小顔

脂肪溶解注射とは、脂肪を溶かす有効成分が含まれた薬剤を皮下に注入することで、脂肪細胞を分解、溶解し、脂肪細胞そのものを減少させるものです。部分痩せに特化した施術方法で、気になる部分だけピンポイントで痩せることができます。

友人と撮った写真を見て、自分の顔の大きさや、たるんだフェイスライン、二重あごなどに、ドキッとしたことはありませんか?

顔にコンプレックスを抱えている方は少なくありません。ダイエットをしても顔だけ痩せないし、何か方法は無いかしら…と考えたとき、クリニックで簡単にできる「脂肪溶解注射」はどうかしら?と思い浮かぶ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

注射をするだけで脂肪が落とせる手軽な施術ですが、やはりどんなものなのか不安はありますよね。そんなあなたのために、脂肪溶解注射の効果や注意すべき点などについて、ご紹介したいと思います。

脂肪溶解注射とは

脂肪溶解注射とは

脂肪溶解注射とは、脂肪を溶かす有効成分が含まれた薬剤を皮下に注入することで、脂肪細胞を分解、溶解し、脂肪細胞そのものを減少させるものです。部分痩せに特化した施術方法で、気になる部分だけピンポイントで痩せることができます。

脂肪溶解注射は、従来PPC(ファスファチジルコリン)という脂肪肝・高脂血症の治療に使われていた薬剤が代表的なものでしたが、腫れやすく、鈍痛を伴うことがありました。

そのため、顔への施術には不向きでしたが、2011年に韓国の医師によって植物由来成分(メディカルハーブ)を主成分とした新しいタイプの脂肪溶解注射(BNLS)が開発され、一気に人気となりました。

また、2016年に新成分が追加。2017年には更に細胞膜に作用し脂肪細胞の数を減らすと言われる成分が追加され、爆発的な人気を得ています。

植物由来の身体に優しい成分になったため、今まで脂肪溶解注射では対応出来なかった「目の上・目の下・鼻」などにも注入が可能となり、瞼の厚みの改善や、鼻のボリュームダウンにも効果的だと言われています。

現在の適応部位は、額(前額部)、上まぶた(上眼瞼)、鼻(輪郭をシャープに)、小鼻(鼻翼部)、こめかみ、頬骨部、頬(ほうれい線付近)、下頬部、側頬部、唾液腺肥大、顎下部(オトガイ下部)となっています。

脂肪溶解注射のメリット

脂肪溶解注射のメリット

それでは、脂肪溶解注射にはどんなメリットがあるのか見てみましょう。

ダウンタイムが少ない

脂肪溶解注射は脂肪吸引などの施術と異なり、注射を打つだけなのでダウンタイムが短く、日常生活に支障が出にくい施術方法です。体質により内出血が出る場合がありますが、治療部位を強く擦ったりしなければ、施術後のメイクは可能ですし、当日の洗顔やシャワーもOKです。

施術時間が短い

治療部位やクリニックによって異なりますが、脂肪溶解注射の施術時間は10分程度です(カウンセリングの時間は除く)。働いている方や、忙しい方でも施術が受けやすいのが特徴です。

ピンポイントで脂肪が落とせる

気になる部位に注射をすることで、思いどおりの部分痩せが可能です。頬やあご下だけでなく、脂肪が落としにくい鼻や瞼の上など、一人一人に合った施術が出来るのは、脂肪溶解注射の大きなメリットです。

薬剤の効果は緩やか

薬剤によって溶解した脂肪は血中を通り、尿や汗となって時間をかけて体外に排出されます。そのため、周囲に気付かれることなく、自然な部分痩せを目指すことが可能です。

脂肪溶解注射のデメリット

脂肪溶解注射のデメリット

デメリットは比較的少ないと言われている脂肪溶解注射ですが、どんな施術にもリスクはあります。きちんと確認し、納得したうえで施術を受けましょう。

複数回の注入が必要

脂肪細胞を分解し体外に排出する脂肪溶解注射は、効果が穏やかであることがメリットである反面、一度の施術直後に大きな変化が現れるわけではありません。通常、複数回注射することで効果を感じることができます。注入量や回数などは個人差があり、体質などによっては効果を感じにくいこともあります。

一度減った脂肪細胞は再生されない

脂肪溶解注射によって一度減ってしまった脂肪細胞は大きさそのものも小さくなっているほか、顔は、わずかなボリュームの変化だけでも印象が変わるので、脂肪が減りすぎてしまった場合には、補うためにヒアルロン酸や脂肪を注入する必要が出てきてしまいます。

医師の技術やセンスによっても仕上がりが変わってしまうため、経験豊富な医師を選ぶなどの注意が必要です。

内出血や腫れが出ることも

施術後は、鈍痛、腫れや赤身、注入部位の内出血などが起こる場合もありますが、個人差はあるものの1週間程度で改善されます。まれに、注入部位にしこりを感じることもありますが、これも数か月程度で改善するとされています。

体質によってはアレルギー症状が出ることもありますので、施術を受ける前に、気になることは必ず担当のドクターに伝えるようにしましょう。

皮膚のたるみにつながる

脂肪が減ってしまうことで、皮膚のたるみが生じることがあります。これまで脂肪があることでピンと張っていた皮膚が、中の脂肪が少なくなることで風船がしぼむように緩んでしまうといったイメージです。

