毛穴

その効果の素晴らしさで注目を浴びているのが、「ダーマペン4」です。肌本来の再生力を呼び起こして、様々な肌悩みを改善できると期待されています。今回は、期待の最新美容医療、「ダーマペン4」についてご紹介します。

しわ、たるみ、開き毛穴、くすみ、ハリ不足・・・お肌の悩みは人それぞれですが、「肌を若返らせる魔法があったらいいのに」なんて思ったことはありませんか?

光にレーザー、RFやHIFUといったマシンを使ったメニューを始めとして、イオン導入、水光注射、PRP療法と、お肌のための美容医療は百花繚乱。中でも、近頃その効果の素晴らしさで注目を浴びているのが、「ダーマペン4」です。肌本来の再生力を呼び起こして、様々な肌悩みを改善できると期待されています。今回は、期待の最新美容医療、「ダーマペン4」についてご紹介します。

ダーマペン どんな施術?

ダーマペン どんな施術?

ダーマペンは、肌自身の自己治癒力を利用して、肌の再生を促す治療法です。その名の通りペン型の機器に、髪の毛よりさらに細い超極細の針の束をセットします。この針束を肌に刺して、肉眼では見えないほど微小な穴(マイクロチャネル)をいくつも作ります。
穴の深さは真皮層まで達し、この穴を修復するために繊維芽細胞がコラーゲンやエラスチンをどんどん生成し、新しい皮膚の再生を促します。古い皮膚から新しい皮膚へと入れ替わりが進むことで、「加齢による肌トラブル全般の解消」という若返り効果が得られるのです。

具体的には、肌のハリが復活し、たるみ、開き毛穴、ニキビ痕、小ジワの改善といった効果が期待できます。顔以外にも、二の腕の毛穴のブツブツ(毛孔性苔癬)改善、妊娠線を目立たなくさせる、といった効果も期待できます。

ダーマペンで開けた穴に、それぞれの肌のお悩みに適した美容成分を浸透させると、皮膚の奥まで浸透しやすく、より高い改善効果が期待できます。
痛みに不安のある方、顔に針を刺すことに抵抗のある方もいらっしゃるでしょう。使用する針は一般的な注射針の約1/4の細さで、痛みを感じることはほとんどないとされています。ただし、針が届く深さによってはチクッと感じることがあります。不安な場合や痛みに弱い方は、麻酔クリームで軽減することができます。
極細の針を使用しますが、出血があり、施術後には発赤が続きます。穴自体は、数時間でふさがります。その間は肌が赤くなったり、ヒリヒリ感じたりしますが、自然に収まります。

このように、痛みやダウンタイムが軽いのが、レーザー等の熱を使用する施術と比較したときの、ダーマペンのメリットと言えるでしょう。レーザーによる施術は、熱によるダメージも加わるため、ダウンタイムが長くなる傾向があります。マシンを使った美容医療に興味はあるけれど、なんとなく不安がある、という方にとって、画期的な治療法と言えるのではないでしょうか?

ダーマペン4の治療が受けられる東京都内の美容クリニック一覧

ここがすごい最新型ダーマペン4

ここがすごい最新型ダーマペン4

ダーマペンは、2011年の初登場以来、バージョンアップを繰り返しています。最新型の「ダーマペン4」は、従来型と比較して、次のような点が優れています。

針の数が増えて、その分施術時間短縮・効果アップできた

前モデルのダーマペン3は針の数が12本でしたが、ダーマペン4では16本に増えました。針が振動する速度も上がり、その結果、1秒間で作られるマイクロチャネル数は、1,300個→1,920個と、約1.5倍になりました。
施術時間は短くなったのに作られる穴の数は増えて、治療効率がぐんと向上しました。

悩みに応じて、針の届く深さを微調節できる

ダーマペン4では、針の届く深さを角質層の0.2mmから真皮層の3mmまで、0.1mm単位で調整できます。(ダーマペン3では0.25mm~2.5mm)
肌質改善を期待する場合は浅めに0.5~1mm、ニキビ痕の治療なら深く2~3mm、皮膚の薄い目元には浅く、毛穴の目立つ頬には深く、と、目的や部位に応じた調節が可能です。

