医療脱毛

医療脱毛でムダ毛がなくなれば見た目がキレイになるのはもちろん、自己処理でカミソリを使って肌の表面を傷つけて肌トラブルを起こすこともなくなる上に、手入れに費やす時間や面倒からも解放されます。

脱毛,医療

2018年上期における脱毛の利用経験率は20代で43.5%、30代で42.8%、40代で26.1%にもなっています(参照:株式会社リクルートライフスタイル)。

20~30代女性の約半数の方が経験済みという脱毛。今回は脱毛の中でも特に効果が高いと言われている「医療脱毛」について、病院に行く前に押さえておきたいポイントをご紹介します。

レーザー脱毛の治療が受けられる東京都内の美容クリニック一覧

医療脱毛の基礎知識|医療脱毛(いりょうだつもう)とは

医療脱毛の基礎知識|医療脱毛(いりょうだつもう)とは

脱毛方法には主にエステサロンで受けられる「光脱毛」、医療機関での「レーザー脱毛」、受けられるサロンや医療機関が少ない「ニードル脱毛」、除毛クリームなどを使用した「脱毛剤」の4種類があります。

医療脱毛の仕組み

このうち医療機関で使用される「レーザー脱毛」は黒いメラニンに反応して熱を発生させるレーザーを利用し、毛母細胞を破壊してしまう施術法です。
一度壊された細胞は復活しないため、高い脱毛効果が期待できます。この高出力レーザーは法律上医療行為とみなされるため、病院でしか施術を受けることができません。

毛周期と脱毛の関係

毛周期と脱毛の関係体毛には生え始めてから抜けるまでの「毛周期」と呼ばれるサイクルがあり、「成長期」「退行期」「休止期」の3つの時期に分けられます。

  • 成長期→毛がどんどん伸びて成長し、肌の表面から現われている状態
  • 退行期→毛の成長期が止まり、毛根が退縮するため簡単に抜ける状態
  • 休止期→毛が抜け落ち、次の毛を生やすための準備をしている状態

目に見えているムダ毛は全体のたったの10%~30%ほどで、まだ肌の下で眠っているムダ毛が沢山あります。この毛周期は部位によって異なりますが、およそ1~4ヵ月のサイクルとされています。

部位 毛周期 成長期の毛の割合
1〜2ヶ月 20%
わき 2〜3ヶ月 30%
3〜4ヶ月 20%
ひざ下 1ヶ月半〜2ヶ月 20%
VIO 1ヶ月半〜2ヶ月 30%

医療レーザーは黒いメラニンに反応するため、脱毛の効果を高めるには毛が生え揃った「成長期」のタイミングでレーザーを照射することが大切です。早く脱毛を終わらせたいからと短期間に繰り返し照射しても、退行期や休止期の毛に対しては効果が薄く、再び毛が生えてくることになりかねません。決められた施術間隔を守ることで毛の再発を防ぎ、脱毛回数も抑えられます。

サロンではなく医療脱毛を選ぶメリット

脱毛するにはもうひとつ、エステサロンで施術を受ける方法もあります。比較的安価な料金で気軽に施術を受けられるためとても人気がありますが、エステよりも医療脱毛をおすすめする理由として、

  • 医療用機器を使用し照射パワーが強いため、1回あたりの脱毛効果が高い
  • 毛母細胞を破壊するため、永久的な脱毛が期待できる
  • エステでは約12回の施術で2~3年かかるところが、医療脱毛では5回程度の施術で1年前後、という半分以下の短期間で脱毛を完了することができる
  • 有資格者である医師や看護師が施術する安心感と安全性
  • 万が一肌トラブルがあった場合、すぐに医師の診察や薬の処方が受けられる

という高い安全性や脱毛効果、短期間で完了できるという利点が挙げられます。

医療脱毛を検討するとき不安に思うこと

脱毛って痛くないの?

