年末年始にかけて太ってしまったので、ダイエットを始めよう!という方もいらっしゃるかと思います。
冬は夏に比べると、汗が出にくいのでダイエットには不向きと思われがちですが、実は最もダイエットに適した時期なのです。
そこで今回は、冬がダイエットに適している理由、痩せるメカニズム、太ってしまったときにメディカルサプリを上手に活用する方法をご紹介します。
「冬」がダイエットに適している理由
キーワードになるのが、「代謝」です。ダイエットをする上で代謝を高めようとか、代謝が良い体質だから痩せやすいといったことを聞かれると思います。
国語辞典によると、「代謝」とは?
生命活動に必要な「エネルギー」の獲得や、成長に必要な有機材料を合成するために生体内で起こる全ての生化学反応の総称。
複雑な分子を単純な分子へ分解していく過程でエネルギーを獲得する分解代謝または「異化」と、単純な分子から複雑な分子を構築するためにエネルギーの消費を伴う合成代謝または「同化」がある。というものです。
簡単に言いますと、代謝とは、細胞を分解したり、合成したりするために、エネルギーを産生したり、消費することです。代謝が高まるということは、体内でエネルギーを作ったり、エネルギーを使ったりする活動が高まるとも言えるでしょう。このエネルギーによって、体内では「熱」が生み出されます。夏場は、暑いので体内で「熱」をつくる必要がなく(体を温める必要がない)、エネルギーがそれほど必要とされないため、代謝は落ちてしまいます。
反対に、冬の寒い時期は、人間の体内では「熱」が必要になるために(体を温めるために)、エネルギーを産生しようとする反応が起こり、代謝が高まるのです。これが、冬こそがダイエットに適している理由です。
カロリーを消費する簡単な方法とは
エネルギーを産生することを代謝というお話をしましたが、具体的にエネルギーとは何でしょうか。エネルギーとは、「カロリー」のことを指します。このカロリーというキーワードもダイエットをする上では、よく聞く言葉かと思います。例えば、ダイエットをしているからカロリーの低い食事にしようとか、運動してカロリーを消費しましょう、などです。
それでは、カロリー(cal)とは?1mlの水の温度を1℃上げるために必要なエネルギーのことを1カロリー(cal)、1ℓの水の温度を1℃上げるために必要なエネルギーを1キロカロリー(kcal)と言います。
カロリーとは、水の温度を上げることで消費されるものという事になります。という事は、冷たい水を飲んで、体内でその水の温度が上がれば、勝手にカロリーが消費されると言えるのです。
太った時に使用するダイエットサプリの選び方
ダイエットサプリには、2つのタイプがあります。
- 太らない様にするタイプ(太りたくない人が飲む)
- 痩せる手伝いをするタイプ(痩せたい人が飲む)
体脂肪を分解したり、燃焼したりする働きを手助けするのは、「痩せる手伝いをするタイプ」のダイエットサプリになります。
「痩せる手伝いをするタイプ」のサプリメント成分の主な働きは、以下の通りです。
- 脂肪の「分解」を促進する
- 脂肪の「燃焼」を促進する
痩せる手伝いをするタイプのサプリに含まれる成分
以下は、消費者庁が食品に健康機能表示(健康への効果を示す表現)を具体的に許可する制度のトクホ(特定保健用食品)にも使用されている成分です。
成分 |
働き |
---|---|
ベータコングリシン | 肝臓での脂肪燃焼を促進する |
茶カテキン |
肝臓や筋肉での脂肪分解を促進する |
クロロゲン酸 | 肝臓での脂肪消費を促進する |
ケルセチン配糖体 | 脂肪分解酵素の働きを促進し脂肪を分解する |
EPA | 中性脂肪を合成しにくくさせると共に、脂肪の燃焼を促す |
DHA | 中性脂肪を合成しにくくさせると共に、脂肪の燃焼を促す |
さらに実績のある成分として、
- ビタミンB2:脂肪の代謝を促進する
- L -カルニチン:脂肪をエネルギーに変換する
などが挙げられます。
サプリを飲むタイミング
ダイエットサプリは飲むタイミング(いつ飲むのか)も重要です。
成分の働きが、脂肪を分解したり脂肪を燃焼したりするものになりますので、最も脂肪がエネルギーになりやすいタイミングで飲むことが大切です。
それは、「空腹時」です。
空腹時は、筋肉と肝臓に溜め込まれたグリコーゲンがエネルギー源として消費されて、筋肉や骨がアミノ酸に分解されていると考えられます。その後、体脂肪が分解されますので、そのタイミングでサプリを飲む事で、効率的に体脂肪がエネルギーに変換できると言えます。
最後に|ダイエット時に意識したいもうひとつの成分
最後に、ダイエット時に意識するといい成分をもうひとつご紹介します。
それはビタミンDです。
人間の体内にはレプチンというホルモンが存在します。
その働きは、
- 脂肪細胞の分解を促進する
- 満腹中枢を刺激して食欲を抑える
というものです。
このレプチンは、体内にビタミンDが不足すると働きが鈍るという特徴があります。ビタミンDを補うためにサプリを服用する方法もありますが、実は、誰でも無料でビタミンDを手に入れる方法があります。
それは、「紫外線を浴びる」ことです。人間の体は、紫外線を浴びると、皮膚に存在するコレステロールを材料に体内でビタミンDが合成されるのです。紫外線はシミやシワなどの原因にもなりますので、美容の観点から考えると避けた方がいいですが、ダイエットの観点から考えると「少し」は浴びた方がいいと言えます。近所を散歩するなど、無理のない範囲で外に出てみるといいでしょう。
冬は、ダイエットに適した時期です。ダイエットを始めようと考えている方は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしていただければ幸いです。
この記事を書いたのは
- 宮田哲朗
- ㈱UTP 学術部部長 3,000件以上のクリニック、エステティックサロンに携わった経験を元に、化粧品やサプリメントなどをプロデュースし、数々のヒット商品を手掛ける。 著書に「美肌作りの3分ルール」、「プロのための美肌メソッド」