痛み・腫れが軽減

極細の針を使用していて、もともと痛みが少ないのが利点のダーマペン。ダーマペン4では、針の抜き刺しが速くなったことで、より痛みを感じにくくなったと言われています。
また、針の軸の安定性が改良されて抜き刺しの際のブレが少なくなり、表皮の損傷が最小限に留められるので、術後の赤みや腫れが軽減しました。

感染防止対策の向上

ダーマペンは、ペン型の本体機器に、カートリッジタイプの針部分を装着して使用します。この、肌に直接触れる針部分は、滅菌パックされた使い捨てですので、感染の心配はありません。
更に、特許技術で針部分から本体への液体逆流が起きない構造になっていること、施術中に本体が汚れることを防ぐ専用カバーがあることも、感染防止対策になっています

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お悩み別 ダーマペン4と併用したい美容成分導入メニュー

お悩み別 ダーマペン4と併用したい美容成分導入メニュー

ダーマペン4と美容成分を組み合わせることで、様々な美肌効果が期待できます。ダーマペン4で開けられた穴はすぐに塞がってしまうので、施術直後に塗布やマスク、イオン導入で肌に浸透させます。美容成分を事前に肌に塗ってからダーマペン4の施術をする場合もあります。穴が開くと同時に成分が浸透します。

成分 効果 特徴
幹細胞培養上清 ハリUP、毛穴引締め、
小じわ改善
ヒトの幹細胞を培養した際に生じる上澄み液。サイトカイン(成長因子)などの有効成分を多く含む。
弱った細胞が本来の働きを取り戻すのを助ける。
成長因子
(EGF、FGF等)

シミ・くすみ改善、

ハリUP、シワ改善、
抗炎症作用

加齢によって分泌が減少してしまうヒト成長ホルモンを活性化する物質。
表皮細胞の分裂を活発にして肌の若返りを促すEGF、繊維芽細胞の増殖を促すFGFなどがある。
ヒアルロン酸 保湿、美白、
リフトアップ、しわ・たるみ改善
もともと肌に存在し、高い保水力が特徴。
トラネキサム酸や高濃度ビタミンC、プラセンタと組み合わせると、保湿効果と共に様々な美肌効果が得られる。
マッサージピール
(PRX-T33)※(コラーゲンピール)
ハリUP、美白、
肝斑改善、毛穴引締め、
ニキビ痕改善、シワ改善

高濃度トリクロロ酢酸(TCA)・低濃度過酸化水素(H2O2)・コウジ酸を主成分とする薬剤。真皮層まで浸透することで線維芽細胞を活性化し、コラーゲンの生成を促進する。

ダーマペン4とマッサージピールを組み合わせた施術は「ヴェルヴェットスキン」と呼ばれて人気が高まっている。

ボトックス リフトアップ、しわ改善、
毛穴引締め、
ニキビ予防
神経伝達物質をブロックして筋肉の働きを抑制し、自然な表情を保ちながら表情ジワを改善。
さらに、皮脂分泌も抑制されるので毛穴開きの改善、ニキビ予防に繋がる。
高濃度PRP
(多血小板血漿)
ハリUP、しわ改善、
毛穴引締め

自身の血液からPRP(多血小板血漿)を抽出・濃縮したもの。体の傷んだ組織の修復を促進する成長因子成分が豊富に含まれる。

PRPを肌に投与すると、線維芽細胞が活性化し、さまざまな若返り効果があるとされる。

ダーマペン4 費用の目安は?デメリットは?

ダーマペン4 費用の目安は?デメリットは?