医療脱毛はよく「痛い」と言われるため、痛みについて不安に思う方も多いのではないでしょうか。強いダメージを与えて細胞を破壊するため、どうしても太い毛が生えている所や、肌が黒ずんでいる所は痛みを感じやすくなります。また皮膚が薄いところも刺激を感じやすいため痛みが出やすくなります。

部位別にみる痛みの強さ

  • VIO→毛質がしっかりしている上に皮膚が薄いため非常に痛みを感じやすい
  • ワキ→しっかりした毛質で皮膚が薄いため痛みを感じやすい
  • 腕→太い毛が生えにくい部位なので痛みは少ない
  • 顔→薄くデリケートな皮膚なので痛みを感じやすい。特に男性のヒゲはVIOと同程度まで痛みを感じる場合がある
  • 背中→細くてやわらかい産毛が多い部位なので比較的痛みを感じにくい

痛みへの対処法

痛みの感じ方は人それぞれですが、不安があるようでしたら、痛みの少ない脱毛機種を選ぶ、照射パワーを下げてもらう、麻酔クリームなどの麻酔を利用するなどの方法もあるので、我慢せずに相談してみましょう。

完了までに何回くらい施術を受けるのか

個人差はありますが、一般的に自己処理が不要になる平均回数は5回前後、さらにツルツルになったと感じるのは8回以上といわれています。

部位別でみる必要な施術回数

  • ワキ→3ヶ月ごとの5回前後で自己処理が不要と感じる
  • VIO→毛周期が短いので1~2ヶ月おきに5回前後、ツルツルにするには7~9回以上。痛みを感じやすい部位のため出力を抑えて照射を行うことも多く、その分脱毛完了までに時間がかってしまうこともある
  • 脚・腕→2〜3ヶ月ごとに5回程度
  • 顔→毛周期が短いので1〜2ヶ月おきに8回程度。顔の産毛はレーザーに反応しにくいため、他の部位より施術回数が多めになる

費用の相場

サロンは「キャンペーン価格ワキ6回100円」など安い価格が大きな魅力になっています。それに対し医療脱毛は病院によっても異なりますが「ワキ5回9,000円~19,800円」と1回あたりの単価は高くなっています。ただし脱毛完了までトータルで考えると施術回数がサロンよりもかなり少ない分、費用の総額が安くなる場合もあります。

施術を受けられないケースとは

心疾患、癲癇(てんかん)、癌、光アレルギー、内臓系疾患などの持病を持っている方。また妊娠中・授乳中の方も体調が不安定なことに加え、肌トラブルが起きても薬が飲めないリスクがあるため照射ができません。体調や健康に不安がある方は、勝手な自己判断はせず自分の状態についてしっかり医師に相談して施術するかどうか決めましょう。

にきび、ホクロ

赤いニキビや化膿しているニキビ、広範囲に及ぶニキビの場合は刺激によってかえって症状が悪化する恐れもあるので、必ず医師に相談しましょう。レーザーは黒い色に反応するため、ホクロが大きな場合は火傷のリスクが高まります。ホクロをテープ等でカバーして避けながら照射するか、または病院によってはホクロを除去してから脱毛する、という対応もクリニックによっては可能かもしれません。

敏感肌、アトピー肌

肌が極端に弱い、光過敏症の方は肌への負担の強さから症状が悪化してしまうこともあり、事前に照射を受けられるかどうか医師に相談する必要があります。ただしアトピー性皮膚炎の方でも炎症が強く出ている部位を避ければ照射可能ですし、肌に悩んでいる人こそ脱毛することで、カミソリなどを使った自己処理による肌荒れから、傷つきやすい繊細な肌を守ることができます。

担当者に見られるのが恥ずかしい

毛深いので身体を見られるのが恥ずかしい、またVIO部位を見られることに抵抗を感じる方も多いと思います。しかし医療脱毛ではプロである医師や看護師が施術を担当し、また一日に何人も脱毛するため、慣れているそうです。必要以上に恥ずかしがったり心配したりすることは無さそうです。

脱毛の注意ポイント

脱毛の注意ポイント

肌荒れ、硬毛化

脱毛後の肌は軽い火傷の状態であるため、とても乾燥していて敏感になっています。自然な生え変わりを促すためにも、まずはしっかり冷やしてクールダウンし、いつも以上に保湿や紫外線対策をすることが大切です。また硬毛化や増毛化は照射によってかえって毛が太くなったり硬くなったり増えたりする症状ですが、これは毛根を十分に破壊できなかった場合に起こりうる現象と言われています。病院によっては無料で追加照射が受けられこともあるので、すぐに医師に相談しましょう。

