20ml
デンマークのメーカーが手がけ、長年愛され続けている医療用制汗剤。
塗布することで汗腺にフタをし汗を抑え、1回の使用で効果が2〜5日持続すると謳われた商品です。
皮膚刺激や炎症を少なくするための成分も配合されており、肌への刺激が気になる人でも試しやすいでしょう。
またワキ用は、手軽に使いやすいロールオンタイプなのもポイントです。
オリジナル以外にも、敏感肌用〜強力に汗対策ができるタイプまで、複数の種類が用意されています。
パースピレックスには「手足専用品」もある
参照:https://rei-shop.com/c/body-care/perspirex_lotion
商品名:パースピレックス 手足用ローション
値段:6,050円(税込)
内容量:100ml
手足用もワキ用と同じく汗腺に働きかけ、汗の量をコントロール。
効果の持続もワキ用と同様で、約2〜5日といわれています。
さらっとした水状のローションタイプなので、広範囲に塗り広げやすいのがポイント。
緊張したときに手汗が噴き出る人や、汗で足のニオイが気になる人、スポーツやアウトドア時の汗が気になる人におすすめです。
D-tube(ディーチューブ)
参照:https://rei-shop.com/c/d-series/d-tube
商品名:D-tube(ディーチューブ)
値段:1,980円(税込)
内容量:40g
クリームタイプの直塗り制汗剤。
朝塗ると夜まで気になるニオイや汗を抑えられると謳った製品です。
食品添加物として使用されることもあるミョウバンが主成分で、弱酸性・日本製なのも特徴。
ワキだけでなく、足の指の間や蒸れやすいデリケートゾーンにも使用できるのがうれしいポイントです。
制汗剤が塗りにくい顔や頭の汗対策には「ボトックス注射」が効果的
脇や手足だけでなく「頭や顔の汗が気になる」、「汗によるメイク崩れや髪型崩れがストレス」という方は、皮膚科でボトックス(ボツリヌス注射)を受けることも検討してみてください。
ボトックスといえばシワ治療に使われるイメージですが、実は過剰な汗やベタつく皮脂で悩む人への治療にも使われており、ワキ・手足・頭皮・顔・背中の汗など、多くの部位への注入が可能です。
使用する薬剤によっても左右されますが、1回のボトックス注射で約3〜6カ月の間、汗の量をコントロールできるといわれています。
汗の量やニオイの度合いなど症状によっては保険適用になることもあるため、日常生活に支障がでている場合はぜひクリニックにて相談してみてください。
2020.05.29
汗対策の効果を感じない場合は「多汗症」の可能性も
医療機関専売品の制汗剤や、ボトックスによる汗対策をしても期待通りの効果を感じない場合は、ほかの原因があるかもしれません。
たとえば、極度の緊張による「精神的発汗」や、ホルモンバランスの乱れによる「ホットフラッシュ」、甲状腺ホルモンの影響を受ける「バセドウ病」を発症している場合などは、暑くないにもかかわらず大量の汗をかくことがあります。
日常生活に影響を与えるレベルの汗は、制汗剤ではなく病気そのものの治療が必要です。
汗に関して気になる症状があれば、内分泌科や婦人科・精神科などのクリニックで一度相談してみるのもよいでしょう。
自分にあった汗対策で快適な夏を
市販の制汗剤・医療機関専売品の制汗剤・ボトックスによる治療など、汗の量やニオイをコントロールする方法はたくさんあります。
汗腺が正しく働くように生活習慣を整え、それぞれの状態に適した汗対策アイテム・治療法を選び、この夏を気持ちよく乗り切りましょう!