費用の目安はおおよそご覧のとおりです。

全顔
ダーマペン4 単体 15,000~70,000
+幹細胞培養上清 80,000~210,000
+成長因子 50,000~90,000
+ヒアルロン酸 30,000~70,000
+コラーゲンピール(マッサージピール) 30,000~80,000
+ボトックス 40,000~80,000
+高濃度PRP 100,000~280,000

年齢肌の救世主とも言えるダーマペン4ですが、注意点もあります。

痛み

施術部位、針を刺す深さによって変わります。皮膚が薄い部分、骨に近い部分、深く刺した場合には強くなりますが、麻酔クリームで軽減できます。

ダウンタイム

極細とはいえ、肌に針を刺す施術なので、肌には赤みが出ます。多くの場合、数時間~翌日には収まります。深く刺した場合には、にじむ程度の出血がある場合もあります。当日のメイク、洗顔、スキンケアはできません。翌日からは可能です。

  • 針を使用するので、重度の金属アレルギーの方にはおすすめできません。
  • 一回の施術でも肌の変化を実感できると言われていますが、少しずつ肌を入れ替えていく治療法なので、2週間~1ヵ月の間隔を置いて複数回の施術がより若返り効果を高めます。

ダーマペンと他の施術との違い

ダーマペンと他の施術との違い

「肌に細かい穴を作って、肌の入れ替わりを促す治療法」には、ダーマペン4の他にも「フラクショナルレーザー」と「ダーマローラー」があります。また、同じ「ダーマペン」でも、自宅でできる「セルフダーマペン」があります。

これらの施術とダーマペン4との違いは何でしょう?

フラクショナルレーザー

大きな違いは、熱作用があるかないかという点になります。フラクショナルレーザーでは、レーザーを微細な点状に照射することで皮膚に穴をあけますが、穴をあける際にレーザーの熱作用で周囲の組織にもダメージを与えてしまいます。そのため、フラクショナルレーザーの方が術中の痛みや術後の熱感が強く、ダウンタイムも長くなります。

肌に針を刺すだけのダーマペン4は、熱の影響を受けることがないため、痛みが少なく、ダウンタイムも短くなっています。
ただ、レーザーの熱作用によって引き締めや細胞活性などの効果は高くなるため、より高い効果を求める場合はレーザーをおすすめします。

ダーマローラー

ダーマペン4もダーマローラーも、極細の針で肌に穴を開けるのは同じですが、ダーマペン4の針が肌に対して垂直に抜き差しできるのに対して、ダーマローラーはその構造上、針が肌に斜めに入り、えぐるようにして斜めに出ていきます。その分、表皮の損傷が大きくなり、出血や痛みが強くなったり、赤みや腫れといったダウンタイムが長くなったりします。

また、ペン型のダーマペン4であれば、狭く凹凸のある目元や鼻周り、湾曲したフェイスラインといったローラー型が苦手とする部分にも施術を受けることができます。

セルフダーマペン

ダーマペン4はオーストラリアDermapen World社の製品で、日本でいう厚生労働省にあたるアメリカ食品医薬品局の承認を受けた、安全性と治療効果が認められた医療機器です。ところが、他メーカー製の類似品が安価で出回っており、ネットで手軽に購入できてしまいます。そのため、「セルフダーマペン」などと言って自宅で施術する人もいるようです。

正規のダーマペン4の方が、針の振動速度や痛みの軽減といった機器としての機能面で優れているのは当然です。加えて、クリニックでは医師が肌の状態を確認して、最適な治療をプロの技術で施してくれます。衛生面やアフターケアの面からも、「クリニックでのダーマペン4施術」を強くおすすめします。

まとめ

数ある美容医療の中でも、今後ますます人気が高まりそうなダーマペン4についてご紹介しました。肌に針で穴を開けて、すかさず美容成分を浸透させたら、細胞の入れ替わり作用で肌の若返りを促すという、一石二鳥の治療法です。その効果を最大限に得るためには、ぜひ信頼できるクリニックで施術を受けてくださいね。

 

記事監修


山下真理子先生

京都府立医科大学を卒業して、医師に。 大阪市内で美容医療に携わりながら、医療教育にも従事。 コラムの執筆やモデル業の傍ら、17公式ライバーとしてライブ配信も行っている。

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