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美容医療の利用者はどこまで広がるか 顔や肌の年間経験者は約122万人 悩みを持つ人の多さから見る伸びしろ インテージヘルスケア推計、矢野経済研究所は国内市場は6310億円に拡大と推定 

カレンダー2026.6.20 フォルダー 国内
肌の悩みや美容医療について説明する医療スタッフ。画像はイメージ。(写真:Adobe Stock)

肌の悩みや美容医療について説明する医療スタッフ。画像はイメージ。(写真:Adobe Stock)

 美容医療の利用者は、少しずつだが確実に広がっている。複数の調査から、その実態が見えてきた。

経験者は増えているが

鏡で肌の状態を確認する女性。画像はイメージ。(写真:Adobe Stock)

鏡で肌の状態を確認する女性。画像はイメージ。(写真:Adobe Stock)

  • 年間経験者は約122万人→ 顔と肌に関連した美容医療を直近1年で受けた人は、推計約122万人とされた。
  • 悩みは多いが利用は一部→ 肌の悩みを持つ人は59.9%に上る一方、美容医療の経験率は2.0%にとどまった。
  • セルフケア市場も厚い→ 化粧品やサプリ、市販薬など、まず自分でできるケアを選ぶ人も多いと見られる。

 調査会社のインテージヘルスケアが2026年6月に公表した自由診療の調査によると、顔と肌に関連した美容医療の直近1年間の推計経験者数は約122万人とされた。全国の20〜50代男女約5万5000人を対象にした調査に基づく数字で、同社はAGA治療の年間経験者数も約73万人とした。

 ただし、美容医療が誰もが受けるものになったとまでは言いがたい。

 同調査では、肌の悩みを抱える人は59.9%に上った一方で、顔と肌の美容医療の直近1年間の経験率は2.0%にとどまった。薄毛や抜け毛の悩みを抱える人は22.0%だったが、AGA治療の経験率は1.2%にとどまった。悩みを持つ人は多いものの、実際に自由診療を受ける人はまだ限られている。

 この背景について、インテージヘルスケアは、化粧品やサプリメント、市販薬、育毛剤など、医療以外のセルフケア市場が厚いことを挙げている。悩みがあっても、まずは自分でできるケアから始める人が多いという見方だ。

 利用先を見ると、こうした美容医療は大手美容外科および美容皮膚科チェーンが49.8%で最も多く、一般のクリニックや病院も39.1%だった。

心理的なハードルは下がる

美容医療や肌の悩みについて相談する診察場面。画像はイメージ。(写真:Adobe Stock)

美容医療や肌の悩みについて相談する診察場面。画像はイメージ。(写真:Adobe Stock)

  • 市場は拡大傾向→ 2024年の国内美容医療市場は6310億円と推計され、前年より6.2%増えた。
  • 心理的ハードルが低下→ 女性や若い男性、訪日外国人の需要も広がり、美容医療の裾野が広がっている。
  • 今後の広がりに余地→ 安全性や価格の分かりやすさ、受けやすさが整えば、さらに一般化する可能性がある。

 美容医療が広がる見通しもある。

 矢野経済研究所は、2024年の国内美容医療市場を前年比6.2%増の6310億円と推計し、市場拡大が続いていると報告している。

 美容医療は美容外科だけでなく、皮膚科、美容皮膚科、形成外科などにも広がり、特に非外科的な施術の広がりが目立つと見られている。

 矢野経済研究所は、市場拡大の背景として、女性の美容医療に対する心理的ハードルの低下、20〜30代を中心とした男性需要の広がり、さらに訪日外国人による需要の増加を挙げている。美容医療は、まだ大多数が受ける段階にはないものの、その裾野は少しずつ広がっている段階にある。

 ヒフコNEWSで伝えたボストンコンサルティンググループの分析によれば、美容医療の利用者は一様ではなく、まだ施術経験のない潜在層から、1回だけ受ける人、価格を重視する人、定期的に受ける人などに分かれるとされていた。

 この見方を日本に当てはめるとすれば、今の美容医療は、「一部の熱心な利用者だけの市場」から、「興味はあるがまだ受けていない人も多い市場」へ移りつつあると考えられる。

 悩みを持つ人の多さを考えれば、今後さらに広がる余地は小さくない。美容医療がもっと一般的な選択肢になるのかどうかは、安全性や価格の分かりやすさ、受けやすさがどこまで整うかも重要だろう。

参考文献

美容医療・AGA治療の直近1年間の推計経験者数は計195万人 公的データでは見えない「自由診療」の実態を可視化
https://www.intage-healthcare.co.jp/news/d20260615/

美容医療市場、引き続き拡大し6310億円、矢野経済研究所が報告、2024年も非外科的治療などがけん引、アンチエイジングへの注目など心理的ハードル下がる
https://biyouhifuko.com/news/japan/13379/

あなたはどの美容医療ペルソナ?6つの分類と施術の傾向、ニーズや受ける施術、頻度などが異なる、ボストンコンサルティンググループが分析結果
https://biyouhifuko.com/news/world/9012/

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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