
警視庁。(写真/Adobe Stock)
警視庁は2025年2月、無資格で美容医療を行っていた中国籍の3人を逮捕したことを発表した。
中国籍3人が無資格で手術まで手掛ける

逮捕。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
池袋署、板橋署、王子署の共同捜査本部が25年2月17日に逮捕したもので、逮捕されたのはいずれも中国籍の3人で、45歳女、37歳男、23歳男。45歳女と23歳男は住所不定で、37歳男は荒川区南千住在住。
3人は共謀して23年1月から24年11月までに10回にわたって豊島区池袋2丁目のマンション1室で、女性2人に対して注射やまぶた切開の手術を行っていた医師法違反の疑いが掛けられている。
逮捕日 | 逮捕者 | 年齢 | 国籍 | 住所 |
---|---|---|---|---|
2025年2月17日 | 女 | 45歳 | 中国 | 住所不定 |
2025年2月17日 | 男 | 37歳 | 中国 | 東京都荒川区南千住 |
2025年2月17日 | 男 | 23歳 | 中国 | 住所不定 |
従来、ヒフコNEWSでも外国籍者による無資格の美容医療の事件を報じているが、ベトナムやフィリピン国籍の人物はフィラー注入など非外科的治療を行うケースがほとんどだが、中国籍の人物はフィラー注入にとどまらず、手術まで手掛けているケースが問題になることが複数回あった。今回も、まぶた切開まで手掛けていた。
産経新聞の報道によると、逮捕された3人は姉弟と息子という血縁関係にあった。また、被害者の女性は施術後に化膿するトラブルを訴えていたようだ。女性は1回の施術で25万~55万円を支払っており、通常の美容クリニックと比較しても安くない施術料を支払っていたようだ。
無資格の美容施術横行が問題

摘発された「美滴+クリニック」のウェブサイト。名称は変更されている。(出典/BITEKIPLUSウェブサイト)
無資格の美容施術の横行は深刻な問題となっている。
外国籍の人物による違法施術が問題視される一方、日本人による無資格の美容施術も問題となり、この2月に神戸市で逮捕事例が報告されている(上画像)。
国内では一般社団法人の医療機関が医師の名義を借りて、院内に看護師やカウンセラー、受付などの医師以外のスタッフを置いて、無資格の美容施術を法律に反して行っている動きが多いとされる。
保健所などがこうした違法な美容施術を取り締まろうとしても、医師不在での美容施術の実施を証明するのは難しい。
また、大きな問題として、実際には偽クリニックだったとしても、その施設のスタッフが医療関係者の衣装を着て施術に臨んでいた場合、利用者が違法状態であることを認識することが難しい点がある。
無資格施術の横行は重大な問題であり、早急に対策が求められる。