日焼け

過度に日焼けしている場合、黒い肌がレーザーに反応して火傷をするリスクがあります。それを予防するためにレーザーのパワーを下げると脱毛効果が弱くなってしまうため、できるだけ日焼けをしないようにしましょう。

医療脱毛の方法と最新脱毛機

医療脱毛の方法と最新脱毛機

医療脱毛の方法として「レーザー脱毛」と「ニードル脱毛」があります。

レーザー脱毛

そのうちレーザー脱毛で使用されている機器には波長の異なる3つの種類があり、それぞれ代表的な機器の名前を挙げました。

アレキサンドライトレーザー(短めの波長)

脱毛効果がとても高いため脱毛の満足度が高く、さらに美肌効果があることも大きなメリットですが、痛みは比較的強く出てきます。

【代表的な機器名】

  • ジェントルレーズPRO

ダイオードレーザー(中くらいの波長)

アレキサンドライトより長めの波長なため、皮膚の深部まで届き、産毛からワキなどの太い毛まで幅広い脱毛効果があると言われています。熱破壊式と蓄熱式の2種類があります。

【代表的な機器名】

  • ライトシェア・デュエット
  • メディオスターNeXT PRO
  • ソプラノアイス・プラチナム

YAGレーザー(長い波長)

日焼けした肌や色素沈着の多い部位に使用することができますが、痛みがとても強く出ます。

【代表的な機器名】

  • ジェントルヤグ

また最新型の「ジェントルマックスプロ」や「クラリティツイン」など、アレキサンドライトレーザーとYAGレーザーの両方の機能を備えている機器もでてきました。日焼けした肌や黒ずみの目立つ肌など、より多様な症状に対応できるようになってきています。

ニードル脱毛

ニードル脱毛は直接毛穴に針を挿入し電気を通すことによって発毛組織を破壊させます。レーザーでは反応しづらい産毛や白髪、また日焼けした肌でも脱毛可能ですが、針で刺しながら脱毛するためかなりの痛みが伴い麻酔が必要となるためか、施術を受けられる病院は少なく限られています。

クリニック選びのポイント

クリニック選びのポイント

料金

「安く脱毛したい」という気持ちは分かりますが、安すぎる場合は使用しているレーザーが古かったり、対応部位が少なかったりと何か事情があるかもしれないので注意が必要です。また追加料金やキャンセル料が発生するか、コースの途中で早めに脱毛完了した場合に返金制度があるかどうかも確認しましょう。

導入されている脱毛機器

クリニックによって導入されている脱毛機器は異なります。いくつかの脱毛機を採用していれば部位や毛質によって使い分けをすることが可能です。また脱毛機器は進化し続けていて、特に最新型は施術時間が短く、痛みをなるべく感じないよう対策が施されている場合が多いため、どんな機器を使用しているかを調べておくとより自分に合った脱毛効果が得られるかもしれません。

病院やスタッフの雰囲気

脱毛期間中、少なくても1年は通院することになるため、病院やスタッフの雰囲気は大切です。万が一トラブルがあった時にすぐ医師に診てもらえるか、疑問には丁寧に答えてくれるか、施術者の技術など実際にカウンセリングや試し打ちなどを受けて対応を見ることも大切です。

まとめ

医療脱毛でムダ毛がなくなれば見た目がキレイになるのはもちろん、自己処理でカミソリを使って肌の表面を傷つけて肌トラブルを起こすこともなくなる上に、手入れに費やす時間や面倒からも解放されます。
病院で行う医療脱毛ですが、より安心安全にムダ毛の悩みを解決するために基本的な事を押さえた上で通院できるよう、お役に立てれば幸いです。

 

記事監修

東京医科大学医学部医学科卒業。東京女子医科大学病院で研修後、皮膚科学教室に入局。東京女子医大病院、JR東京総合病院勤務を経て、都内の美容クリニック、皮膚科クリニックに勤務。現在はつちやファミリークリニックにて、副院長として皮膚科診療に従事。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
日本美容皮膚科学会会員
日本臨床皮膚科医会
日本抗加齢医学会会員

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