GLP-1ダイエットとは?
GLP-1(グルカゴン酸ペプチド-1)と呼ばれるホルモンを体内に取り込み、食事制限することなく自然に食欲を抑えながら、痩せ体質へと導くダイエット法です。
GLP-1は、もともと誰でも体内に持っており、“痩せホルモン”と言われています。
血糖値を安定させるインスリンの分泌を促す役割があり、血糖コントロールが不良な2型糖尿病の治療薬でもあります。
日本では肥満治療に対しては承認がなく、自由診療となっています。
GLP-1に期待できる効果として、食欲低下や満腹感、また脂肪細胞減少や基礎代謝向上、などが挙げられます。
GLP-1の注射薬(GLP-1受容体作動薬)の使用頻度は毎日、もしくは1週間に1回となっています。
※以下、一般名(商品名)表記
毎日投与
1日1回 → リラグルチド(ビクトーザ、サクセンダ)
リキシセナチド(リスキミア)
1日2回 → エキセナチド(バイエッタ)
1週間に1回投与
- エキセナチド(ビデュリオン)
- デュラグルチド(トリルシティ)
- セマグチルド(オゼンピック)
GLP-1ダイエット体験者の声
今回GLP-1ダイエットを実際に試した、にゃんさん(仮名)にその効果について伺ってみました。
体験者の紹介
にゃんさん(仮名)
- 40代 女性
- 普段からジムに通っており、体を鍛えている
- 低脂肪、高たんぱくの食事を摂取
GLP-1を試そうと思ったきっかけ
- 痩せホルモンに興味があったので
- 運動をしても体重に変化が見られなかったため
治療内容の詳細
- 使用薬剤 ビクトーザ(1日1回)
- 注射部位 お腹
- 期間 3か月
実感した効果
ダイエットを始めて1週間程度で効果を感じたとのことです。
GLP-1ダイエットを行っていた3ヶ月間で、筋量を減らさずに体重を落とすことができ、体脂肪も3%程減ったとのことでした。
ダイエット中、食欲低下はさほど感じなかったとのことですが、ダイエット前と同様にジム通いと低脂肪・高タンパクを意識した食事は続けていたそうです。
また、体脂肪や体重が減っただけでなく、お腹周りや顔が引き締まるといった実感も得られたとのことです。
継続的に運動をしており、停滞期に入っていたのか、なかなか痩せることができなかった時にこのGLP-1ダイエットを始めたことで、体重や体脂肪が目に見えて落ちていくという効果に満足したとのことでした。
ダイエット後の変化
食事や運動量に変化はないけれど、少しリバウンドしてしまったそうです。
メリット・デメリット
メリット
1週間程度で明らかな効果を得られ、即効性を感じたとのことです。気にされていた体重や体脂肪の変化が見られたため、満足できたようです。
デメリット
高額なため、継続することが難しかったとのことです。ある程度効果が出た3ヶ月でやめてしまいました。
高額ではあるものの効果を実感できたため、経済的に余裕があればお勧めできる治療であるとのことでした。
費用
月額6~7万円、3ヶ月でトータル20万円程度。
また、別途注射針と消毒綿が数千円かかったとのことです。
参考~もともと太っている人への効果について~
にゃんさんと別の方で、130キロほどある方もGLP-1ダイエットを体験しました。
肥満治療の一環で半年続けた結果、体重が30キロ落ち大変満足してらっしゃいました。現在も継続しており、今のところリバウンドはないそうです。
このように、もともと太っている方には効果が出やすく、GLP-1ダイエットは適していると考えられるケースでした。
まとめ
今話題のGLP-1ダイエットの体験者にお話を伺ってみました。効果や実感は人によっても違いはありますが、日々注射をするだけで痩せる効果が得られたというお話は非常に興味深いものでした。この記事がGLP-1ダイエットを考えている方にとって、お役に立てば幸いです。
日本医師会によるGLP-1ダイエットの注意喚起について
2020年6月に日本医師会がGLP-1ダイエットについて注意喚起を出しています。これは本来、糖尿病の薬として認可されている「GLP-1」を病気でもない健常な人がダイエット目的で服用することが適正ではないという判断の元、出された見解です。→http://www.med.or.jp/nichiionline/article/009430.html
欧米では既に肥満のための治療薬として認可されているということもあり、この発表後もGLP-1ダイエットを継続しているクリニックが多いようですが、気になる場合はカウンセリングの際に医師に確認することをおすすめします。