この現象を防ぐには、引き締め効果の高いマシンやコラーゲン増生効果のある薬剤との併用がおすすめです。皮が余って口に横にぽにょっとしたたるみが出てしまう場合には、コラーゲンの収縮効果の高いサーマクールや痛みの少ないテノールなどの高周波治療が適しているでしょう。またコラーゲンブースターとよばれる製剤を水光注射などで注入することによって、肌のハリがUPして皮膚たるみの改善が期待できます。

脂肪溶解注射の種類

脂肪溶解注射の種類

脂肪溶解注射に使われる薬剤は、効果や料金によって様々です。ここでは、顔専用に使われている代表的な薬剤をご紹介します。

BNLS

BNLSは、韓国の医師によって顔専用に開発された植物由来成分(メディカルハーブ)を主成分とした脂肪溶解注射の薬剤です。PPC(大豆由来の成分)よりも、施術後の腫れや痛みが少なく、3日~1週間で効果が出やすくなっています。脂肪溶解以外にも肌の引き締め効果やリンパの循環作用など、3つの効果を同時に得ることができます。

BNLS neo

BNLS neoは、従来のBNLSに、脂肪溶解の有効成分である「デオキシコール酸」を配合した脂肪溶解注射です(配合率は0.0001%)。デオキシコール酸とは、米国FDA(日本の厚生労働省にあたる機関)で脂肪溶解効果が認められた医薬成分です。

胆汁に含まれる成分で、脂肪細胞膜を直接破壊します。従来のBNLSと同様にリンパ循環作用、肌の引き締め作用も変わらず、注射部位の痛み・腫れが少なく、BNLSでは中々効きにくかったという方でも、高い効果が期待できます。3日~1週間で効果がでるので、1週間ごとに3回の施術が推奨されています。

カベリン

脂肪を溶解させる有効成分であるデオキシコール酸が0.5%配合されています。その他の主成分であるLカルニチン(脂肪の代謝を促進し分解を促す)と、アーティチョークエキス(脂肪組織を血液中に誘導し排泄を促す)の配合により、脂肪溶解作用時の痛みや腫れを抑えることができます。カベリンの治療間隔は1週間に一度可能で、3回目位から効果が実感できます。

チンセラプラス

脂肪を溶解させる有効成分デオキシコール酸が0.8%配合されています。デオキシコール酸は、脂肪細胞の破壊効果は抜群ですが、施術に用いると痛みや腫れなどを引き起こしやすいため、 今まではごく少量しか配合されていませんでした。

チンセラプラスは独自の技術で中性pH値が調整されているため痛みも最小限に抑えられ、浸透圧の配慮により腫れも少なく、効率良く脂肪を減少させることができます。治療間隔は4週間毎で、2~3回の施術が推奨されています。

施術料金は、クリニックによって単位が違うので(1本・1㏄など)一概にはお伝え出来ませんが、BNLS・BNLS neoは1本10,000円前後、カベリン・チンセラプラスは1本15,000円程度となっているようです。

必要本数は範囲や脂肪の量によって違ってきますが、1回の施術につき、額や瞼は1本、鼻は1~4本、フェイスラインは2~5本程度で、3回以上の施術が必要になることが多いようです。クリニックによってはモニター価格や初回価格などもあるので、無料カウンセリングを利用してみるのもいいですね。

脂肪溶解注射で注意すべきこと

脂肪溶解注射で注意すべきこと

手軽に受けられ、ダウンタイムも少ない脂肪溶解注射ですが、この施術を行っているクリニックはたくさんあり、どこを選んでいいのか迷う方も多いと思います。

ここでは、脂肪溶解注射を失敗しないためのポイントをお話ししたいと思います。

  • 脂肪溶解注射の施術は簡単なように見えますが、医師の技術や実績によって仕上がりに大きな差が生じます。顔は脂肪の層が薄いため仕上がりのデザイン力が重要で、繊細な注入技術が必要だと言えるでしょう。一度破壊してしまった脂肪細胞は元には戻らないため、医師やクリニック選びは慎重に行うことをおすすめします。脂肪溶解注射や脂肪吸引の実績が豊富なクリニックや、経歴などを参考に経験豊富な医師を選びましょう。
  • 脂肪溶解注射に使われる薬剤はクリニックによって違います。前の項でお話ししたように、成分によってメリットやデメリットも様々です。ほとんどのクリニックの公式サイトでは、脂肪溶解注射に使用している薬剤名を公開しているので、ご自身でしっかりと情報を調べ、安心して施術を受けられるクリニックを選びましょう。
  • 脂肪溶解注射の料金はクリニックによって異なりますし、使用している薬剤によっても違いが出てきます。一概には言えませんが、あまりにも料金が安い場合は、正規品の薬剤を使っていないこともあるようなので気を付けましょう。

まとめ

脂肪溶解注射は手軽に受けられる施術ではありますが、メリットだけでなくデメリットもあり、薬剤によって効果も様々です。また、クリニック選びにもポイントがあることもお話しさせていただきました。

脂肪溶解注射に興味がある方は、いくつかのクリニックでカウンセリングを受けてみる等、少し時間はかかっても後悔しないクリニック選びをしましょう。

記事監修


山下真理子先生

京都府立医科大学を卒業して、医師に。 大阪市内で美容医療に携わりながら、医療教育にも従事。 コラムの執筆やモデル業の傍ら、17公式ライバーとしてライブ配信も行っている。

※マッサージや化粧品などの情報が記載されている場合は監修範囲に含まれません。

※執筆・掲載日時点の情報を参考に医師監修しております。

※当サイト記事内の情報は一般的な知識であり、自己判断を促すものではありません。あらかじめ、ご容赦ください。

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