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SNSをきっかけにした化粧品の購入、ニキビ改善には逆効果の可能性 皮膚バリア障害や受診の遅れと関連 トルコで408人調査

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 SNSで紹介されたスキンケア製品を購入する行動が、ニキビ患者の皮膚バリア障害や受診の遅れ、症状の重さと関連することが分かった。

 トルコの研究グループがニキビ患者408人を調べ、2026年7月に美容皮膚科学誌で報告した。

SNSを見て購入した人、皮膚バリア障害は64%

リングライトの前でスキンケア製品を紹介する女性。

SNSではスキンケア成分や使用方法が広く紹介される一方、自己判断での重ね使いが肌の負担になる場合がある。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

  • 調査対象→12~45歳のニキビ患者408人を対象に、SNS利用や化粧品購入、皮膚バリア障害との関係を調べた。
  • 購入者の傾向→SNSで見た製品を購入した人では64.3%に皮膚バリア障害が確認され、購入していない人の10.2%を上回った。
  • 製品数との関係→使用する製品が増えるほど皮膚バリア障害が多くなり、3製品以上を使う人では6割を超えた。

 ニキビは思春期や若年層に多く、見た目への悩みや心理的な負担につながりやすい。早く改善したいという思いから、医療機関を受診する前にSNSで解決策を探し、紹介された化粧品を試す人も少なくない。

 研究グループによると、SNSではレチノールやサリチル酸などの成分を使ったケアが広く紹介されている。一方、濃度や使用頻度を理解しないまま複数の成分を重ねて使うと、赤みや乾燥、ひりつきなどを招く可能性がある。

 研究では、皮膚科外来を受診した12~45歳のニキビ患者408人に、SNSの利用状況や化粧品の購入経験、日常的に使う製品数などを尋ねた。皮膚科医はニキビの重症度に加え、赤み、皮むけ、ひりつきなどから皮膚バリア障害の有無を確認した。

 参加者の28.2%は、SNSで見た製品を購入した経験があった。購入した人では64.3%に皮膚バリア障害が確認され、購入していない人の10.2%を大きく上回った。

 使用する製品が増えるほど、皮膚バリア障害が確認される割合も高くなる傾向が見られた。3製品以上を使う人では6割を超えた。自己判断による化粧品の重ね使いが肌の負担と結び付いた可能性がある。

受診の遅れや情報源によっても違い

リングライトの前でメイクやスキンケアの発信をする女性たち。

インフルエンサーなどのSNS発信を参考にする人では、製品購入や受診の遅れが多い傾向も報告された。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

  • 受診の遅れ→SNS情報を優先して受診を遅らせた人では、皮膚バリア障害との関連が約6.7倍、重症ニキビとの関連が約3倍だった。
  • 情報源の違い→TikTokを主な情報源とする人では、製品購入や受診の遅れが多く、ニキビも重い傾向が見られた。
  • 皮膚科医の発信→皮膚科医だけをフォローしていた人では、皮膚バリア障害やSNS経由の製品購入が少なかった。

 年齢や性別、SNSの利用時間などの違いを考慮した解析でも、SNSをきっかけにした製品購入、使用製品数の増加、医療機関への相談の遅れは、皮膚バリア障害の多さと結び付いていた。

 特に受診の遅れとの結び付きが強く、受診を遅らせた人では、皮膚バリア障害との関連の強さが約6.7倍となった。重症ニキビとの関連も約3倍で、SNSの情報が優先され、受診が後回しになった状況がうかがえる。

 情報源による違いも見られた。TikTokを主な情報源とする人では、Instagram利用者よりSNS経由の製品購入や受診の遅れが多く、ニキビも重い傾向にあった。

 フォローする相手によっても結果は異なった。インフルエンサーだけをフォローしていた人では、半数を超える人に皮膚バリア障害が確認された一方、皮膚科医だけをフォローしていた人では1割未満にとどまった。皮膚科医の発信を見ていた人では、SNSをきっかけに製品を購入する行動も少なかった。

 今回の調査から、SNS経由の購入が皮膚バリア障害やニキビの悪化を直接引き起こしたとまでは言えない。もともと症状が重い人ほど、多くの情報や製品を求めていた可能性もある。

 研究結果は、ニキビの診療で使用中の化粧品だけでなく、患者がSNSからどのような情報を得ているかを確認する重要性を示している。赤みや皮むけ、ひりつきが現れた場合には、製品を追加するよりも、早めに皮膚科へ相談することが重要になりそうだ。

参考文献

O. Şen and A. Avcı, “ Association of Social Media-Driven Cosmetic Consumption With Skin Barrier Damage, Delayed Medical Consultation, and Disease Severity in Acne Vulgaris: A Physician-Assessed Cross-Sectional Study,” Journal of Cosmetic Dermatology 25, no. 7 (2026): e71020.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jocd.71020?msockid=194773f36883676d090e6554699266c3

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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